11月21日(土)夕
さて。
土曜日。
午後、内儀(かみ)さんとともに携帯を替えに出る。
家族割りにしているので、同時に、である。
2年半ほど使っていたスマホだが、機種はもちろん
キャリアも替えたので、2時間ほどかかって、終了。
16時頃、稲荷町の携帯ショップを出る。
内儀さんが腹が減ったというので
一杯やるか。
ここからだと、そう。
もつ焼きの[カミヤ]へいこう。
浅草通りを上野方向に歩く。
ん!。
蕎麦やの[翁庵]。
中味は、街の蕎麦やだが、それでも味のあるところ。
戦後の建築であろうと思われるが、今となっては
珍しい木造建築の昭和なそばや。
ここで、ねぎせいろ、もいいな。
ねぎせいろというのは、
せいろの蕎麦を、小さなかき揚げの入ったつゆで
食べるもの。
先にもつ焼きで一杯やって[翁庵]に
まわってもよい。
[カミヤ]をのぞいてみよう。
[翁庵]の先の路地を左に入って左側。
開いてる、開いてる。
開けて入ると、土曜日のさすがにこんな時刻、
先客は小さな子供二人にお父さんとお母さん。
この店は以前は昭和通り沿いにあったが
再開発でここに移ってきた。
前の店から、たまに顔を出していたが、
ここにきてからもなん回かきている。
細面に短髪、いい男のお父っつあん。
年はいくつくらいであろうか。
同年輩か上、、いや、意外に若いのかもしれぬ。
なんとなく、顔を覚えてくれているようで
いらっしゃい、と、迎えてくれる。
無口で、柔和。
内儀さんとともに、カウンターに座る。
お父っつあんが炭火でもつ焼きを焼いている
正面。
私はレモンサワー、内儀さんは生で、
焼きとんは塩で、一人前ずつ。
レモンサワーと、お通しの大根のお新香。
糠漬けであろうか、ちょっと古漬けになっているのが
なんともうまい。
もつ焼きもくる。
女将さんか娘さんか、ちょっと年の離れているような
お姐さんが運んでくれる。
焼けたそばから、二、三本ずつ運んでくれる。
お新香、うまいので、お替り。
これで一人前終了。
レモンサワー二杯呑んで、お勘定。
ご馳走様でした〜。
店を出る。
浅草通りに出て、予定通り[翁庵]へ。
玄関に「新そば」の貼り紙。
暖簾を分けて、入る。
こちらはにぎわっている。
テレビでは、相撲中継。
窓側の囲炉裏端のような席があいていたので
相席で座る。
ねぎせいろの前に、、、
お酒、お燗をもらって、肴は、、なにがよかろう。
かつ煮でももらおうか。
お酒と枝豆。
ここは奥に薦被(こもかぶ)りの樽が置いてあるが
白雪で、辛口。
かつ煮もきた。
お酒をもう一本。
呑みおわり、ねぎせいろ。
ここの蕎麦は白く細い、砂場系。
いかの入った小さなかき揚げをつけ汁にひたしてあるもの。
東京でも珍しいと思うが、この形は、[砂場]]が元祖であろう。
そばの感じからも、なんらか関係があるのかもしれぬ。
隣のテーブルに座ったもじゃもじゃ頭に丸い眼鏡を掛けた
20代であろうか、若い白人のお兄ちゃんが、私達のねぎせいろを
指して、アレくださいと頼んでいた。
慣れないと、食べずらかろう。
そばは、全部つゆにつけちゃだめだよ。
ともあれ、うまかった。
ご馳走様でした。
勘定をして出る。
なんとなく、充実の夕べ、で、ある。