浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



鶏から揚げ


12月9日(土)第一食


昨日から鶏からが食べたかった。


鶏から、鶏のから揚げ、で、ある。


今年の一皿、というのが発表されていたが、
あれは、鶏むね肉。
私は食べたことはないが、サラダチキンなどといって、
コンビニなどに定番である脂の少ないところ。
高カロリー低脂肪?。ダイエットメニューとして定着している
ようである。


しかし、鶏といえば、特に鶏からといえば、
やっぱりももである。
むね肉とは対局のベクトルになるが、
脂がなくてはやはりうまくない。


鶏から揚げというのも、今年に限ってのことではなく、
少し前からブームともいえる人気なのであろう。


九州、大分、宮崎あたりの発祥で
から揚げだけ売っている小さな店もいくつもできている。
タルタルソースのかかるチキン南蛮なども
そのバリエーションか。


ダイエットのむね肉とは別に、なぜ今、鶏からはブームなので
あろうか。


鶏のから揚げはうまいものだが、別段新しいメニューでも
なんでもない。


その街にある小さな鶏から専門の店のものも
食べたことがあるが、確かにうまいが、
想定外かといわれれば、想定内。


それはそうであろう。
鶏から揚げなど、そうそう変わりようがない。


背景として、九州の宮崎、鹿児島などは国内一、二の
鶏肉生産地である。大分は13位でそうでもないのだが、
なぜかから揚げといえば、大分。大分でも中津、宇佐といった
あたり。このあたりも養鶏が盛んで、これが背景のよう。


確かに、最近の鶏からはかなり味は工夫されている。
しょうがじょうゆの味は昔からあったと思うが
にんにくであったり、塩だれ?、その他、想定内であるが
工夫はされてはいる。


一方で、フライドチキンという食い物もある。
KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)に代表されるのであろうが、
アメリカの郷土食といってもよいようなメニューであろう。


このアメリカのフライドチキンが
鶏からとどう違うのかといえば、衣、味付けや揚げ方は
むろん多少違うが、まあ、ほぼ同じものであろう。
(骨付きを揚げることが多いのは一つの特徴か。)


中華にも油淋鶏という甘酢をかけて食べる
鶏から料理はある。
フレンチ、イタリアンにあるのかどうかわからぬが、
簡単でうまいので、世界中にあるものなのであろう。
さて、作る。


冷凍庫に一口に切ったもも肉が凍っていたので解凍。


しょうゆに、おろしたニンニク、しょうがを同量程度入れて
下味をつける。



しっかり味をつけたいでの、30分ほど。


揚げ油の用意。


鶏からといえば私は「南極料理人


南極料理人 [Blu-ray]


という映画を思い出す。
堺雅人主演で彼が南極越冬隊の料理人をしている。


家庭で奥さんか作った鶏からに「ねえ、二度揚げした?、
二度揚げ。二度上げするんだよ、二度揚げ」とシツコクいうのが
妙に印象的であった。


これを観てから、私の鶏からは必ず二度揚げすることになった。


ともあれ。
下味をつけた鶏肉に、片栗粉を入れ、くまなくまとわせる。


最初は低温でよいので、予熱、ということは考えず、
ある程度温度が上がってきたら、もう、投入。


1分以内であろうか、衣が固まったら引き上げる。



一度目では、油温はあまり上がらないように気を付ける。


少し置いて、二度目。
一度目で油温は既に上がってきているが、
強火にして揚げる。


泡が出なくなったら揚げ上がり、か。

揚がった。


私の場合、そうそう厳密なものではないが、
とんかつなどでもそうだと思うが、二度揚げの本来の意図は、
厚みがあったりして、中心まで火が通りにくいものを
カラッと油切れよく揚げるための手法といってよろしかろうか。
実際のところ、鶏からも一度揚げよりも二度揚げの方が、
火を通しやすいといってよい。
切り方が大きく温度が高いと、表面はいい色だが、
中心まで火が通っていないということが意外にあるものである。
一度目と二度目の間、予熱で調理は進み、
二度揚げをした場合、中は生ということはまずない。


出来上がり。



ビールを抜いて、食べる。


別段、変わったものができたわけではないが、
味はなかなかよくできた。


にんにく、しょうがじょうゆは、
なかなかくせになる味。


バクバクと、全部平らげる。


鶏から欲は満たされた。