歌舞伎
4480号 引き続き、初台新国立劇場の「国立劇場」初芝居。 昨日までは一つ目の「梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)」と「「芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)」-葛の葉(くずのは)-」を書き始めていた。 通称が「葛の…
4479号 引き続き、新国立劇場の「国立劇場」初芝居。 一つ目の『梶原平三誉石切』を書いている。今日は、ちょっと作品論のようなこと。 内容は戦いのものではなく、どちらかといえば、人情噺のようなドラマ。 鶴岡八幡宮前の一場のみ。だが、そこそこ長…
4478号 1月5日(金) さて、初芝居、で、ある。 初芝居というのは、季語で新春に初めて見る芝居のこと。 今年は、国立、のみにした。 国立劇場といっても、昨年秋までで、今は改築に入っている。代わりに、初台の新国立劇場で。 歌舞伎座は、というと、…
4283号 引き続き「霊験亀山鉾」。作者である、四世鶴屋南北の文化文政期の歌舞伎劇場について書いていた。 経営が苦しかったという話。原因の一つは、看板役者の給金の高騰。もう一つは、劇場の火事の頻発である。 火事になると、むろん建て直さなければ…
4282号 引き続き、二月の歌舞伎座、仁左衛門の一世一代、「霊験亀山鉾」。 仁左衛門は主役のダークヒーロー、色悪、仇を打たれる側の浪人を演じている。 昨日、仁左衛門をちゃんと観たことがなかったと書いたが、改めて、この人、78才にはともて見えない…
4281号 2月16日(木)夜 さて、今月も歌舞伎座。夜の、第三部。 なぜかというと、仁左衛門が、一世一代と銘打って、芝居を演(や)る、と聞いて。 片岡仁左衛門は78才。先年鬼籍に入った吉右衛門と同い年。 一世一代とは、私などの認識では、十八番の芝…
4252号 引き続き、国立の初芝居。 「遠山桜天保日記」。作は竹柴其水(たけしばきすい)。 この芝居の初演は明治26年(1893年)と書いたが竹柴希水は主に明治に活躍した歌舞伎作者で、かの黙阿弥翁の弟子。其水は黙阿弥の俳号。(ただ黙阿弥には三代河竹…
4251号 1月4日(水) さて、正月4日、またまた歌舞伎。今日は、国立。 今年の初芝居は、歌舞伎座と国立の両方に。国立は、建て替えが決まっており、さよなら公演と銘打っている。(国立の歌舞伎は3月の公演が最後か。) 毎度国立は、音羽屋尾上菊五郎が…
4250号 引き続き、歌舞伎座の初芝居三部。 例によってあらすじを書くのはやめよう。ご興味あれば、こちらを。(wiki) 通し狂言といっているが、初演時の脚本を原作とすると、そこそこカットされていてかなりお話が飛んでいる印象。 ただ、三幕五場、三…
4249号 1月2日(火)夜 さて、正月二日。初芝居、で、ある。歌舞伎座で、それも初日。 一年ぶり。昨年は結局、初芝居以来行かずじまいに終わってしまった。 地元浅草の平成中村座もあったのだが、あまり興味を魅かれなかった。 昨年の初芝居は国立で歌舞…
4006号 引き続き、初芝居。国立の、菊五郎劇団、八犬伝。 前回、七年前にも初芝居で観ていた。 配役も、幕の構成もほぼ同じ、なのであるが、演出はだいぶ変わっていた。 八犬伝、を知らない方はおられるのだろうか。前回、あらすじも書いてしまっている…
4005号 1月4日(火) さて、初芝居、で、ある。 前にも書いたが、観に行くのは国立。チケットを買ったのは12月だが、そろそろコロナもまた復活しつつあり、多少心配。気を付けねば。 国立は例によって、通し狂言。演目は「八犬伝」で菊五郎劇団である。 …
2月17日(月)第一食 さて、月曜日。 今日は、AM11時、銀座というのか、築地の東劇へ。 12月に新橋演舞場で行われた新作歌舞伎[風の谷のナウシカ]のディレービューイングを観に行く。 ディレービューイングといっても、シネマ歌舞伎、映画である。シネマ歌…
1月5日(日) さて、5日。歌舞伎が続くが、今日は、国立の初芝居である。 国立は例年通り、菊五郎一座。 演目はほぼ誰も知らないであろう、むろん、私も知らない「菊一座令和仇討(きくいちざれいわのあだうち)」。むろん今回のための外題(タイトル)。 12…
引き続き、歌舞伎座の初芝居。二番目の「袖萩祭文(そではぎさいもん)」。 主役ではないが、浜夕役、市川笑三郎。 私は、この人の芝居を観たことがあったであろうか。初めてかもしれない。 先代猿之助の弟子筋で、澤瀉屋(おもだかや)。当代猿之助は夜の部…
