浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。
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歌舞伎

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その2

引き続き、初芝居。 一番目の「井伊大老」という芝居。 ご存知の通り、幕末の幕府大老、井伊直弼の話。 安政の大獄と呼ばれている、反対派大粛清をして 桜田門外で水戸藩浪士に襲われ討たれている。 この桜田門外の変の直前の日々を扱っている。 二幕である…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その1

1月3日(水) 正月三日。 毎年恒例の、初芝居。 歌舞伎見物、で、ある。 この正月は東京では歌舞伎座、浅草、新橋、 そして、国立の四劇場。 浅草は尾上松也などのまあ、花形。 新橋は、市川右近の右團次襲名披露。 市川右近は猿之助一門、澤瀉屋(おもだか…

中村芝翫襲名披露・十月大歌舞伎 その5

歌舞伎座の芝翫襲名披露夜の部、5回目になってしまった。 今日はいよいよ、最終幕。 玉三郎大先生の、舞踊「藤娘」。 お目出度い披露興行を飾る最終幕として豪華で華やかで なにより。 最終幕の開幕が近くなると、アナウンスが流れる。 開幕に遅れると、入れ…

中村芝翫襲名披露・十月大歌舞伎 その4

引き続き「外郎売」に関する疑問。 二つめ。 なぜ成駒屋の晴れの芝居に 音羽屋の松緑が主役を勤める芝居があるのか。 このことであった。 これは明確には分からず私の想像も多少含まれている。 昨日書いた、松緑(先々代)が尾上菊五郎(六代目)に預けられたの…

中村芝翫襲名披露・十月大歌舞伎 その3

引き続き、歌舞伎座、中村芝翫襲名披露。 一幕目の「外郎売(ういろううり)」について書いている。 外郎という薬を売る商人の口上が芝居になっているのだが、 これを“言い立て”ということ。落語にも言い立ては多くあること。 同じ話芸でも講談ではリズムよ…

中村芝翫襲名披露・十月大歌舞伎 その2

さて、引き続き、八代目芝翫襲名披露。 夜の部、一幕目の「外郎売(ういろううり)」。 この芝居はいわゆる曽我もの、という設定に なっている。 江戸期正月の芝居は曽我兄弟の仇討と、 なぜか決まっていた。 むろんのこと毎年毎年、正月はくる。 この度に同…

中村芝翫襲名披露・十月大歌舞伎 その1

10月10日(月)体育の日 夜 さて。 連休最終日は、夜の歌舞伎座。 昨今話題の、中村橋之助改め八代目中村芝翫襲名披露、 十月大歌舞伎。 正直のところ、是非とも観なければ、というほどでも なかったのだが、口上と松緑の演る「外郎売」も観てみたい。 それ…

歌舞伎座6月大歌舞伎・義経千本桜 通し その4

引き続き「義経千本桜」の通し。 「いがみの権太」の「すし屋」が5時20分頃終了。 「狐忠信」の三部は6時15分開演。 30分前に開場。 またまた、劇場内に残っていてもよいのだが、 やっぱりちょいと、出る。 さすがに、もう弁当は買わずに、ビールとコンビニ…

歌舞伎座6月大歌舞伎・義経千本桜 通し その3

引き続き、土曜日に観た、歌舞伎「義経千本桜」の通し。 三部制。 一日、AM11時からPM9時までの長丁場、で、ある。 これを、文字通り通しで観る。 一部は2時ちょい前終了。 二部は2時45分開演。 席は違うが、チケットは三部とも買ってあるので、 中にずっと…

歌舞伎座6月大歌舞伎・義経千本桜 通し その2

引き続き歌舞伎「義経千本桜」の通し。 第一部は「碇知盛(いかりとももり)」と 所作事「時鳥花有里(ほととぎすはなあるさと)」。 所作事というのは踊りの幕のこと。 「千本桜」の所作事は通常今回の第三部で上演される 「道行初音旅」である。このため二…

歌舞伎座6月大歌舞伎・義経千本桜 通し その1

6月4日(土) さて。 先月に引き続き、また歌舞伎。 TVのニュースなどでもやっていたので ご存知の方もおおいかもしれぬが、 今月は「市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候」の 「義経千本桜」の通し。 これはやっぱり観ておくべきであろう。 観終わっての結…

團菊祭五月大歌舞伎 その4

さて。 歌舞伎座の團菊祭も4回目。 最後は「男女道成寺(めおとどうじょうじ)」。 またまた、私の苦手な踊りの幕。 なのであるが、不思議と今回は飽きずに観ることができた。 「道成寺」。 「道成寺」にも実に様々なバリエーションがあって、 もっとも一般…

團菊祭五月大歌舞伎 その3

引き続き、五月大歌舞伎。 昨日は、二つ目の「三人吉三」。 今日は三つ目の「時今也桔梗旗揚 (ときはいまききょうのはたあげ)」。 その前に弁当を。 日本橋[弁松]。 おかずは同じだが、こっちがたけのこ飯。 そして、たこ飯。 日本橋[弁松]は160年ほど…

團菊祭五月大歌舞伎 その2

引き続き、連休、歌舞伎見物。 團菊祭の二つ目。 「三人吉三」大川端庚申塚の場。 黙阿弥先生作のあまりにも有名な作品の あまりにも有名な幕。 黙阿弥作品、いや歌舞伎を代表する名台詞が登場する。 なん度か観ているかと思ったら、通しを国立で一度だけで…

團菊祭五月大歌舞伎 その1

まだまだ、連休。 5月5日(木) この連休は、一日内儀(かみ)さんと、歌舞伎見物に出かけた。 歌舞伎座、夜の部。 TVのニュースなどで、菊之助の長男の初お目見えが 報道されていたのをご覧になった方もあるかもしれない。 15時すぎ着物を着て、銀座三越…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その4

