9月23日(金)昼
大阪出張。
午前一件、午後二件。
午前は船場あたり。
12時半には淀屋橋から京阪に乗らなければならない。
サクッと昼飯。
となると、うどんそばか。
東京ではそばうどんだが、大阪ではむろん、うどんそば。
淀屋橋には立ち喰いのうどんやというのは
あったであろうか。
あるのかもしれぬが、知らない。
手近なところに入ろうか。
伏見町から高麗橋町を北上する。
この通り、いや南北の通なので筋か。
名前はなんであろうか。
調べると、丼池(どぶいけ)筋。
高麗橋通あたり丼池筋を北上。
高麗橋通の先、右側にあった店に入ってみる。
あいていた入口付近のテーブルに座る。
ご飯のついた定食もあるがさすがに、うどんに
ご飯はやめておかねば。
今日の大阪は少し暑い。
冷やしのぶっかけもあるようだが
やっぱり、温かい正しい大阪うどんを
食べよう。
きつね、というのもあるが、そうだ。
少し前に、肉吸いというのを食べたが
肉にしてみようか。
おかあさんに、大きな声で、肉うどん!。
しばし待って、きた。
透明なつゆ。
牛肉と青ねぎ。
店の名前を見ずに入ったがその名も[今橋]というよう。
今橋はここの町名である。
ちなみに、店名の前についているのは、
ここは“うどんそば”ではなく“そばうどん”の順。
食べる。
うどんは柔らかい角の取れた正しい大阪流。
この柔らかいのもうまい。
牛肉は濃い甘辛ではなく、比較的薄め。
つゆをすする。
これは、なかなか、で、ある。
なにかというと、出汁が随分と濃い。
今まで駅などの立ち喰いも含めて
なん回も大阪流うどんは食べているが
その中でも群を抜く濃さではなかろうか。
香りも濃厚。そして胃袋にずしんとくる。
全部飲み干し、勘定をして、出る。
ご馳走様でした。ありがとうございますぅ〜。
うまかった。
さて。
この濃い出汁は大阪の標準であろうか。
最近食べた、大阪のうどん。
船場今橋[旬菜庵やなぎ]。
気が付いたら、今日の店のすぐそばであった。
かつ丼のご飯ヌキ、台抜きがメインであったので
うどんのつゆは、覚えていないか。
道頓堀[今井]。
新大阪駅のコンコース内でよく食べるが、
これも親子とのセット。
肉吸い。
千日前[千とせ・べっかん]。
これもつゆは濃かったがダシというよりは
塩分が濃かったような、、。
南船場[うさみ亭マツバヤ]。
一番最近食べたきつねうどん発祥という店。
ここは出汁というよりも、しょうゆの色が濃かった。
きつね、の味に引っ張られているのであろうか。
さて、どうなのであろうか。
大阪のうどんのつゆ。
[今井]などでうどんだけを食べてみないと
なんともいえないか。
最近の大阪のうどん事情。
東京でも同様だが、コシの強い讃岐流が
人気上位になっているようである。
柔らかい正統派大阪うどんというのは
大阪でもあまり流行らなくなっている?!。
とすると、つゆも正統派大阪風は影が薄いのか。
ちょっと前の記事だが産経新聞WEST(2013.12.22)
によれば「讃岐」に押された「大阪のおうどん」を嘆く
製麺業組合理事長のコメントを紹介している。
「だしは、ウルメ節やサバ節、カツオ節、コンブなど
さまざまなものを使い、濃くする。「大阪のおうどん」の条件
としてその濃度を「4%以上」と定義する。大阪のうどん店のだしは
ほぼこの水準」とのこと。
(つゆの濃度に%を使うのは初めてみた。
分析するのか?できるのか?。)
だが、やっぱり昆布に鰹節などのごく濃厚な出汁が
正統大阪流で間違いないようである。
大阪のおうどん、ちょっと心配な感じである。
讃岐もむろんうまいが、柔らかく、深く濃いつゆの大阪のうどん、
これはこれで別物として、うまい。私は好きである。