1月3日(金) さて、今年の初芝居。 今年も歌舞伎座と国立の二か所に行くことにした。歌舞伎座は三日の昼。国立は昼のみで、五日。 歌舞伎座の昼を選んだのは私の好きな黙阿弥の「河内山」があったから。 11時開演なので、9時半、着物を着て出かける。いつも…
引き続き、歌舞伎座、夜。 「盛綱陣屋」。この芝居、設定は、ちょっとおもしろい。 大坂の陣の真田なのである。 ご存知の通り、真田は兄、真田信之と弟、幸村兄弟が関ヶ原の戦い前から、大坂(豊臣)方と徳川方に分かれたわけだが大坂の陣での二人のお話。 …
円朝師匠の続きも書かねばならぬのだが、先週、歌舞伎を観てきた。4月になってしまうので、書いておく。 3月20日(水)夜 今月の歌舞伎座は、猿之助が出演(で)る。それも夜の「弁天小僧」。むろん主役。ただ、幸四郎と交互。 猿之助のものを観ておきたいと…
引き続き、須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」。 まあ、バラバラとしているようだが、自分としては一貫性というのかある程度の筋はある。私の父方は東京大井町の出で、明治の初め曾祖父までさかのぼるとあのあたりの百姓で、江戸の頃から苗字を持って田畑もそ…
引き続き、国立劇場の歌舞伎「姫路城音菊礎石(ひめじじょうおとにきくそのいしづえ)」。 この芝居、平成3年(1991年)に国立で「袖簿播州廻(そでにっきばんしゅうめぐり)」という原作と同じ名前で上演されている。初演後一度も再演されておらず、この時…
1月6日(日) 正月六日。 今日は、国立。またまた、歌舞伎、で、ある。 初芝居は毎年、歌舞伎座か国立のどちらかであるが、今年は両方観ることにした。 国立は、菊五郎。菊五郎劇団といってよいのか、区別がわからぬが、音羽屋中心の配役、で、ある。 12時開…
歌舞伎座の初芝居、三番目。 三番目は「松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)」。 歌舞伎を観る場合はいつもイヤホンガイドを聴いているのだがこの芝居、かなりわかりやすかった。帰ってきてから、日記を検索してみたら、2009年、一つ前に上演…
引き続き、初芝居、歌舞伎座。 一番目の「絵本太功記」。 この物語に限らず、歌舞伎では明智光秀に同情的、いやむしろヒーロー扱いであった件、で、ある。驚きではないか。違和感の塊である。もちろん、これは歌舞伎に限らない、江戸期の一般庶民の評価、イ…
1月3日(木)正月三日。例年通りであるが、初芝居。歌舞伎座、で、ある。 とはいっても、今年は時間があるので6日には国立のチケットも取ってある。 歌舞伎座は夜を取った。たいした意味はないのだが、夜は猿之助が出演るので。猿之助はどうしても応援したく…
さて。引き続き「弁天小僧」。 名台詞について書いているが。 なかなか、むずかしいことを書いているような 気がしている。 自分のことを思い返してみると、昨日出した、例えば、忠信利平の 名乗りの台詞、 「がきの頃から手癖がわるく、抜けめいりからぐれ…
引き続き、團菊祭の「弁天小僧」。 「弁天小僧」の「しらざぁいって〜」の名台詞から 本題の今回の舞台とは離れるが、なぜよいのか、他の黙阿弥作品の 同じような七五調の名台詞をみている。 「三人吉三」の大川端。お嬢吉三の「月も朧に…こいつぁ〜 春から…
引き続き、團菊祭の「弁天小僧」。 「弁天小僧」の作品全体は、まあどうでもよくて、 ある特定の役(弁天小僧)と彼が出る幕だけあれば 十分という件である。 毎度書いているが、歌舞伎では今、見取り狂言といって 人気のある演目の特定の幕だけを上演するこ…
5月4日(金) さて。連休唯一の行事、芝居見物。 今月の歌舞伎座は、毎年恒例の團菊祭。 明治に活躍した九代目團十郎と五代目菊五郎の顕彰を 看板にして、團十郎、菊五郎にちなんだ演目を上演する。 夜に「弁天小僧」があるので、夜に決めた。 五月に入って…
引き続き、正月の歌舞伎見物、 高麗屋襲名披露興行の昼。 昼の部最後の「菅原伝授」のこと。 今回の寺子屋、よかったのは、実はもう一人。 涎(よだれ)くり与太郎の猿之助。 涎くり与太郎というのは、寺子屋の生徒役で、 悪がきキャラクターである。 芝居の…
引き続き、正月の歌舞伎見物。 高麗屋の三代同時襲名の昼の部。 一番目の「箱根霊験誓仇討(はこねれいげんちかいのあだうち)」。 役者は高麗屋の三人は出演(で)ておらず、勘九郎、七之助兄弟に 愛之助。 外題(タイトル)にある通り仇討ちの話。 その仇…