断腸亭スペインへ行く　その１１

引き続き、スペイン、バルセロナ。
ガウディ作の世界遺産、グエル公園にきている。

テラスと呼ばれている、見晴らしのよい広場から
下へ降りてきた。

広場は多くのギリシャ風（？）の柱に支えられていた。

さらに、下、階段がある。

これが正規の入口。

階段の途中には、こんなものが。

トカゲ、あるいは龍。
タイトルは、L'escalinata del drac、レスカリターナ・
デル・ドラック、龍の階段。

この時は水は出ていなかったが、水の出る噴水。

龍というのは、今朝見た、同じくガウディ作品の
カサ・バトリョの屋根にもあった。
カタルーニャ人にとってドラゴンは馴染のあるもののよう。
なにかというと、サグラダ・ファミリアにもあった、
カタルーニャの守護聖人の聖ゲオルギウス（聖ジョージ）
には龍退治をしたという神話があり、これが皆が知って
いるもの。こういう縁のよう。

下から上、テラスを見上げる。

ドラゴンの階段、石造りの柱、テラス。
もちろん、計算してあるのであろうが、
この配置、なかなかのものではないか。

グエル公園入口。

これらも、もちろんガウディ作品。

以上ここまで。

やはり、ほぼ今のテーマパーク、で、ある。
完成していたら、さぞおもしろいものができた
であろう、と。

100年以上前にこれを考えて、作っていたというのは
天才アーティスト、という他はなかろう。
100年先を生きていたということ。

ともあれ、だいぶ降りてきてしまった。

調べると、少し歩くと、地下鉄の駅がありそう。

Lesseps、地下鉄L3。
グラシア通りを通るいつもの線である。

この後は、これに乗って、Mercat de la Boqueria、
ブカーリア市場、マーケットへ行ってみよう。
カタルーニャ語だと思うが、mercatはイタリア語と
まったく一緒。スペイン語だとmercado、まあちょっと
違うだけだが。

駅は、Liceu、リセウ、か。
カタルーニャ広場の一つ先。
やはりここも旧市街の中。少し先に大劇場もある。

このマーケットは、公設市場で、歴史は中世まで
さかのぼるよう。

そうである。
バルセロナという都市についてあまり書いていなかった。
ちょっと触れておこう。
今、バルセロナは首都マドリッドに次いで、都市圏で
420万人の人口を持つ。
基本、産業は観光。近年の発展の契機はやはりオリンピックで
あったよう。

地中海沿岸の都市なので歴史はべら棒に古く、古代。
フェニキュア人、古代ローマによって都市は作られたよう。
その後5世紀初頭、ゲルマン系の西ゴート王国、8世紀
初頭イスラムのウマイヤ朝によって征服される。
やはりスペインは各所、イスラム時代を経ている。
9世紀再びゲルマン人のフランク王国領。
「10世紀末独立し、11世紀にはバルセロナ伯領を中心と
するカタルーニャ君主国を確立させた。」（wiki）
この後、先に少し書いたが、18世紀まで、カタルーニャ
君主国として独立を保つが、スペイン王国との戦いに
敗北し、現代に至っている。