浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。
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歌舞伎

歌舞伎座三月大歌舞伎・夜 その2

引き続き、歌舞伎座、夜。 「盛綱陣屋」。この芝居、設定は、ちょっとおもしろい。 大坂の陣の真田なのである。 ご存知の通り、真田は兄、真田信之と弟、幸村兄弟が関ヶ原の戦い前から、大坂(豊臣)方と徳川方に分かれたわけだが大坂の陣での二人のお話。 …

歌舞伎座三月大歌舞伎・夜 その1

円朝師匠の続きも書かねばならぬのだが、先週、歌舞伎を観てきた。4月になってしまうので、書いておく。 3月20日(水)夜 今月の歌舞伎座は、猿之助が出演(で)る。それも夜の「弁天小僧」。むろん主役。ただ、幸四郎と交互。 猿之助のものを観ておきたいと…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その2

引き続き、須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」。 まあ、バラバラとしているようだが、自分としては一貫性というのかある程度の筋はある。私の父方は東京大井町の出で、明治の初め曾祖父までさかのぼるとあのあたりの百姓で、江戸の頃から苗字を持って田畑もそ…

初芝居 国立劇場 その2

引き続き、国立劇場の歌舞伎「姫路城音菊礎石(ひめじじょうおとにきくそのいしづえ)」。 この芝居、平成3年(1991年)に国立で「袖簿播州廻(そでにっきばんしゅうめぐり)」という原作と同じ名前で上演されている。初演後一度も再演されておらず、この時…

初芝居 国立劇場 その1

1月6日(日) 正月六日。 今日は、国立。またまた、歌舞伎、で、ある。 初芝居は毎年、歌舞伎座か国立のどちらかであるが、今年は両方観ることにした。 国立は、菊五郎。菊五郎劇団といってよいのか、区別がわからぬが、音羽屋中心の配役、で、ある。 12時開…

初芝居 歌舞伎座 その3

歌舞伎座の初芝居、三番目。 三番目は「松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)」。 歌舞伎を観る場合はいつもイヤホンガイドを聴いているのだがこの芝居、かなりわかりやすかった。帰ってきてから、日記を検索してみたら、2009年、一つ前に上演…

初芝居 歌舞伎座 その2

引き続き、初芝居、歌舞伎座。 一番目の「絵本太功記」。 この物語に限らず、歌舞伎では明智光秀に同情的、いやむしろヒーロー扱いであった件、で、ある。驚きではないか。違和感の塊である。もちろん、これは歌舞伎に限らない、江戸期の一般庶民の評価、イ…

初芝居 歌舞伎座 その1

1月3日(木)正月三日。例年通りであるが、初芝居。歌舞伎座、で、ある。 とはいっても、今年は時間があるので6日には国立のチケットも取ってある。 歌舞伎座は夜を取った。たいした意味はないのだが、夜は猿之助が出演るので。猿之助はどうしても応援したく…

歌舞伎座・五月大歌舞伎團菊祭 その4

さて。引き続き「弁天小僧」。 名台詞について書いているが。 なかなか、むずかしいことを書いているような 気がしている。 自分のことを思い返してみると、昨日出した、例えば、忠信利平の 名乗りの台詞、 「がきの頃から手癖がわるく、抜けめいりからぐれ…

歌舞伎座・五月大歌舞伎團菊祭 その3

引き続き、團菊祭の「弁天小僧」。 「弁天小僧」の「しらざぁいって〜」の名台詞から 本題の今回の舞台とは離れるが、なぜよいのか、他の黙阿弥作品の 同じような七五調の名台詞をみている。 「三人吉三」の大川端。お嬢吉三の「月も朧に…こいつぁ〜 春から…

歌舞伎座・五月大歌舞伎團菊祭 その2

引き続き、團菊祭の「弁天小僧」。 「弁天小僧」の作品全体は、まあどうでもよくて、 ある特定の役(弁天小僧)と彼が出る幕だけあれば 十分という件である。 毎度書いているが、歌舞伎では今、見取り狂言といって 人気のある演目の特定の幕だけを上演するこ…

歌舞伎座・五月大歌舞伎團菊祭 その1

5月4日(金) さて。連休唯一の行事、芝居見物。 今月の歌舞伎座は、毎年恒例の團菊祭。 明治に活躍した九代目團十郎と五代目菊五郎の顕彰を 看板にして、團十郎、菊五郎にちなんだ演目を上演する。 夜に「弁天小僧」があるので、夜に決めた。 五月に入って…

歌舞伎座 壽 初春大歌舞伎 その3

引き続き、正月の歌舞伎見物、 高麗屋襲名披露興行の昼。 昼の部最後の「菅原伝授」のこと。 今回の寺子屋、よかったのは、実はもう一人。 涎(よだれ)くり与太郎の猿之助。 涎くり与太郎というのは、寺子屋の生徒役で、 悪がきキャラクターである。 芝居の…

歌舞伎座 壽 初春大歌舞伎 その2

引き続き、正月の歌舞伎見物。 高麗屋の三代同時襲名の昼の部。 一番目の「箱根霊験誓仇討(はこねれいげんちかいのあだうち)」。 役者は高麗屋の三人は出演(で)ておらず、勘九郎、七之助兄弟に 愛之助。 外題(タイトル)にある通り仇討ちの話。 その仇…

歌舞伎座 壽 初春大歌舞伎 その1

1月3日(水) やっぱりこれも書いておかねば。 各メディアでも取り上げられているので ご存知の方も多かろう。 高麗屋、松本幸四郎家の三代同時襲名。 初芝居でもあるが、今年は三日の昼に、 歌舞伎座へいってきた。 襲名口上は夜の部のみで、本来はこちらを…

