浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



窯焼き?ステーキ

dancyotei2017-12-07


12月5日(火)夜


山手線を使って通勤をしているのだが、
魅力的な車内広告を見つけた。


米国食肉輸出連合会の出しているアメリカンビーフの広告である。


ポンドステーキの写真。
ご覧になった方もおられるかもしれない。
銀座[マルディ・グラ]和知シェフが出ている。※


1ポンドは450gで、450gくらいないと、ステーキはうまくない、
というようなコンセプトの広告である。
この塊(かたまり)肉がこんがり焼けたのが、
かなりうまそう、なのである。


アメリカ産ビーフは、ハナマサに以前からアンガス牛
大きなステーキ肉があって、たまに食べている。
赤身であるが、柔らかくて、うまみも濃い。


ただ、いわゆるステーキ用の切り方なので、
厚みは厚くても2cm程度で、ポンドステーキの写真のような
5〜6cm(?)あるものではない。


あの写真にあるようなこんがり焼くには
どうすればよいのか。


銀座[マルディ・グラ]の和知シェフは以前にNHKの番組で
世界のステーキを食べ歩くというのを見たことがある。


これはアメリカのテキサスであったか、なんとかという
かの地で生えている木の薪で焼くというのがあり、
うまそうであった。
その木のちょっと燻製のようなスモーキーな香りがつくのか。


また世の中には、炭焼きステーキというのもある。
同じようなスモーキーな香りの効果もありそうだし、
遠赤効果などもありそうである。


ただ家でこの夜に炭を熾すのもかなりの手間。


ん!。
そうである。


窯はどうであろうか。


ピザ用の石窯だったり、インドのタンドールのようなもの?。
こういうものでステーキを焼くというのは、
あるのであろうか。


これもちょっと調べてみると、石窯焼きというのを
売りにしているステーキやも世の中にはあるよう。


石窯であれば、まがい物ではあるが、セラミックの板の入った、
ピザ焼き器が拙亭にはある。
私はピザよりも、タンドリーチキンを焼くのに使っている。
石窯は遠赤の効果と、高温。これでやってみようか。


そうである。
これに、気持ちスモーキーな香りをつけるために
燻製用のチップをアルミホイルに包んで、
一緒にピザ焼き器に入れてみようか。


帰り道、ハナマサでいつものアンガスビーフ
ステーキ用、それから、切れていたので付け合わせ用の
冷凍ポテトを調達。


帰宅。


まずは肉に塩胡椒をして置いておく。


ポテト用の油も用意。
冷凍ポテトは、フライパンに少量の油でも揚がる。


冷蔵庫の野菜室にグリーンアスパラがあったので
これも一緒に焼こうか。
塩をしてホイルに包んでおく。


ピザ焼き器をスタンバイ。
予熱をし高温に上げておく必要がある。
高温になるまでに、ポテトを揚げておく。


高温になったら、網を置いて、ここにステーキ肉
ホイルに包んだアスパラ、それから同じく
ホイルに包んだチップ少量をセット。



このピザ焼き器は上とセラミックの板の下に
電熱がある。


どのくらいが目安なのか、よくわからぬが、
とりあえず表面がこんがりとしてくるまで
焼いてみる。



10分程度。こんな感じであろうか。
ひっくり返してみる。
裏側も、焦げ目はついていないが、もう既に
そこそこ色が変わっている。まあ、それはそうである。
上下加熱されている。


ひっくり返して、もう片面もこんがり、
にしてしまうと、焼きすぎになりそうである。


これ以上はやめた方がよいか。


ポテトとアスパラとともに皿にのせる。



ビールを抜いて、食べる。
うむ。


焼き具合は、ミディアムとウェルダンの中間くらいか。
自分でフライパンで焼く場合はミディアムあたりを
目指すので、若干火が通りすぎか。


ただ、アンガスビーフでもあり、十分に柔らかさは
保っている。
いつもはマスタードで食べるが、今日は塩胡椒のみにしたが、
味も上々。自分で食べるには、うまいステーキとして十分。


スモーキーな香りというのは、微かにはする。
あんまりスモーク臭が強すぎるのも問題があるが、
燻製用の木のチップは10分程度では煙が出るには
時間が足らなかった。まあ、意図した役は果たしていないか。


ただやっぱり、当初の表面こんがりの
塊ポンドステーキのイメージからすると、随分と距離はある。
いや、似ても似つかぬというべきであろう。


結果的には、石窯風(?)はステーキには
あまり向かなかった?。


いや、その前に肉の切り方が最大の問題か。
和知シェフの塊ポンドステーキの焼き方は
あとから、ネットにもあるのを見つけた(下記)。これはフライパン。
フライパンでもなんら問題はないということであろう。


表面にこんがりと焦げ目が入り、中はレア、なのか。


しっかし、毎度書いているが、ステーキ肉の焼き方というのは
本当に難しい。これは欧米人に比べて日本人の牛肉を焼く
経験値の少なさなのか。
塊のポンド肉になると、もっと難しいということか?。
おそらく、そう。
今度、塊のポンド肉を入手しようかとちょっと考えてしまったが、
今の、ハナマサのステーキ用でもっとノウハウを積んだ方がよいかも
しれない。







※ネットでもあった。