浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



2018-01-01から1年間の記事一覧

断腸亭、京都へ その16

大晦日。いよいよ押し詰まってきた。 結局、今月は、京都行きで終わってしまった。 最後の二条城。庭を先に見た。 二条城全体で世界遺産。 見学のできる二の丸御殿もむろん、見た。有名な最後の将軍、慶喜が大政奉還を宣言したのも二の丸。本丸にも御殿はあ…

断腸亭、京都へ その15

さて、やっと最後。二条城である。 東山の青蓮院門跡からタクシー。京都というのは自動車に乗ってしまうと、すぐである。 着くとまだ午前中だが、内外取り混ぜての観光客、特に修学旅行の中高生であろうか、まさにごった返している。 そういえば、私も高校時…

断腸亭、京都へ その14

断腸亭の京都。東山の青蓮院門跡。 小御所の奥から池方向を撮ったもの。 室町の庭が残っている部分なのか、今のところこれがベストショット。 石橋を入れて、築山方向を見たもの。 池の面の紅葉落葉をそのままにしているのは、意図されたものなのであろうか…

断腸亭、京都へ その13

断腸亭の京都。 3日目の朝。 今日帰るわけだが、多少疲れ気味。 二か所を見て、帰ろう。 一か所目は、東山の青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)。実のところ、昨日の金地院の隣といった位置関係にあるところ。 祇園からも近い。 祇園のアパホテルというの…

断腸亭、京都へ その12

断腸亭の京都、もう少し続く。 南禅寺塔頭の金地院の庭を見てきた。 ここから、説明付きで方丈と茶室の見学。 方丈には「布金道場」という書の額が掲げられている。これはかの山岡鉄舟の筆。明治初期、廃仏毀釈の嵐が吹き荒れる中、寺ではなく道場であるとい…

断腸亭、京都へ その11

断腸亭の京都。 東山、南禅寺塔頭の金地院。江戸初期の以心崇伝所縁の寺。 そこにある、東照宮である。 久能山、日光とここ。家康自らが遺言した三つの東照宮のうちの一つ。 金色のようにも見えるが、実は黒漆が剥げてしまっているもの。 総黒漆塗り。 比較…

断腸亭、京都へ その10

さて。京都北白川の、曼殊院門跡の庭、いかがであったろうか。紅葉はかろうじで間に合って、素晴らしいものを見ることができた。人も少なかったのもありがたかった。 根本的にわからないのだが、庭というのは当初設計当時のデザインコンセプトがあって、その…

断腸亭、京都へ その9

断腸亭の京都。 修学院離宮にも近い北白川の曼殊院門跡。 もちろん、庭。 ここは池はなく、石庭の、いわゆる枯山水。 江戸期に入っており、遠州以後のものであることをまた、頭に置いておきたい。(ただ遠州没後で関与の可能性はないよう。伝遠州でもあった…

断腸亭、京都へ その8

引き続き、断腸亭の京都。 大徳寺の孤篷庵にふられ、大徳寺門前まで出てきた。門前の通りに、大徳寺納豆の店があったりする。 バス通りまで出てくる。大徳寺前のバス停。 外国人が一杯。これ、ニュースでもやっていた。外国人などの観光客が京都の路線バスに…

断腸亭、京都へ その7

引き続き、断腸亭の京都、庭探索。 嵐山の天龍寺の庭、で、ある。 昨日は、右側の小方丈前の松と石庭 から、宮元健次先生の石庭に関する論と説を紹介した。 石庭といえば京都でも龍安寺が特に有名だが、注目されるようになったのは意外に新しく戦後であるこ…

断腸亭、京都へ その6

12月4日(火) さて、断腸亭の京都、二日目。 基本、テーマは庭。 宮元健次先生の「京都名庭を歩く」 (光文社新書) を参考書にしている。 庭というのは、先に書いているように、欧州の考え方が入ってきた後と前で異なっているということ。これがメインテーマ…

断腸亭、京都へ その5

祇園の板前割烹[阪川]。 湯葉の椀物、あん肝と雲子の酢の物、鰹などのお造り、かぶら蒸し、まで。 カウンターの私の目の前に置かれた七輪。 ねぎはもうよいので、向こうに置かれた。魚はまだのよう。 あがった。 若い衆が、もろこです、と盛り付けられたも…

断腸亭、京都へ その4

京都。 東寺で庭を見て、酒造の神様であり、京都の古い古い神様である松尾大社を見てきた。 そこから、二条城の南隣、御池通沿いの小さな池、神泉苑へきた。 神泉苑は昨日書いたように、平安京建設時からある大内裏(だいだいり)に隣接する天皇専用の庭であ…

断腸亭、京都へ その3

さて、引き続き、京都。 最初の目的地、東寺の庭を見て、次。松尾大社。 市バスで移動し、桂川を渡った。渡ると、赤い大きな鳥居。 松尾大社というのは、ご存知であろうか。お酒の神様?。 そう。酒造の神様ということになっており、いわゆる日本酒メーカー…

断腸亭、京都へ その2

さて、引き続き、京都。東寺の庭。 まずもっての目的、東寺の五重塔と池の見える庭である。Windowsのロック画面に現れた画像であった。 美しいではないか。私のようなトウシロウが撮ってもこんな写真が撮れるのである。 この写真、撮っていて気が付いたのだ…