1月3日(日) 歌舞伎座の初芝居。 最後の幕の「雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)」を 書いている。 河竹黙阿弥翁の作品である。 以前にも紹介しているが『河竹黙阿弥の明治維新』(渡辺保・新潮社) という本がある。 江戸末期に活躍し「三人…

初芝居・歌舞伎座 寿初春大歌舞伎 その3

1月3日(日)引き続き、歌舞伎座の初芝居。今日は、最後の幕。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜河竹黙阿弥 作四、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)直侍 浄瑠璃「忍逢春雪解」片岡直次郎 染五郎三千歳 芝雀暗闇の丑松 吉之助寮番喜兵衛 錦吾…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その2

1月3日(日) 引き続き、歌舞伎座の初芝居。 幕開きは、踊り、所作事。 猩々(しょうじょう)。 オランウータンを漢字で書くと猩々だそうな。 ただ、この舞踊劇は、オランウータンではなく、 中国の古典に登場する酒好きな想像上の動物のこと。 ともあれ、申…

初芝居・歌舞伎座・寿初春大歌舞伎 その1

1月3日(日) 正月三日。 今日は歌舞伎座。 毎年、正月には歌舞伎を観に行くことにしている。 この正月は、東京では歌舞伎座、国立、新橋演舞場、 浅草の四座で演っている。 まあ、例年のことであろう。 このうちどこがよいか。 国立は毎度の通り、通しの上…

国立劇場12月歌舞伎公演 東海道四谷怪談 その3

12月6日(日) 引き続き「四谷怪談」。 昨日から、いろいろと考えてみたのだが、 結論からいうと、よくわからない。 なにがといって、鶴屋南北作品というものが、 で、ある。 その前にもう少し説明をしなければいけなかろう。 まず今回の「東海道四谷怪談」…

国立劇場12月歌舞伎公演 東海道四谷怪談 その2

12月6日(日)引き続き国立劇場の「四谷怪談」。作者の大南北先生のことを書いていた。南北先生は当時から、現代に至るまで超有名でありかつ、生世話=写実を完成させた等々、歌舞伎史的にも評価は絶大で、功績は大なのであろう。また実際の作品数も少なくな…

国立劇場12月歌舞伎公演 東海道四谷怪談 その1

12月6日(日) さて。 毎度ご退屈様ではあるが、歌舞伎、で、ある。 12月の国立劇場は「東海道四谷怪談」。 12月に“怪談”というのもいささか時候違い、季違いのような 気もするが、私はこの演目観たことがない。 「四谷怪談」はおそらくご存知ではない方とい…

歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 通し狂言 伽羅先代萩 その5

9月22日(火)夜引き続き、「伽羅先代萩」観劇記その5。今日は「先代萩」の下敷きになっている歴史上の事件、伊達騒動をからめて、みてみたい。いわゆるお家騒動。江戸時代、いや、戦国時代にもあったか。武士の家では、大は将軍家、大名家から小は、江戸で…

歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 通し狂言 伽羅先代萩 その4

9月22日(火)夜 「伽羅先代萩」観劇記その4。 昨日は観劇の評、らしきものを書いてみた。 なにぶん歌舞伎トウシロウのこと、的外れはご勘弁のほど。 さて。 今日は、ちょっと別の観点でこの芝居、あるいは、 伊達騒動の周辺のことを書いてみたい。 一つは…

歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 通し狂言 伽羅先代萩 その3

9月22日(火)夜 週をまたいだが、引き続き歌舞伎「伽羅先代萩」。 前回、三幕目の御殿の場、 空腹の慣用句にもなっていた千松のことを 書いた。 この芝居は他にも見どころはあるのであろうが、 なんといってもここがポイント。 明治にこの上演形態になり、…

歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 通し狂言 伽羅先代萩 その2

9月22日(火)夜 引き続き歌舞伎「伽羅先代萩」。 4時半開演で、終わったのが9時15分頃。 やはり、長丁場であった。 観終わって、まず第一番の感想は、 かなりわかりやすかった、ということであった。 お家騒動ものというのは大方想像できよう。 そう、正統…

歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 通し狂言 伽羅先代萩 その1

9月22日(火)夜 さて。 なにもしない、と、書いたが、 一日だけ、芝居見物。 歌舞伎座の夜「伽羅先代萩」。 これ、あまりにも有名な芝居であるが、 私は初見。 観ていないのに特段の理由はないと思うのだが、 毎年一回程度はかかっており、たまたま芝居を観…

歌舞伎座三月大歌舞伎・菅原伝授手習鑑 その6

引き続き「菅原伝授手習鑑」の通し。昨日は最後の寺子屋の途中まで。 松王丸が妻千代と謀り、自らの子供を菅秀才の身代わりに、 首を差し出すということをしてのけていたのである。そして、松王丸も戻ってくる。なんでこんなことをしたのか。松王丸はこんな…

歌舞伎座三月大歌舞伎・菅原伝授手習鑑 その5

引き続き「菅原伝授手習鑑」の通し。 昨日は夜の部一幕目、車引で次は、賀の祝い。 この幕もあまり上演されない。 基本、車引と寺子屋だけなのである。 車引で、今度三つ子の父親の賀の祝いをするという話題が出ているのだが、 寺子屋はさらに賀の祝いの後の…

歌舞伎座三月大歌舞伎・菅原伝授手習鑑 その4

歌舞伎座三月大歌舞伎・菅原伝授手習鑑 その4「菅原伝授手習鑑」の通し、その4。 先週は序幕から道明寺まで。 これで昼の部が終了。 夜の部は、よく上演される、車引から。 昼の部の最後の、道明寺で菅原道真、菅丞相が 九州大宰府に流され、夜の部にはもう…