浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



豚フライ?

dancyotei2015-03-17



3月16日(日)第二食



引き続き、日曜日。



(一昨日配信の)とんかつや[井泉]を書いていたら、
とんかつが食べたくなってしまった。


こういうことはそうはない。


一度直前に食べているので、だいたいのところ、
その食い物への欲求は満たされているからである。
この[井泉]へ行ったのは、先週の火曜日で、
そこから少し経っていたからかとは思われる。


とんかつには、キャベツと豚ロースを買ってくればよい。


だが、買いに出るのがちょいと面倒。


キャベツはないが、レタスはあった。
豚ロースはないが、こま切れが冷凍庫に凍っている。


これで済まそうか。


とんかつ、もどきというのか、
○○カツというのは、いくつかある。
レバカツ、ハムカツ。


これらも十分にうまい。


やってみるか。


まずは豚こま切れの解凍。
レンジ解凍し、肉を全部広げてみる。


比較的大きくて厚めのものもあるが、
やっぱり、こま切れはこま切れである。


もどき、であるが、やはり油はラードは使おう。


ラードは容器に入れて冷蔵庫にストックしてある。
むろん、白く固まっている。


いつもは湯せんで溶かすのだが、レンジを2分ほどかけてみる。
だが動物の油脂というのは熱の伝導率が低いのであろう、
このくらいではほとんど溶けない。


やはり、湯せんだ。


大きな鍋に湯をわかし、三つにの瓶に分けてある容器ごと
鍋に入れておく。


レタス。
ちぎって水を張ったボールにつけておく。


衣も準備。
フライものの衣というのは、基本、玉子と小麦粉で
できているわけである。


むろん玉子のみ、小麦粉のみ、どちらでも衣にはなる
のではあるが、玉子の割合が多い方が、うまい。
(揚げる種にもよるかもしれぬが。)


玉子を二個使おう、、、、!?。


冷蔵庫を開けると、あれま。
1個しかない。


しょうがない。
1個でやろう。


容器に玉子を溶き、氷を2かけら入れておく。


ラードの方。


おおかた溶けたので揚げ鍋へ入れて軽く余熱。
新しいラードもあったので、容器に残っているもの
全部を入れて足しておく。


パン粉も広い容器に広げておく。


ボールに肉を入れ、小麦粉をまぶしておく。
(粉はすべて、市販の天ぷら粉、である。)


OK。


ここで、レタス。
水に浸してから小一時間たっており、だいぶシャッキリ
してきたので、ざるにあげて冷蔵庫へ入れておく。


先ほどの玉子冷水に粉を溶く。
比較的堅め。


粉をまぶした肉を箸でつまみ、衣を表裏まんべんなくつけ
パン粉の容器に広げ、上からもパン粉をまぶし、押す。


パン粉というのはできれば大きな容器で
たっぷりとある状態でつけるのが、望ましい。
側面などつきにくいのだが、埋まるくらいのパン粉でやれば
きれいにつく。


今日のは肉が小さいため、相対的にパン粉がつきやすい。
そんなわけである。


切れっ端から大きいものまでいろいろできた。







揚げ鍋を再度加熱。
薄く小さいものなので、高めの温度で短時間でよいだろう。


以前から経験的にそうではないかと思っていたのだが
なにかのTVでやっていて、やはいりそうか、ということがあった。


なにかといえば、フライものというのは、空気に触れているところが
狐色になるスピードが速いということ。
油の中の方が温度が高く、油につけておいた方が色がつくように
思うのだが、そうではないということ。
狐色というのは、コゲなのであろうが、高温になっていると、
空気に触れている部分の方が早く酸化するということなのであろう。


それで、狐色になっていない部分は揚げ箸でつまんで持ち上げておく
と色が速くつく、ということになる。







揚がった。



レタスを盛り付け、並べる。







ブルドックのとんかつソースとマヨネース。



ビールを開けて食べる。



揚げあがったものとしてはこんがり、さっくり。
上々であろう。
ラードの効果もあり、香りもよいし、ラードというのは
旨みもある。


ただ。


やっぱりこま切れはこま切れ。
とんかつにはとてもならない。
やっぱりある程度の厚みのある豚肉のうまみがあって、
初めてとんかつになる。


まあ、豚フライ?。


ハムカツにしてもレバカツにしても、豚レバーや
ハムに豚こま切れよりも味に主張があるからであろうか。


豚肉の味よりも衣の味ばかり目立ってしまう。


やっぱり、豚ロースを買ってくるのであった、か。