歌舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その6

引き続き、11月の歌舞伎座「顔見世」の昼、 「雪暮夜入谷畦道」。 この芝居に、黙阿弥や五代目菊五郎は、江戸の粋、 江戸の美意識をこれでもかと押し込んだ、といってよい のであろう。 結局、この芝居はなんであるか、というお話である。 明治の14年3月が初…

歌舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その5

引き続き、11月の歌舞伎座「顔見世」の昼。 「雪暮夜入谷畦道」、そばやの続き。 このそばやの場では、そばやで男がどう振る舞うのが 粋で鯔背(いなせ)なのか(今風にいえば、カッコよいのか)を 伝えようとしていることを書いている。 ちょいとここでそば…

歌舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その4

引き続き、11月の歌舞伎座「顔見世」の昼。 今日は最後の「雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」。 別名、直侍(なおざむらい)。 もともとのタイトル、外題は「天衣紛上野初花(くもにまごううえのの はつはな)」。また、河内山と直侍、ともい…

歌舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その3

引き続き、11月の歌舞伎座、顔見世。 前回は一番目の「鯉つかみ」。 二番目は「奥州安達原」。 これは吉右衛門が座頭の芝居ということになる。 最終的な感想は、やはり、同じようにわかりやすく、 たのしめた。 私は初見。 初演は浄瑠璃で、宝暦12年(1762年…

舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その2

さて。引き続き、歌舞伎座の「顔見世」興行。一番目の「鯉つかみ」。この「鯉つかみ」という芝居は、一つではなく、お話違いでたくさんあるよう。そのたくさんあるものの一番最初のものの初演(なのか?)は、ものの本によると文化10年(1813年)江戸中村座…

歌舞伎座・吉例顔見世大歌舞伎 その1

11月5日(日) さて、連休の最終日。 例によって、歌舞伎見物に行くことにした。 今月は、歌舞伎座が顔見世で、国立は「坂崎出羽守」「沓掛時次郎」。 歌舞伎座の昼に、菊五郎の直侍(なおざむらい)がある。 直侍は通称で、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべい…

團菊祭五月大歌舞伎 その4

歌舞伎座5月團菊祭の最終回。三つ目は「四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり )」という踊りの幕。これは立役二人で踊る。踊るのは、尾上松緑と襲名した坂東亀蔵。浅草祭なので、通称「三社祭」と呼ばれている。歌舞伎舞踊としては、ある程度…

團菊祭五月大歌舞伎 その3

引き続き、5月の歌舞伎座「團菊祭」。昨日は、一つ目の「壽曽我」と坂東彦三郎家の襲名披露。休憩時間に弁当を食う。既に書いたようにくる途中、銀座三越の地下で買ってきた。今日は、うなぎが食いたくなって[ての字]のうな弁。 [ての字]というのは創業…

團菊祭五月大歌舞伎 その2

引き続き、歌舞伎座團菊祭。昼の部がはねて、入場。 これ。 劇場係員のお兄さん。 普段はスーツ姿なのだが、この半纏姿。 襟に音羽屋。 背中の写真は撮れなかったが、丸い鶴の印(しるし)。 音羽屋は尾上菊五郎家。 音羽屋の半纏なのであろう。 こんなのを…

團菊祭五月大歌舞伎 その1

5月4日(木)さて。連休もう一つの行事。歌舞伎見物、で、ある。劇場は歌舞伎座。ニュースなどでも盛んに取り上げられていたのでご存知の方も多かろう。今月は、女優寺島しのぶ氏の長男の初お目見得。寺島しのぶさんは当代菊五郎の娘。寺嶋眞秀君は外孫(そ…

国立劇場3月歌舞伎公演・伊賀越道中双六 その3

3月20日(月)春分の日引き続き、「伊賀越道中双六」。昨日書いたような背景もあって、今回、かなり込み入っており、また、正直、書くほどのものはないと考え、筋を書くのはやめておく。史実とはむろん大幅に違っており創作の部分が多数ではある。これは一幕…

国立劇場3月歌舞伎公演・伊賀越道中双六 その2

3月20日(月)春分の日引き続き、国立の「伊賀越道中双六」。12時開演、16時半まで。序幕から大詰までの五幕構成になっている。序幕は物語の発端。敵討ちのお話なので、とある武士が殺されるのが発端となる。敵の方は当然、殺した動機から、悪者として描かれ…

国立劇場3月歌舞伎公演・伊賀越道中双六 その1

3月20日(月)春分の日 今日は正月以来の歌舞伎見物。 歌舞伎座ではなく国立。 「伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)」の通し。 中村吉右衛門、尾上菊之助、中村錦之助、中村歌六、中村米吉、、。 むろん吉右衛門が座長格であろう。 「伊賀越道中…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その4

引き続き、歌舞伎座、初芝居。 二番目は踊り、所作事の幕。 上下と別れており、上は「越後獅子」。 下が玉三郎先生の「傾城」。 越後獅子、あるいは角兵衛獅子という。 主として春、子供が獅子の面をつけて踊る、大道芸といって よいのであろう。 越後といっ…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その3

歌舞伎座の初芝居「井伊大老」から 彼のことを少しおさらいしてみた。 さらに芝居から離れるようでもあるが、 どうも私の場合、このあたりに興味があるので もう少し、井伊直弼のこと書かせていただく。 井伊直弼というのは、先にも書いたが 今あまり存在感…