浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



スパゲティー・ボロネーゼ

4410号

9月6日(水)夜

さて。

予告通り、というのか、材料を買ってあったので
ボローニャ・ソース、いわゆるミートソースの
スパゲティーを作らねば。

ボローニャというのはイタリアの都市の名前。
北部、ちょうど長靴の付け根あたりの内陸の町。
ボローニャ大学というのが、11世紀設立といい、
ヨーロッパ最古、とのこと。
ボローニャというとNHK井上ひさし氏の紀行番組を
観たのを思い出す。学術と文化の街。私はいい加減な
カトリック教徒だが、氏もカトリック教徒で、
カトリックの人間がイタリアの都市を訪問すると、
そこここにある歴史のある教会に圧倒され、
様々、考えさせられてしまう。そんなことが
印象的であった。

ともあれ。北部なので肉、なのであろう。

今日のレシピは日高シェフのもの。

「教えて日高シェフ!最強イタリアンの教科書」

ソフリットといって、玉ねぎ、セロリ、にんじんのみじん切りを
ひたすら炒める。ボローニャのお母さんなどは、とにかく
炒めることよ、などというが、これがたいへん。
2~3時間。

日高シェフのレシピを見ると、多少のショートカット技を
みせている。炒めてオーブンに入れて1時間。
あるいは、炒めた後、フライパンのふたをして極弱火で
20分、とのこと。蒸し焼き、とも書かれている。
これであれば、だいぶ楽である。

レシピの1/2量で作る。
玉ねぎ1/2個、セロリ1/2本、にんじん1/2本、
それぞれ、ぶんぶんチョッパーでみじん切り。

フライパンにオリーブオイルを引き、軽く炒める。

ここから、一番小さい五徳で最弱火、ふたをし置く。

日高シェフのソフリットのレシピ写真を見ると
スパイスカレーのいわゆる飴色玉ねぎよりも浅い色。
ただかなり色が付いている。

中間で水を加え、強火にし炒め、もう一度ふた、極弱火。
水を足すのは裏技として、スパイスカレーでもある。
蒸し焼き、である。

これを2回ほど。

こんな感じで、どんなものであろうか。

よさそうではある。

別のフライパンに挽肉、オリーブオイル。

合挽で200g程度。

炒めるというよりは、焼く、という指令。
多少、塊があってもよい、と。
焦げ目も付ける、とも。

こんな感じか。

煮込む鍋に移し、ここに赤ワイン。

煮立てて、油や肉のうまみをこそげ取り、鍋へ。

トマト缶カットをさらにへらで潰す。
量は、レシピで1kg、なので、2缶なのだが、
多いか。
1と1/2程度にしてみようか。

全部を鍋へ。

よく混ぜて、ローリエも。

塩とナツメグ

これで、20分。

味見。少し、塩。

そこそこにはなったのではなかろうか。

スパゲティーをゆで、ゆだったら、
フライパンでソースと和える。

パルミジャーノ・レッジャーノもおろし、
盛り付け。

ビールを開けて、食べる。

なかなか、よくできた、のではなかろうか。

時間も1時間程度。

ただ、考えたのだが、うまいミートソース
というのは、どんなものだろうか、という問い。

意外に、これ、皆さんも思い浮かばないのでは
なかろうか。
それこそ子供の頃の給食にもあったし、
なん十回、なん百回、ひょっとするとなん千回、
食べてきたと思うが、まずいというミートソースと
いうのもないが、これぞぴか一、というものもない。
イタ飯やで、プロのものも食べたこともあるが、
皆、うまい。

なぜであろうか、わからぬが、
不思議な料理かもしれぬ。

イタリア、ボローニャで食べると、違うので
あろうか。

 

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と、いうことで、断腸亭料理日記、明日から
しばらくお休みをいただきます。

 

 

 

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