浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



鶏から揚げ

4397号

8月19日(土)夜

さて。

なにを食べよう。

!。

鶏から。

鶏のから揚げ。

なんだか揚げ物ばかりだが、
おそらく、暑さのせいであろう。

ここに書いていないものも含めて、定期的に
作っている

弁当のおかずの定番であるし、みんな大好き。
大分発のチェーンのミニ店舗がたくさんできたり。

誰でもおそらく揚げる。揚げられる。
簡単?。

簡単、ではあるが、うまい鶏からとなると、
これが、そうそう簡単ではないことがわかってくる。

最近、外で売っている、チェーンの鶏からは、
ちょっと変わっている。
皆さん、ご存知であろうかと思うが、
酵素を入れて、柔らかくしている。
今はこの酵素が入った鶏から揚げの素も出ている。
柔らかいからか、冷めてもうまい、ということにもなる。
弁当のおかずにはよいのかもしれぬ。

一時期、新鮮に感じ、私もこれに凝ったことも
あったのだが、徐々に飽きてきた。
やはり、不自然に柔らかい。
鶏からは適度な歯応えがあった方がうまい、と。

では普遍的に、うまい鶏からとはどんなものか。

中が柔らかく、外がカリっと揚がったもの。
まあ、これに異を唱える人はあるまい。

これを実現するためにはどうするか。

二度揚げ。

厚いとんかつを揚げるために、プロも行っている。

低温で少し長めに揚げ、後に、高温で短時間揚げる。
これが二度揚げ。

ただ、これもなん回か揚げているうちにあることに
気が付いてきた。

鶏からには、ある程度の大きさが必要である
ということ。

小さめの鶏肉だと、早く火が通ってしまう。
中が柔らかく揚げるのは、至難。
すぐにパサパサになってしまう。

外で売っているものもある程度大きなものが
多いことに気が付く。

どのくらいの大きさかというと直径4cm程度。

そして、理論的にはできるだけ球に近い形がよい。
むろん、バラ付かず熱が均等に入るから。

まあ、こんなことを考えずテキトウに揚げても
鶏からはできるので、できれば、簡単にうまい
鶏からを揚げたい。
今日は、これがテーマ。

もも肉二枚と、谷中生姜も買ってくる。

先に、4cm程度の球形と書いたが、もちろん
肉は平たいので、揚げる時に丸めるのである。
それを想定した大きさに切る。二枚全部。

ボールに切った肉、しょうゆ、酒、おろした生姜。

意外に味が染み込むのは時間がかかる。
1時間以上は必要であろう。
好みではあるが、私は濃いめ。

1時間後、粉を振る。

から揚げというのは、実際は衣揚げ。
粉は天ぷら粉。やはりカラッと揚がるであろうから。

混ぜて。

揚げる。
ので、あるが、述べたように、球形にしたい。
手で丸める。これが一番、球にはなる。
ただ、手がベトベト。

大きなスプーンで丸くしながら、投入してみた。

まあ、手で丸めるよりは、きれいにはいかないが
まあ、そこそこまとまるか。

二度揚げだが、一度目は160℃で3分。

休み。余熱が入る。

そこそこ、球っぽくはなった。
スプーンでも、案外いける。

二度目は、180℃に上げて、1分。

(この写真、一度、二度の違いがわからない、か?)

これで、二度揚げ終了。

皿に紙を敷いて、盛り付け
谷中も、味噌を添えて、出す。

ビールを開けて、食べる。

これ、今まで自分で揚げた、鶏からの中で
一番よく揚がったのではなかろうか。
中ふんわり、外カリ。
見た目では、わからなかろうが。

やはり、きちんと、理論的に考えた通り、
作れば、よい鶏から揚げられる。
ただ、、、、ちょっと、味が薄かった、、、
しょうゆの量、、ではなく漬けた時間か。
1時間でも短かったか、、。
あるいは、しょうゆに塩を足す?。肉の状態に関係ある?。
課題は残った。

 

 

 

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