浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭イタリアへ行く パート2 その18

引き続き、ジェノヴァ。
[E Prie de ma]エ・プリーエ・デ・マーと
いう、アパートの目の前にあるレストランに
きている。

昨日は、魚介の盛り合わせ。

そして、きた。
ジョノヴェーゼパスタ。

ほう、写真で見ていたが、こういうものか。
パスタはスパゲティーではなく、ネジネジの短いもの。
それが、緑のバジル(イタリア語はバジリコ、basilico)の
ソースで和えられている、今日はそこに、あさり。

このネジネジのショートパスタは、trofie、トロフィエ
というよう。始めて見たが、特有のものかもしれぬ。
やはりこれも生パスタではなかろうか。
モチモチ。

過去に、日本でこのジェノヴェーゼを食べたことが
あったろうか。よく覚えていないが、にんにくが
入っていると思うのだが、ちょっとこってり、くせはなく
バランスの取れたうまいパスタ料理、で、ある。
流石、本場。

内儀(かみ)さんのラビオリ。

ラビオリの中の具も、外もボロネーゼソース。
(ラグー、ragu(uは左上がりの点、アクサン・グラーヴ付き)が
イタリアで正式な言い方。)

普通にうまい。

なにか内儀さんはボロネーゼソースのパスタが
食べたかったらしいのだが、ラビオリという文字に
気が付かないで頼んでしまったらしい。
実のところ、内儀さんはラビオリはもう一つであった
ので、結果、もう一つであったよう。

ravioli、ラビオリは諸説あるようだが、
ジェノヴァ(リグーリア)語ともいうようで、ジェノヴァ、
リグーリア地方では家庭も含めとてもよく食べられているよう。

ともあれ、うまかった、うまかった。
やはり、ここ、正解、で、あった。
気のおけぬよい店。

ここ、地元らしい小さな子供連れが二組。ここはピザも定評が
あるようで、彼ら二組とも親子でピザを食べていた。

そう、お気付きかもしれぬが、イタリアにきて前回も含め、
ここまでピザは食べていない。
ピザ、ピッツァというと、ナポリと聞いているが
もちろん、イタリア全土、ローマでもフィレンツェでも、
パレルモでも、ミラノでも、どこにでもある。
そして、どこのレストランでも、特に、気のせいか
家族で食べているのを多く見る。
まあ、ピザは、もちろん、日本でもどこでも食べられるし、
特別感はないではないか。パスタとは違う。
ネジネジのトロフィエのジェノヴェーゼはここへこなければ
食べられなかった。
なにもピザをイタリアで食べなくとも、と。

ともあれ。
店を出て、スーパーでもないかと近所を歩いてみる。

この店の前の、バルビ通りも古い通りのようなのだが、
この界隈は、Pre(このeも左上がりの点付き)、
プレ地区、といって、ジェノヴァの旧市街でもより古い
ところらしい。

ジェノヴァは海辺の街なのだが、海岸段丘というのでもなく
海から急に山になっている崖地形。
海と反対側は、すぐに坂なのである。
乗らなかったが、それで、いたるところに、崖を登る
公共のケーブルカーや、エレベーターがある。
泊っていたアパートのすぐ裏にもケーブルカーの乗り口が
あって、人通りが多かった。

で、プリンシペ駅前から、小さなスーパーがありそうな坂下、
Via di Pre、プレ通りへ降りて行ってみた。幅5mほどで
あろうか、細い石畳の道。街灯はしっかりあって明るいが。

が、この通り、ちょっとヤバそうなことにすぐに気が付き、
慌てて戻ってきた。

このプレ通りというのは、細いが近くに王宮もあり、
もともとのメインストリートであったらしい。

人文地理学ではドーナツ化などと言っていたが、やはり、
街の古い中心部から人が減りスラム化していくというのは常道。
ジェノヴァ全体としては治安はわるくはないようだが、
昼間ならまだしも、気を付けるに越したことはない。

まあ、そういう意味では、アパートの前のバルビ通りも
アラブ系?、東洋系?、経営の小さな食品雑貨店などが
あって、そうハイクラスではなさそう。
まあ、そんな店で、ビールやらを買って帰る。

さて。
翌日は、書いたように、チンクェ・テッレ、Cinque Terreへ
行ってみる。

チンクェ、Cinqueがイタリア語で5で、テッレ、Terreが
土地(ラテン語のterra、テラ)だが、この場合は村と訳す
ことが多いようで、文字通りは、五つの村。
リグーリア海岸のこの五つの絶景の村々が、ユネスコ世界
遺産になっている。

ジェノヴァから海岸沿いに70㎞ほどの南東。
もちろん、鉄道で。

五つの村はモンテロッソ、ヴェルナッツァ、コルニリア、
マナローラ、リオマッジョーレで、直線距離で10㎞程度の
範囲に入っている。
先に書いたが、ジェノヴァ同様、このあたりも海から
急に山になっている地形。
こちらの人々は、この五つの海岸の村を結ぶ絶景山道を
トレッキングするのが、愉しみ方になっているよう。

3月からのハイシーズンには、海をめぐる遊覧船が
出たり、鉄道もここだけの乗り放題券があったり。
トレッキングコース自体は入るのも有料で、鉄道切符に
これが付いていたりするよう。

ご想像の通り、私はトレッキングなんという趣味とは
無縁なので、とりあえず、海の絶景の村一つだけでも
見られればよい。

AI君に一か所だけいくのであれば、五つの内どこか
聞いてみるとManarola、マナローラでよいよう。

とりあえず、そこを目指すことにした。

9時すぎ、プリンシペ駅へ。

対面の窓口へ行ったのだが、パスポートを持っていなかった。
今までは長距離の移動で、すべての荷物を持っており、
当然、パスポートも持っていたのだが、今日は置いてきて
しまった。外国人はパスポートとEメールアドレスを
求められる。(EU内でEU市民は、パスポートは不要だが、
身分証明が求められることがあるよう。)これはもう、
如何ともしがたいので、取りに戻り、再び、窓口で購入。

特急で途中まで行って、各駅停車に乗り換えるよう。
結局10時頃であったか、乗車。

 

つづく

 

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