浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



めいた鰈のムニエル

4583号

6月10日(月)夜

さて、めいた鰈、で、ある。
お祭りの前に小鮎とともに買ったのだが、
食べなかった。
しょうがないので、パックのまま冷凍庫に
突っ込んでおいた。

月曜、夜食べることにし、午後、冷凍庫から出して
冷蔵に移して置いた。

ムニエルだと、焦がしバターにパセリか。
パセリを買っておく。

夜、出してみると、まだ溶け切っていない。
やはり。12時間程度はかかるか。

外に出し、流しのステンレスの上にパックを
反対向きにし、置いておく。
やはり、金属の上に置いた方が早く溶ける。

20時頃。
やっと溶けた。

めいた鰈は、ちょうど昨年の7月にムニエルに
していた。

あまり馴染がないと思っていたが、この季節に
出回るものなのか。
昨年も今年も千葉産。千葉はどこであろうか。
東京湾か、外房か?。
調べると、東京湾船橋漁協なんという名前が出てくる。
ほう。
古くは、江戸前で獲れていたのであろう。
あまり名を知られていないのはなぜであろうか。

出すと、こんな感じ。

鰈で最もよく見る、真子鰈(まこがれい)よりも
多少ずんぐりむっくり?。目の間に板状の突起がある。
これが触ると痛い。それで目板、もしくは目痛。
二説あるらしい。

裏。

まあ、なんてことはないか。
真子鰈は、細かいが鱗がある。だが、これは鱗はないよう。
そのまま、頭を落とし、腹を出す。
きれいに洗う。

両面塩。

トレーに移し、両面、強力ををまぶしておく。

パセリをみじん切り。

ちょっと多めに。

フライパンを加熱し、たっぷりとオリーブオイル。
鰈投入。

火加減は中火。裏を下にした。

表(黒い方)から焼くのか、裏(白い方)から焼くのか。
どちらが正解であったか。
フレンチだと盛り付けた時に上にくる方から、であった。
どれだけ違うのか、よくわからぬが、芽がある方、
やはり黒い方が表に感じる。
で、あれば、反対であった。

ともあれ、スプーンで上から油をかける。
アロゼ、なのだが、上側の粉を固め、かつ、
上からも身に熱を入れるため。
これをしないで、表裏を焼くだけでは、中心まで
火が通らない。

上も固まり、下側に焦げ目が付くくらい、か。
フライ返しで、ひっくり返す。

反対側もよい色まで。

いいかな。

皿にあげておく。

焦がしバター作り。

色が付いてきたら、

パセリみじん切りも投入。

焦げるので、すぐに火を止める。

皿に、鰈をのせ、ソースをかける。

出来上がり。

どうであろうか、パセリが多かったのか、
バターが少なかったのか。
後者であろう。
どうもケチってしまう。

ビールを開ける。

切ってみる。

中はこんな感じ。

上から油を掛けて焼くと、中までちゃんと火が入る。

ソースが少な目なのだが、塩味はそこそこ足りている。

鰈、平目類のムニエルというのは、うまい。

鰈だと、オーソドックスな真子鰈、平目だと
舌平目。
大幅に味が違うのかといえば、実際には、そこまで
違わない。
魚というのは、目をつぶって食べるとプロでも
ほぼわからないという。微妙な違い。

今日のめいた鰈と真子鰈の違いは、香り、くらい
であろうか。真子鰈の方が多少強いか。

ともあれ、うまい鰈のムニエルができた。
今日は、成功、で、ある。

 

 

 

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