浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

怪談噺・乳房榎 その2

さて。 赤坂大歌舞伎『乳房榎』から、その原作である 三遊亭圓朝作、落語としての怪談噺『乳房榎』について、 書いている。 この噺のテーマはなんであろうか。 この問いをもう一度考えてみたい。 前回、テーマはない、と、書いた。 これは、芝居を観ての偽ら…

怪談噺・乳房榎 その2

さて。 赤坂大歌舞伎『乳房榎』から、その原作である 三遊亭圓朝作、落語としての怪談噺『乳房榎』について、 書いている。 この噺のテーマはなんであろうか。 この問いをもう一度考えてみたい。 前回、テーマはない、と、書いた。 これは、芝居を観ての偽ら…

怪談噺・乳房榎 その1

さて。 赤坂大歌舞伎『乳房榎』に引き続いて、 三遊亭圓朝作、落語としての怪談噺『乳房榎』について、書いてみたい。 以下、お話そのものを書いてしまい、いわゆるネタばれになる 部分もあるので、今後この芝居を観たいと思われる方は、 ご注意いただきたい…

怪談噺・乳房榎 その1

さて。 赤坂大歌舞伎『乳房榎』に引き続いて、 三遊亭圓朝作、落語としての怪談噺『乳房榎』について、書いてみたい。 以下、お話そのものを書いてしまい、いわゆるネタばれになる 部分もあるので、今後この芝居を観たいと思われる方は、 ご注意いただきたい…

赤坂大歌舞伎 その2

引き続き、赤坂大歌舞伎。 芝居の具体的な内容に入る前にお昼に買ったお弁当。 中身はちらし寿司。 茶懐石寿司の[赤坂・福鎚]というところのもの。 ちょっと大阪寿司のような感じのものなのであろうか。 値段もよいが、見栄えもよく、うまかった。 さて。 『…

赤坂大歌舞伎 その1

花が咲いたので、花見を先に書いたが、 一週戻る。 3月17日(日)さて。今日は「赤坂大歌舞伎」にいく。場所はTBSのACTシアター。 出演(で)るのは、勘九郎、七之助、獅童。昨年亡くなった、父勘三郎の遺志を継いで、 ということになるのであろう。「赤坂大…

2013年隅田川花見 その2

引き続き、日曜日、隅田川の花見。 吾妻橋を渡って、向島に渡り、土手沿いに北上。 長命寺桜もちを買って、桜橋まできた。 雲が少し薄れ、空が広く感じられるようになった。 桜橋という橋の名前はむろん、この両岸の桜花にちなんだもの なのであろう。 この…

2013年隅田川花見 その1

3月24日(日)東京では金曜日であったか、 桜が満開と発表された。東京にお住まいの方は、多くの方が花見をされた ことであろう。私も今日、内儀(かみ)さんとともに、 浅草、向島の隅田川へ見に行ってきた。昼すぎ、歩いて出る。 一先ず、目指すのは吾妻橋…

いわしフライ

3月16日(土)夜さて。土曜日。昼下がり、床屋ついでに御徒町へ出る。天気もよく、東京では桜の開花宣言がされた、と、 昼のニュースでやっていた。なるほど、竹町の公園の桜も、一、二輪咲いていた。 例年よりは一週間は早かろう。いつものQBで髪を切って…

大阪・船場・淡路町・吉野すし

3月15日(金)夜 午後から、大阪出張。 17時半、淀屋橋付近で仕事終了。 さて。 どうしようか。 と、いっても、今日は決めていた。 真っ直ぐとんぼ返りする方が多いのだが、 金曜だし、飯を食っていこう。 どこかというと、昨年12月にいった、淡路町の [吉…

本所石原・レストラン・クインベル

さて。 まだ、ちょい前のものだが、書いておきたいもの。 3月10日(日)夜 昼間は、初夏のような一日。 (最高気温が東京は25℃であった。) 内儀(かみ)さんの希望で今日は久しぶりに本所石原の レストラン・クインベルへ行くことになった。 あまり知られ…

市谷左内坂・ラーメン・麺や庄の

今日も、ちょっとダイジェスト的なものになるのだが、 オフィスからJR市ヶ谷駅へ向かう途中、左内坂のラーメンや [麺や庄の]。 きてなかったということはないと思うのだが、 ここに書くのは久しぶり、で、ある。 市谷界隈というのは以前はラーメンについて(…

市谷左内坂・ラーメン・麺や庄の

最近食べたもの。

長々、あいてしまった。 今日、3/16、東京では桜の開花宣言がされたよう。 近所の竹町公園でも一、二輪。 このところ寒暖の差が激しく、あまり春になったという実感は なかったが、今日などは少し春らしい陽気ではある。 あいた間に食べたものをダイジェスト…

野晒し その14

引き続き、断腸亭フィクションシリーズ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 このような実際の処分は随分あとのことになるが、裁きの方向がこんなもの であろうという見通しを話してくれた。 吉田与力の調べは迅速に行…

野晒し その14

野晒し その13

引き続き、断腸亭フィクションシリーズ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 さて。 それから、柳治は緒方のご隠居とも相談し、八丁堀へ向かった。兄の源蔵に 会って今までの経緯を話すためである。 ことの顛末がわか…

野晒し その13

野晒し その12

引き続き、断腸亭フィクションシリーズ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 十一 門跡裏の長屋へ戻って、今日の経過を緒方の隠居に話し、明日にでも[難波 屋]へ二人でいってみることに相談がまとまった。柳治一人で…

野晒し その12

野晒し その11

引き続き、断腸亭フィクションシリーズ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 十 さて。 嫌がらせをした料理屋と、なると向島の目明し、九蔵だ。九蔵にあたってみる のが最も適切であろう。 柳治はまだ日のあるうちにと…

野晒し その11

野晒し その10

結局、一週間続けてしまったが、こうなったら、お仕舞まで 続けようか。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 井川が柳治を連れて入ったのは駒形堂の先のうなぎや[前川]。大川に面し、 専用の舟着きもあり、舟でくる客…

野晒し その10

野晒し その9

前回に引き続き今日も、フィクションのつづき。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜前回 「見てごらん。汚れてはいるが、形そのものはきれいなもんじゃ」 「そうか。なるほど、そういえばそうですよね。 筧さんもいい加減な…

野晒し その9

野晒し その8

前回に引き続き今日も、フィクションのつづき。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 「でも、最初に骨が見つけられてから、あの入堀は皆さん捜されて、それから まだ半月ほどでその間、大水のようなものもない」 「そう…

野晒し その8

野晒し その7

[断腸亭フィクション]野晒し その7 前回に引き続き今日も、フィクションのつづき。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 [大七]というのはな、今の主人の忠兵衛でもう三代目になる。初代はなんでも、 もとはさる藩に仕え…

野晒し その6

前回に引き続き今日も、フィクションのつづき。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 前回 開けてみると、やはり、髑髏。頭の骨、で、ある。 手を入れて、そーっと、骨を出してみる。五平が慌てて、「馬鹿お前、見るだけって…