浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



連休ラーメン その1

連休ラーメンというタイトルにしたが、
拙亭近所の上野、入谷、浅草、浅草橋、秋葉原
この四角形の範囲。自転車で10分程度で行けるところの
そこそこ評判のよさそうな店の探訪。

昨年は五日間、六軒・六杯のラーメンであったが

今年は七日間、七軒・七杯のラーメンを食べた。
これをまとめて一気に書いてしまう。

別段、無理をしているつもりはない。

私にとっては普段、時間もなく行動範囲外の店は
行きたくとも行けない。連休などはまたとないよい機会
ということである。

幸い、この連休は天気もよく
自転車でうろうろするには絶好であった。

が、しかし。
食いすぎであったことは、否めないが、、。

そんなことで、まずは初日、4/29(水)昭和の日、一杯目。

[上野・戸みら伊本舗]

場所は「ABAB」の向かって右の通りを入って右側。
とにかくこの界隈、上野・御徒町湯島天神下というもの
ラーメンやの数は数えきれない。
その上、できては消え、消えてはできる。
とても、すべての店をフォローすることは不可能である。

ここは調べると開店は2009年とだいぶ前のようだが
入ったことはなく、のぞいてみた。

さほど大きな店ではない。


ここは「豚骨魚介」という看板を掲げている。
そのノーマルなラーメン。
背脂なども浮いているが、こってり系に煮干しの風味。
なんとなく、売れ線の味をまとめてみました、という
感じであろうか。
むろん、こういう東京の盛り場で店を張っているからには
まずいラーメンなど出しているわけがない。
ただ、あまり印象には残らないかもしれない。

この日は、この後、上野の山を自転車で一回り。
後で書くつもりではあるが、修復後、中へ入ってみていなかった
上野東照宮を眺め、帰りにアメ横のいつもの魚やへ寄って、
細魚(さより)を大量に購入、しばらく細魚三昧となった。

どんどんいこう。

二杯目、4/30(木)。平日である。

平日なので、日祝休みの店や人気店を探してみた。

入谷の[晴]。

ここは昨年の連休にもきている。

ご近所ではあるがちょいと来にくい場所の上に、行列を
覚悟しなければならないので、なかなか足が向かない。

11時半の開店を狙ってきたが、既に行列。

「濃厚つけ麺、再開しました。」なる貼り紙がしてあったので
それにしてみた。



麺の盛り付け方が美しい。

味は?。
ここはやはり、魚介豚骨。そして、なにが濃厚なのか?。
ノーマル品がわからないので比較もできないが、
煮干しの味がかなり濃いように思われる。

煮干しが濃い、というのは好き嫌いも出るような気がするが、
苦味が出てもくるということにはなろう。

たださすがにカリスマ店、ベーススープは濃厚であるが繊細で
ぐうの音も出ない。

三杯目。月が替わって5/1(金)メーデー

暦上(こよみじょう)はウイークデー。

それでやはり日祝休みの店。浅草橋[ろく月]。
場所は総武線の北側で左衛門橋通りを東に入った細い通り。

ここの開店は13年9月。(昨年はまだ知られていなかったのか。)

この近所、清洲橋通りに超行列店[くろ喜]というのがあり
そこのグループ?、お仲間?暖簾分けのようなことのよう。
(ちなみに前からこの[くろ喜]には行かねばと思ってはいたが
この連休はイベント出店とのことで休みであった。)

売りは豚白湯といっているスープ。



「特製豚白湯らーめん」。
しかしまあ、有名店の多くに共通するが、きれいな盛り付けを
するものである。

麺は博多系(?)細麺。
豚骨というと今の東京では脂ギトギトの濃厚が主流のように
思われるが、本来の博多長浜の“とんこつ”はご存知のように
脂はすっきりである。

それでも独特のくさみはあるのだが、ここのものはそれをまった
なくした白湯といっているよう。

なるほど、看板通りに旨味は濃厚だが繊細ですっきり。
かなり進化した“とんこつ”といってよいのではなかろうか。
([くろ喜]というのはどんなラーメンなのであろうか。)

それにしても、東京のラーメンやの進歩はとまらない。

さて、次。
四杯目、5/2(土)。

秋葉原[福の神食堂]。

秋葉原というよりは、本当は神田明神下と書きたいところ。
昌平橋通り沿い。うなぎの[神田川]の反対側。

ここはしょうゆラーメンというので、基本形にしてみた。




これは普通にうまい。
しょうゆ味は抑え目でだし感が強いやさしい味。

しょうゆラーメンが普通にうまいというのは、
そうとうなことである。
今時、なかなかなかろう。
(そう。しょうゆラーメンといえば[恵比須ラーメン]であった。
あれは名作であろう。恵比寿から千束へ引越してきてからよく通ったが、
数年前に閉店してしまった。)

ただ、アキバという雑然とした場所ならではの人気、
なのかもしれぬ。

つづく


(切がわるいので明日も配信します。)

「上野・戸みら伊本舗台東区上野4-5-9 三州屋ビル 1F
03-5818-4313」

「晴 台東区下谷1丁目11-7
03-3847-8553」

「ろく月 03-3865-6011
台東区浅草橋2-4-5」

「福の神食堂 千代田区外神田3-4-1
03-5296-0004」