2月2日(日)夜
日曜日。
今日は内儀(かみ)さんのリクエストで
鶏と大根の鍋にすることにした。
これも、簡単なのであえてウイークエンドに
しなくてもよいメニューではある。
だが、リクエストとあれば反対する理由はない。
これも池波レシピである。
鶏の皮などを出汁に、大根を湯がいて
しょうゆだけをかけて食べる。
ごく単純なもの。
午後、床屋に出る。
行く先はいつもの仲御徒町のQB。
髪を切って、ちょっとだけ魚やをのぞいてみる。
今日は、アメ横までまわらず、吉池。
アメ横の魚やは毎度書いている通り、
安いが量が多く、一種の魚でも色々と
作らなければならない。
今日の夜は鶏と大根の鍋と決まっているので、
なにかちょいとつまめそうな、うまそうな
ものがあれば、ということである。
一通り見てまわって、目についたのは
小ぶりないなだ。福井産、¥350。
安いので買おうか。
それから大根と鶏を買って帰宅。
鶏は、本来は皮だけでもよいのだが、鍋料理用に
骨付きをテキトウに切ったものがあったのでこれも。
さて、いなだ。
全長で30cm、くらい。40cmはないだろう。
小さなもの。
頭を落として、三枚に下ろす。
皮を引くのは刺身包丁。
尻尾の身と皮の間に包丁を入れ、前後に刃をさせながら
ゆっくりと切っていく。
OK。
なかなかきれいに引けた。
ラップをして、いったん冷蔵庫へ。
鶏と大根の準備。
時間のないときには、大根は火が通りやすいように、
1/4に切ったりするが、今日は輪切りで。
それでも、先に圧力鍋で下煮をしてしまおう。
大根は特に面取りだどもせずに、皮をむいて
ザクザクと輪切り。
骨付きの鶏肉も一緒に入れる。
水を入れて圧力鍋のふたをして点火。
加熱加圧。
圧が上がったら、弱火にして、5分。
放置。
ここまでやって、準備完了。
19時すぎ、食べ始める。
圧力鍋から大根とつゆ、鶏、すべて土鍋に移す。
大根と鶏の鍋には別段なくともよいのだが、
油揚げが冷蔵庫にあったので、短冊に切って
入れ、煮立てておく。
お膳にカセットコンロを用意し、土鍋を移動。
いなだを切って、盛り付け。
OK。
鶏と大根の鍋。
まったくなにもしていない鶏と大根と油揚げだけ。
いや、鶏は鶏でも脂が出るので皮はできれば
入れたいところ、ではある。
ただ、鶏なしで大根と油揚げだけというのも
やったことがあるが、これはこれでまた、
うまいものではある。
これをしょうゆだけで食べるという、実に
シンプルというのか、単純なもの。
池波先生も書かれているが、大根のよい時期であれば、
こんなものが、と、思うほどに、うまい。
いなだ。
こちらは、予想通り、さっぱり。
わるくはないが、やはり、多少物足りない。
鶏と大根の鍋は、さらに大根を追加して
(追加する場合は1/4に切ったもの。)
腹一杯。
うまかった。
いなだの残った半身。
さっぱり、というのは予想をしていたので
一つ鮨やでよくやる、昆布〆にしてみようと
考えた。
安い昆布なので片面二枚、合計四枚、洗って、半身をはさむ。
プロはどうしているのかわからぬが、ただはさむだけでやってみよう。
食べたのは、翌日。
これは予想以上の変化。
まったり、というのであろうか、
昆布が水を吸って、いなだの身からは水が適度に抜けて
昆布の旨みも加わっているように思われる。
いなだの場合、最初から昆布〆一本でもよいかもしれない。