断腸亭、京都へ その1

さて、一週間のお休みをいただいた断腸亭料理日記、再開することとした。 色々考えて、結局、一週間ほどで再開しようと考えたわけである。 なにがあったのか、から説明をしなければいけない。書けないこともあるが、書けることはそのまま書けばよいかと考え…

もつ煮込み

11月28日(水)夜~ そろそろ、季節である。 もつの見込み。 帰り道、ハナマサでもつを買う。 安くなっていた、ボイルの牛もつと、同じく安くなっていた、生のマルチョウ。マルチョウを入れると脂が出て、うまい煮込みになる。 それから、こんにゃく。こんに…

軍鶏鍋

11月25日(日)夜 午後、自転車で外出。 夜は、鍋にしよう。 寒くなると、どうしても増えてくる。 なにがよかろう。 この間は、池波レシピ「蛤の湯豆腐」をしたが、、、 !。 池波レシピの大横綱「軍鶏鍋」にしようか。 いわずと知れた「鬼平」に登場する、…

ハンバーガー・人形町・ブラザーズ  デリバリー

11月23日(金)勤労感謝の日 夜 昨日、今日と二回、NHKを視ていたらグルメバーガーが出てきた。 一つは「世界はほしいモノにあふれてる」でもう一つは「サラメシ」。 グルメバーガーというのは、なんであろうか。最近定着してきた言葉であろう。 いわゆるハ…

勤労感謝の日とスタンドカレー探検隊?ゴーゴーカレー

11月23日(金)勤労感謝の日 第2食 さて、勤労感謝の日。 なんであろうか、勤労感謝の日。 ようは、新嘗祭(にいなめさい)なのである。天皇がその年の実りを神々に感謝するという宮中行事の日。もともとは旧暦の11月の二番目の卯の日であったようだが、明治…

五反田・立ち喰い寿司・都々井

11月22日(木)夜 連休前。木曜だが、気分的には金曜。 昨日配信の「鱸の昆布〆」を書ていた、ということもあるのだが、帰り道、ちょいと鮨がつまみたくなり立ち喰い寿司[都々井]に寄ることにした。 ここは長らく五反田駅東口前にあったのだが、駅の再開発…

鱸(すずき)昆布〆

11月22日(木)朝 さて。 いきなりだが、初めて昆布〆をしてみた。 昨日、内儀(かみ)さんが買ってきた鱸(すずき)の刺身、私は、大阪出張で新幹線の車内でビールやらつまみやら仕込んでしまい、食べなかったのである。 そこそこ量があったので、もったい…

蛤の湯豆腐

11月19日(月)夜 月曜日。 帰り道。 だいぶ寒くなった。鍋がよろしかろう。 ウイークデーの鍋といえば、池波レシピが好適である。池波先生の鍋は基本シンプル。 具材一品に野菜も基本一品。 これは、その素材に集中できる、つまり味がよくわかる、という先…

スタンドカレー探検隊? カレーハウス・CoCo壱番屋

11月17日(日)第二食 さて、いよいよ、ココイチ、で、ある。 先般からのスタンドカレーめぐり。今のカレースタンドとはなにか、どんなものなのか、という私自身の疑問。 もともとは[日乃屋]から始まっていた。意外にうまい、ということ。 そして、先日の…

浅草寿・とんかつ・すぎ田

11月17日(土)夜 土曜日。 今日は内儀(かみ)さんの希望で、浅草寿町のとんかつや[すぎ田] へ行くことにした。 ミシュラン、ピブグルマン。創業は1977年(昭和52年)。今は、二代目。 ここに行き始めてどのくらいになるのであろうか。 先代が元気であった…

いなだ

ちょっと戻るが、いなだ。 11月9日(金)夜~ 金曜日。 例によって帰り道、御徒町の吉池に寄る。 目に付いたのは、いなだ。 いわずと知れた、小型の鰤(ぶり)。いなだは、関東での呼び名。(ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ。)関西では、ハマチでよいのか。 イ…

おでん

11月11日(日)夜 そろそろ、本当の季節到来であろう。 なにかというと、おでん。 もちろん、私のいうおでんは東京風のしょうゆで真っ黒のもの。 もはや東京でも風前の灯。コンビニのおでんはもちろん、飲食店としておでんを看板にしているところも、ほぼす…

11月11日(日)昼 先日、カレーチェーン[日乃家]のことを書いた。 今まで、チェーン店というのは、私自身カレーに限らず、できるだけ行かないようにしている。従って、ここにもほとんど書いていない。 [日乃家]に行ってみて、ちょっと認識を変えた。 意…

ステーキ

11月7日(水)夜 ステーキが食べたくなった。この季節というのは、ステーキの季節なのであろうか。 直接のきっかけは最近の電車の中吊り広告。以前にもそんなことがあった。昨年であったか、やはり今、11月頃ではなかったろうか。広告はアメリカンビーフ、米…

浅草・中華料理・ぼたん

先週は長々、書いてしまった。 書き始めた当初は、本当に結論はまったく見えていなかった。鴻上先生の論を一つ一つ吟味しているうちに日本人はそもそも、そういう気質を持っていたというのはあまりに拙速で、考えずらい。意外に、近い時代にそうなってきたの…