浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭の夏休み・沖縄石垣島その3

dancyotei2013-08-20



引き続き、断腸亭の夏休み、沖縄石垣島



1日目のフレンチのコースディナーと
朝飯を紹介した。




ここまででお気づきであろう。


ここ[かりゆし倶楽部]の料理のテーマは“地のもの”、
で、ある。


地産地消だのロハスだのスローライフだの
もはや使い古された感があり、これらのマヤカシ部分も
既に露呈しているように思うが、おもしろいのは“島”効果、
で、ある。まさにこれがキーワード。


曰(いわ)く、島らっきょ、島豆腐、島胡椒、島唐辛子
さらに島野菜、島にんじん、島バジル、、もはやなんでも
島を付ければよさそうな感じである。


国内でも、京野菜、加賀野菜などブランド化している
伝統野菜はある程度あるが、島○○はなかなか
強力である。


本当に沖縄あるいは八重山固有のものもあろうが、
島野菜というような使い方は、地(島)で採れた野菜、程度の
意味であろう。


だが、島を付けるだけで、そうとうにレベルが上がる。


いくら地産地消などといっても他地域ではここまでの
魅力にはなかなかならない。
沖縄さらに八重山の持つ、絶大なる癒し効果、である。


ちょっと斜に構えた言い方になるが、ここのものは
よくよくそのあたりを心得た料理の出し方である。


この八重山や石垣が持つ“癒し効果”。
後でもう一度触考えてみようと思うがこの本質、
なかなか興味深いように思う。


さて、ダイビングのことを書かねばならない。


今回の滞在は四泊で中三日。
毎日二本ずつ潜って、計6本、
石垣の海に潜った。


ダイビングサービスは島北部の川平(かびら)にある、
[海講座]というところにお世話になった。


ここの社長園田氏は、八重山ダイビング協会の
会長さん。


30年前から始められ、おそらく石垣では草分け的人
なのであろう。
ここを選んだのは、これを知っていて、ではなく、
ホテルから予約ができたからというだけの理由だが、
ラッキーではあったと思われる。


我々、ヘボダイバーだというのが一目でわかったからか、
6本のうちのほとんどを、園田社長のガイドで潜ることができた。


この文章を読んていただいている方で
ダイビングをされる方はそう多くはおられないであろう。
今はある種、変わった趣味といえるのかもしれない。


ダイビングサービスからは朝、7:50にホテルに車で
迎えにきてくれる。








島の中、さとうきび畑や、マングローブのある干潟
などを見ながら車で走ること2〜30分見当でサービスに着く。



サービスでウエットスーツに着替え、再度車で
近くの川平湾のボートへ。


ボートは桟橋もなく入江に舫われているだけ。


先ほどまで、日も出ていたのだが、
出航する頃には段々に曇り始めた。


気温は30度〜32度ほど。
酷暑の続いている東京から比べると
まるで涼しい。
(もっとも、少し前まで八重山も酷暑であったようだが、
今週に入って、こんな天気のよう。)





海は穏やかだが、どんより。


ボートは10分ほどで、ポイントへ。


今まで、20年以上ダイビングにしてきたが、
水中カメラはまったく使ったことがなかった。


今回、一念発起、水中で撮影ができるように
作られた、ハウジング付きのパナソニック
コンパクトデジカメを買った。


機材をセッティングし、マスクをつけて、
フィンを履いて、後ろ向きに海に入る
バックロールエントリーで、ドボーンと
入る。


シシリア・タオルミーナ以来、ちょうど一年ぶり。


と、いうことで、初めての水中撮影。





(沈みにくい場合は、こうしてアンカーロープなどを
伝って、潜る。)


水中撮影というのは、やってみるとそうとうに難しい。


テキトウにシャッターを押していれば、
なにか写っているだろう、くらいに思っていたのだが、
そんなことはまったくなく、後で見てみると、ほとんどが、
なにを撮っているのかわからないものであった。


被写体の魚というのはむろん、動いている。


シャッターを押してから、実際にカメラが
反応するまでに若干の時間がある。
その間に、魚は動いてしまう。


また、魚というのは、真横から撮らないと
魚らしく見えない。
真上だったり、真正面だったりしては、
なんだかわからない。


また、水中では、実際よりも人間の目というのは
大きくものが見えている。
それで、カメラで撮ると見た目よりも随分と小さく
撮れてしまう。
しょぼいデジカメのため、ズームも甘いのである。


なにを撮ったか、多少はわかるものをなん点か。





(魚であることはわかるのだが、名前は不明。)





これはいかにもな、サンゴ礁の熱帯魚、であろう。
名前はハタタテ、という。




途中だが、今日はここまで。


明日につづく。