浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



赤坂四川飯店

4531号

3月22日(金)夜

さて。

今日は内儀(かみ)さんの希望で、赤坂[四川飯店]

前回は、1月であった。

予約は18時。

内儀さんと出掛ける。

予定通り、到着。
金曜の夜。
さすがに、混んでいる。

ここの客層というのはどういうものであろうか。
特に、こういうウイークデー。
やはり、永田町関係の人々なのか。

今日の目的は、北京ダックならぬ、四川ダック。

ご存知であろうか。
四川ダック。

中華料理の大立者といえば、ふかひれか、北京ダック
であろうが、四川料理店なので、北京ではなく
四川になる。

北京ダックというのは、ご存知のようにアヒルを焼いて、
特にパリパリになった皮を甘い味噌を塗った小麦粉の皮で
包んで食べるもの。

四川ダックというのは、どんなものなのか。
内儀さんは一度食べてみたかったよう。

ここでの名前は「四川飯店特製スモークダック」
(樟茶(火偏に考)鴨)。半羽4,700円也。

それから、青菜炒め。
今日は、のらぼう菜、とのこと。

そして、お馴染みの看板、麻婆豆腐と
ご飯。

ビールがきた。

ダックは時間が少しかかる、とのことで、
ピーカンナッツの飴がけを出してくれた。
これ、中華でよく出るが、胡桃に近いナッツだが
うまいもんである。

青菜。

取り分けてくれる。

のらぼう菜はちょっとぬめりがある。

にんにくも入るが、ねぎが入るのがここの
青菜炒めの特徴。
ねぎはにんにく同様の風味付けになっている。

シャキッと、火の通りが絶妙。
そして、やはり色も鮮やか。
プロの仕事。

知らなかったが、のらぼう菜という菜っ葉は、
調べると、江戸から多摩地区で作られていた
江戸野菜だそうな。

そして、いよいよ登場。
「四川飯店特製スモークダック」(樟茶コウ鴨)。

添えられているのは、白い中国の蒸しパン、
花捲(ホアジュアン)あるいは、饅頭(マントウ)、か。

はさんで食べてみる。

ん!?。

おもしろい。
なるほど、スモーク感のあるアヒル肉。
そした、ちょっと堅めの食感。
塩漬け、なのか、これけっこうしょっぱい。
脂ももちろんある。
そして、やはりなにかの香りが付いている。
ヒル肉のジャーキーといった感じ。

こういうものなのか。

調べると、中国四川省の州都、成都市の名物とのこと。

様々なレシピがあるようだが、例えば、以下のよう。
樟茶コウ鴨の樟は樟脳(ショウノウ)の樟で、くすのき。
花椒八角やらのスパイス、お茶の入った塩水に漬けて
くすのきでスモークし、油で揚げる、とのこと。

あまりそう感じないが、これも油で揚げているのか。

うまく、酒のつまみには絶好なのだが、
塩味が強く、なかなかヘビーで量も多い。
持ち帰りに包んでもらう。

最後はやっぱり、四川飯店の看板、
陳麻婆豆腐とご飯。

やっぱりうまい、ここの麻婆豆腐。

まあ、日本での元祖麻婆豆腐といってよいのだろう。

味は濃いめ。
辛みも強め。

私などすぐに汗が出てくる。

ただ、意外に花椒は強くはない。
もっと強いところも多いと思うし、
今、東京で四川料理を看板にしているところの
平均よりも抑えめではなかろうか。
これも、この店らしいところかもしれぬ。

いくらでも飯が食えてしまう。
いけない、いけない。

うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

会計は、13,860円也。

今日気が付いたが、青菜炒めの値段。
メニューにないせいか、3,200円也。
麻婆豆腐より高いのである。
まあよいか。


P.S.
四川ダックは、持ち帰って、よいつまみに
なった。

 

赤坂四川飯店

千代田区平河町2-5-5 全国旅館会館5F・6F
03-3263-9371

 

 

 

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