
4818号
7月25日(金)第一食
さて。
銀座。
ちょいとした用があったのだが、
池波先生ではないが、浅草に住んでいると、
やはり銀座に出る、というのは、多少の
特別感がある。
用をすませて、昼飯。
いろいろ考えて[ナイルレストラン]へ。
カレー、で、は、ある。
[ナイルレストラン]というのはご存知であろうか。
もはや銀座でも老舗。
知っている方も多いかもしれぬ。
創業は昭和24年(1949年)と戦後すぐ。
今年で76年。
初代、A.M.ナイル氏は日本にあって、戦前からインド
独立運動に関わられたり、在日インド人会会長を務めたり、
著名人であり、勲三等瑞宝章を授与されている方。
二代目はメディアにもよく登場し、店にも出て愛嬌を売る
名物でもあった。
今は、三代目が守っている。
おそらく、東京でも草分けのインド料理店といってよい。
タレントの関根勤氏だったり、近くに歌舞伎座がある関係で
歌舞伎役者などもファンが多い。
[ナイルレストラン]といえば、なんといっても
ムルギーランチ。
もう、これ以外ない。
日々変わっている銀座にあって、変わらない店と、
変わらない味。
これがどうにも落ち着く。
場所は晴海通りと昭和通りの東銀座交差点の角だが
昭和通りの西側側道沿い、角から三軒目。
隣は洋食レストランの[早川]。
旧町でいうと、ここは歌舞伎座と同じ木挽町三丁目。
ちなみに今は築地の手前までずっと銀座だが、以前は
銀座というのはずっと狭く、間に十間堀という堀があり
東側は木挽町といっていた。
ちなみに昭和通りは関東大震災後の復興事業として
できている。こんな時でなければ建て込んだ江戸からの
都心部にこれだけの広い通りは造れなかったろう。
さて、この日は、14時すぎ。
まったく、毎日続く、灼熱。
遂に今日は気象庁発表でも最高気温35.1℃(13時48分)。
猛暑日。嗚呼。
メディアに出た時などであろうか、ごくたまに、
列になることもあるが、まあ、ほぼその心配はないか。
入ると、お兄さんが、二階へ、と。
奥の窓側のテーブルヘ。
冷房がよく効いていて気持ちがよい。
ビールでも呑もうか。

つまみはパパド。
レンズ豆、米粉などで作られたインドのスナック。
揚げてあるか、かなり堅いパリッとした食感が
心地いい。
インドビール、と、メニューには書かれている。
COBRA。コブラ、でよいよう。
ただ、調べると、インド系の人が作ったビールのようだが、
イギリスのものという。
カレーに合うように苦みを抑えた、と。
なるほど、確かに呑みやすい。
そして、きた。
ムルギーランチ。

最初に、お兄さんが、テーブルで鶏の脚を
ナイフフォークでほぐしてくれる。
鶏の脚はほろほろに柔らかいので、簡単にほぐれる
のだが。
ムルギーというのは、渋谷に同名の老舗カレーやがあるが
ヒンディー語で、鶏のことのよう。
はい、どうぞ。
ターメリックライスと、上、ちょっとわかりずらいが
じゃがいも、マッシュポテトというのか。
カレーには、なぜかキャベツが一緒に煮込まれている。
このカレー、いや、今となっては、カレーといって
よいのかどうかすら、微妙かもしれぬ。こんな色だが、
まったく辛くもないし、スパイスが効いているわけでも
ない。だが、これが、不思議とうまい。
陳建民氏の四川料理のように、当時の日本人の舌に
合わせた味ということなのであろう。
まったく、スプーンが止まらぬ。
ホロホロの鶏の脚は、どう調理しているのか。
インドでは、ケンタッキーフライドチキンのように
圧力鍋の中で油で揚げるというのが、あるようで、
もしかすると、これもそうかもしれない。
煮込んで柔らかくしたものよりはちょっと違う、
しっかりした食感なのである。
うまい、うまい。
ご馳走様でした。
下で会計。
[ナイルレストラン]。私などは銀座にあって、
このままでいてほしいのだが、なかなか
そうもいかないのかもしれぬ、か。
どうであろうか。
中央区銀座4丁目10-7
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