浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



鯛白子、すみいか天ぷら

4569号

5月26日(日)夜

天ぷらを揚げよう。

自分で揚げるのは久しぶりかもしれぬ。

先日、三筋の[みやこし]で食べたが、天ぷら
というのは、もちろん、冬は冬の種があって
よいのだが、夏が近づくと、より食べたくなるのは
不思議である。

吉池、で、ある。
最近、江戸前定番の天ぷら種があまり出回らなく
なっている。きすだの、めごちだの。
やはり、もう一つ、獲れていないよう。心配、で、ある。

どんなものか。
のぞいてみると、やはりきすも、めごちもない。
穴子は、対馬産があるが。

若鮎はあったが、やっぱりちょいと、高い。

ん!。
すみいか。
もちろん、今なので、大きなもの。
一杯、600円弱。安くないが、買おうか。

それから、ん!。

養殖ものだが、鯛の白子。

天ぷらというよりは、この季節、和食ではちょいとした、
目玉、かもしれぬ。夏を控え、鯛も、産卵期前。

ふぐの白子も天ぷらにするが、鯛でも定番の調理法であろう。
1パック、500円台。

この二つがあれば、立派なものであろう。

地下で、大根、半分を調達。

帰宅。

鯛の白子。

長崎の養殖もの。

すみいか。

香川産。瀬戸内ということか。

開けると、

こんな感じ。

すみいか、という呼び名は東京だけのもので
全国的には、甲いか。
すみを付けたままで、流通するので、すみいか。
香川産なので、甲いかと呼ぶのが正しそうだが、
東京向けにすみのまま出荷している、のであろう。

甲があるので、抜き出す。
下足と頭、はらわたを取る。
墨が付いたままなので、きれいに洗う。
特に、下足の吸盤に残るので、丹念に洗う。

えんぺらをきっかけに、表側の皮をむく。
内側の皮もむかなければいけないのだが、随分前に
あきらめている。不器用なのである。

下足、えんぺら、身、ともに食べやすい大きさに切る。

大根を必要なだけ皮をむいて、おろしておく。

天ぷら油を用意。胡麻油ベースで冷蔵庫に保存してある。
余熱をしておく。

中ボールに全卵を溶きほぐし、冷水を合わせ氷も
2~3個入れておく。

白子から、小ボールで天ぷら粉をまぶす。

中ボールに天ぷら粉を入れ、軽く合わせる。
粘度は堅くもなく、ゆるくもないところ。

天ぷら粉をまぶした白子を中ボールへ。

油に再度点火し、180℃まで上げる。

OK、投入。

ちょっと心配なので、熱はちゃんと通す。

揚がった。

白子を全部揚げて、いかにかかる。

同様に衣を付けて、揚げる。

いかは、身は、1分以内。
内側の皮を取っていないので、反るが、まあ
しょうがない。

下足も全部、揚げてしまう。

皿に折った白い紙を敷いて盛り付け。
白子は切ってみる。

天つゆは桃屋のつゆに、おろした大根を入れる。

出来上がり。

ビールを開けて、食べる。

すみいかは、プリっとした歯触りがよい。
大きくても、すみいかは、やっぱりうまい。

白子。

火の通し方は、どのくらいが正解、なのであろうか。

投入したのに時間差があって、微妙な違いが出た。
火が入ったものも、柔らかいのもどちらも、うまい。

それにしても、白子を食べる魚というのは、
そう多くはない。真鱈が最も一般的。ふぐは高級品。
あ、からすみ!、鯔の白子。まあ塩漬けなので
ちょっと違うか。
他には、あまり聞かないか。他は生ぐさい?。

ただ、今回の真鯛、真鱈、ふぐ、目隠しで出されたら
わからないかもしれぬ。ほぼ同じ?。
と、いうことは、鯛も、ゆでてぽん酢しょうゆ?、
焼くのもあり?。
ともあれ、白子、おもしろいもんである。

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