浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

断腸亭落語案内 その71 桂三木助 へっつい幽霊

引き続き、三代目桂三木助師「へっつい幽霊」。 なんだ、知ってやがんのかぁ?。一円付けてもらったって、俺のへっついだぁ!。いやならよせ!。 こーなると、あんまり強いのも善し悪しだなぁー。じゃ、よーがすよ。あげますよー。 くれるか?ほんとーに?。…

断腸亭落語案内 その70 桂三木助 へっつい幽霊

引き続き、三代目桂三木助師「へっつい幽霊」。 出たかい?、おい。意地のわるい野郎だなー。俺の方に出やがりゃいいのに。なんか言ってたかい?。えー?、金返せ?。幽霊の借金取りかい!?。おもしろいもの出やがったなぁ。 ま、ま、いいや。熊さんは、銀…

断腸亭落語案内 その69 桂三木助 へっつい幽霊

引き続き、三代目桂三木助師「へっつい幽霊」。 熊さんは銀ちゃんに道具やからへっついを一円付けてもらってもらう、という話をする。銀ちゃんも噂は聞いている。熊さんは幽霊は俺が引き受けるから、一緒にもらってこようと誘う。一円は五十銭ずつ山分け。 …

断腸亭落語案内 その68 桂三木助 へっつい幽霊

引き続き、三代目桂三木助師「へっつい幽霊」。 開けてみたら、昼間、へっついを買った男。 あのへっつい、引き取って、トッテ、トッテ、トッテ、トッテ、、、。 ラッパみたいな人が来たね。へい。手前どもから出た物ですから、お引き取りは致しますが、元値…

断腸亭落語案内 その67 金原亭馬生 笠碁~桂三木助 へっつい幽霊

引き続き十代目金原亭馬生、「笠碁」。 明治の頃、三代目小さんが上方から移したといわれている。いたるところに書かれているが、皆、詳細はない。ある種、神話のような語り伝えのようではある。 初代露の五郎兵衛の「露がはなし」(元禄4年(1691年))に原…

断腸亭落語案内 その66 金原亭馬生 笠碁

引き続き、金原亭馬生師「笠碁」。 雨の中、富士登山の笠を被って、出かけることにする。 (場面転換、もう一方の旦那の店。 こちらの旦那は店に出ている。) 退屈で、いらいら。店の者やら、家族の者へ小言ばかり。(二件ほどの小言。) 番頭さん?!。あー…

断腸亭落語案内 その65 金原亭馬生 笠碁

引き続き、十代目金原亭馬生「笠碁」。 三年前[ミノヤ]の主人が暮れになって、金を借りにきて、喜んで貸した。 あーたも喜んだね。これ以上ないというくらい喜んだ。わかってますね。 助かりました。あの時あの金がなかったら、今の店はおそらくなかった。…

断腸亭落語案内 その64 金原亭馬生 柳田格之進~笠碁

引き続き、十代目金原亭馬生「柳田格之進」。 この噺は、最初に書いたように、講談種という。馬生師は、今残っている一つの録音の枕で、父であり師匠である、志ん生から習ったと言っている。 志ん生は、講釈師であったこともあるので、その時覚えたのか。 志…

断腸亭落語案内 その63 金原亭馬生 柳田格之進

引き続き、十代目金原亭馬生師「柳田格之進」。 「あー、大切な友達を失くしてしまった」と、万兵衛は慌てて、人を出し、柳田を探す。 だが、ようとして、柳田の行方は知れない。 季節は冬、暮れになる。 商家は煤払い、大掃除。万屋も煤払い。すると、離れ…

断腸亭落語案内 その62 金原亭馬生 柳田格之進

引き続き、十代目金原亭馬生「柳田格之進」。 碁会所通い、万屋万兵衛と打つのが数日続き、今日は特別に暑い。そして、碁会所は満員。万兵衛の申し出で、これならば、手前の家へいらっしゃいませぬかと誘われ、行ってみる。店の奥の離れで、町の喧噪を離れ、…

断腸亭落語案内 その61 春風亭柳好 野ざらし 金原亭馬生 柳田格之進

引き続き「野ざらし」。 私は身の程知らずにも「野ざらし」を談志家元のもので覚えてしまったのである。もちろん、これは大間違い。さらに、唄うような柳好版でも間違い。 正解は、比較的ノーマルな柳枝版だったのであろう。 ただ、それでも、この噺、素人に…

断腸亭落語案内 その60 春風亭柳好 野ざらし

引き続き、三代目春風亭柳好師「野ざらし」。 明治の三代目円遊師の速記の、土手に着いて、土手下の釣師とのやり取りの場面がポイントである。 八 「<前略> (鼻歌)ポンと突き出す鐘の音は陰に籠って上げ汐南(あげしお みなみ)物凄(ものすご)く烏が飛び…

断腸亭落語案内 その59 春風亭柳好 野ざらし

引き続き、三代目春風亭柳好師「野ざらし」。 八 なんでもいいから、早く出てこい!。 出てきたら酒を掛けるよ~。 俺んとこは、浅草門跡裏、角(かど)に酒やあっから、 そこ入ってくっと三軒目。 腰障子に丸八(まるはち)としてあら~。 てなこと言うと、…

断腸亭落語案内 その58 春風亭柳好 野ざらし

引き続き、三代目春風亭柳好師「野ざらし」。 清「いずこの方か知れないが、野へさらされて浮かばれまいと、 そこであたしが回向をしてやったねー。」八「えーこう、詰まらねえことやりゃあがったなー。」清「いや、手向(たむ)けをしたんだよ。」八「あー…

断腸亭落語案内 その57 春風亭柳好 野ざらし

落語案内。回を重ねて、57回目。 円生、志ん生、文楽に加えて、金馬まで書いてきた。 基本、音がある、今でも比較的簡単に聞くことができるものを挙げてきた。やはり、音が多いのである。昭和というのは、落語のやはり黄金期といってよかった。この四人以外…

断腸亭落語案内 その56 三遊亭金馬 居酒屋

引き続き、三代目三遊亭金馬師「居酒屋」。 伝わったであったろうか。これも、ほぼ金馬師の話術で成立している噺。 「できますものは、つゆはしらたらこぶあんこうのようなものぶりにおいもにすだこでございます。へェい~~~~。」 この噺は小僧のこの口上…

断腸亭落語案内 その55 三遊亭金馬 居酒屋

引き続き、三代目金馬師「居酒屋」。 ~~~~~ 小「いの字は打てないんです~。」客「そんなこと言わないで打ってくれよ~。 試しに打ってみろよ~。」小「打てませんよ~。」客「じゃ、その次のろの字は?。」小「ろへ打ちますと、、 〇▽※~~~。」 客「…

断腸亭落語案内 その54 三遊亭金馬 居酒屋

引き続き、三代目金馬師「居酒屋」。 ~~~~~ (ぐいっと呑む。) なんだこの酒、酸っぺぇなぁ。 相手が居酒屋だぁ。飛び切り上等の酒ぁありっこねえと覚悟はしてた けど、今まで、甘口だの辛口だの、随分呑んだがなぁ。 酸(す)ぱ口ってなぁ初めてだ。 …

断腸亭落語案内 その53 三遊亭金馬 居酒屋

8月になりました。梅雨もあけて、いきなりの猛暑。暑中お見舞い申し上げます。しばらくは、この暑さが続くよう。皆様、お身体、ご自愛いただきますよう、お願いいたします。断腸亭 ~~~~~~~~~~~~~~ 三代目三遊亭金馬師。 「居酒屋」。やはり、…