浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



揚げ丸なすのあんかけ

f:id:dancyotei:20200826211453g:plain
8月24日(月)第二食

NHKの「うまいッ!」、という番組をご存じであろうか。

ある特定の農産品、魚介類にスポットを当てて
農家、漁師への取材とそれを使った料理で構成している番組。

それで、新潟の丸なす、というのを取り上げていた。

全く知らなかったが、新潟県というのは日本一の
なす作付面積。だが、収穫量7位、出荷量17位という。

(上越タウンジャーナル)

妙である。
この、矛盾というのか、解離はなに?。

これは作ってはいるが自家消費が多いということらしい。
つまり新潟人(特に農家?)はなす好き。

また、新潟県のなすの生産品種数は20種以上と多いらしい。
これは、他であまり作られていない在来種も多く作っている
ということになるよう。

番組では糸魚川で作られている丸なすというのを取り上げていた
というわけである。しっかりした食感であまい、とのこと。

ここに出てきた料理もうまそう。

以前は、なす、というのはほぼ栄養はない、と聞いていた。
が、最近は皮に含まれているナスニンという
ポリフェノールが抗酸化作用。また、カリウムも含み、
身体を冷やすとのこと。(妊婦にはよくない、とのこと。
「秋なすは嫁に食わすな」はここからか。)

皮をむいた焼きなす、なんというのは、もったいない
ということになるらしい。

ともあれ。
番組でやっていた料理、揚げなすのあんかけを
作ってみようかと考えた。
レシピを調べると、和食ではある程度一般的なもの
ではあるよう。

まあ、私自身、なす自体あまり好んで料理する対象でも
なかったもの。つまり扱い慣れていない。果たして
どんなことになるか。

新潟といえば、吉池。
鮭などの魚介類以外にも、様々な新潟県産品を売っている。
なすもあるかもしれぬ。

きてみるとやっぱりあった。
糸魚川のものではない。
十日町松之山というところの丸なす。
生産者の名前入り。買ってみよう。

それから、一緒に並んでいた米なすも買おうか。
別に田楽にしてもよい。米なすの田楽はたまに作る。
あんかけ用の鶏ひき肉も買って帰宅。

こんなもの。

糸魚川と同じものではないのかもしれぬが。

プロのレシピがあったので。これをベースにする。
NHKあさイチ」内海隼人氏のもの。
ただ、これは水なすで、ひき肉は合い挽き。)

まずは出汁を取る。

今日は例の有名だしパック。

丸なすを袋から出し洗う。

これをヘタを落とし、四つに切り、170℃で揚げる。

皮を上にして揚げると色がよくなると番組でいっていた。
1~2分というので、2分弱。

同時進行でフライパンで鶏ひき肉を炒める。

なすが揚がった。

ちょっと、色があせたところも出たが、まあままか。

ひき肉に味付け。

砂糖、しょうゆで、わりにちゃんと甘辛に味付け。

ここに最初に取った出汁を合わせ、薄口しょうゆ、
塩で味付け。

味見。
もともとだしパックに少し塩が入っていたのを忘れていた。
ちょっと、塩味が強いか、、、。

どうであろうか。

水溶き片栗粉でとろみ付け。

たくさんできてしまった。

皿に揚げたなすをのせ、餡をかけて、出来上がり。

餡たっぷり。なかなかいい色。

ビールを開けて食べてみる。

基本、なすは揚げただけで味はついていないので
餡は濃い味でよかった。
結果、ちょうどよい。

ひき肉自体にもしっかり味が付いているので、これもうまい。

肝心のなす。
やはり、これがポイントであろう。

番組でやっていたのと、同じ。
火は通っているが、しっかりした食感で、うまい。

丸なすで、新潟でも場所は糸魚川十日町
違っていたが、同じようなものであったかもしれぬ。
そうむずかしくもなかった。

なすといえば、油で焼いてしょうがじょうゆをかけた
焼きなすぐらいしか、子供の頃から食べてこなかったが
奥が深い、かもしれぬ。