浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



国産牛フィレステーキ

4325号

4月22日(土)夜

さて、ステーキ、で、ある。

肉。
肉が食いたい。

と、なると、このところは、やっぱり
国産牛のフィレ。
[日山]のもの、で、ある。

浅草松屋まで買いに出る。

なかなか、ステーキ用のフィレ自体肉やでは
なかなか売っていないし、フィレでも輸入牛
でもなく黒毛和牛でもなく、[日山]の国産牛のもの。
脂もちょうどよく、うまみも十分で、最も私には
合っている。

[日山]で国産牛フィレ調達。
一切れ、133g2155円也。

さて、問題は付け合わせ。
松屋も見るが、雷門のオオゼキにきてみた。

なにかおもしろいものがないかと思うが、
なかなかピンとくるものがない。

アスパラなど、これからよいのだろうが、
妙に高い。
こんな時には、最も安いものをうまく
料理するのがよいか。

葉物で、小松菜。一把80円くらい。

最近、小松菜は、生で食べるというのを憶えた。

言わずと知れた江戸東京伝統野菜であるが、
生では食べてこなかった。
いや、小松菜に限らず、もともと日本人には
野菜を生で食べる習慣はなかったのだろう。

浅利や油揚げを入れた煮びたしを私は子供の頃から
食べていた。あるいは、おひたし。せいぜい炒める。
伝統野菜なので、どうしても伝統的な食べ方に
なってしまうというわけである。

が、なにかのTVで視て生で食べてみたのだが
堅くもなく、あく、苦みなどもなく、十二分に
食えるし、シャキシャキとし、うまいことを発見した。

火を通した小松菜に長年親しんできたので、
その味も忘れ難いが、生は生でまさに新しい
野菜のよう。

ちょっとレシピを調べてみる。
小松菜のサラダという食べ方はもはや
一般的なようで、たくさん出てくる。

完全な生ではなく、ビニール袋に入れて
熱湯を掛け、ほんの少し火を入れる。

ドレッシングというのか、たれは、やはり
胡麻がよく出てくる。
胡麻和えからの発想であろうか、洋風のドレッシング
ではなく、和風寄り。

胡麻、マヨネーズ、酢、しょうゆ、、、。

小松菜を袋に入れ、熱湯をかける。

意味があるのか、ないのか。
このくらいでは、熱は、ほとんど入らない。
おまじないのよう。
完全な生でもよいような気もする。

あたり鉢に白胡麻を入れ、あたり、香りを出す。
マヨネーズ、酢、しょうゆ、日本酒も。

小松菜を入れ、和えておく。

フィレ。

開ける。

毎度だが[日山]は個体識別番号を
表示している。

千葉県産。
今まで買った中では千葉県産は初めてか。

メス、2歳2か月、交雑種(肉専用種×乳用種)
静岡県湖西市生まれ。同掛川市で3か月。
千葉県袖ケ浦市で1年。

これを見ても、私にはなにか言えることが
あるわけではないが、へ~。

買ってきて、常温置いておくこと、4~5時間。

いつも付いていたかどうか、定かではないが、
牛脂が付いていた。
これ、なんだかいい匂い。もしかして黒毛和牛のもの?。

いつもはフレンチ式でたっぷりのオリーブオイルで
焼いているが、この牛脂で焼いてみよう。

牛脂をフライパンに先に入れ、脂をよく出す。

よいかな。肉投入。

中火。
脂をスプーンで同様に上からかけ、さらに
ほぐれてきた牛脂のかけらも肉の上にのせる。

よい色になったら、ひっくり返す。

反対側もよい色になったら終了。
最近は問題なさそうなので、串を刺したりはしない。
皿にあげ、5分ほど置いておく。
私とすれば、ドリップを出し切るため。
塩胡椒をし、今日は切っておく。

盛り付け。
小松菜と一緒に、ラディッシュも買ってきた。
これは塩を振るだけ。

先に肉を切ったのは、下に小松菜を敷くので。

ビールを開けて、食べる。

アップ。

どうであろうか。焼き具合も上々であろう。
柔らかさはフィレなので極上。
牛脂の効果もあったか、香り、うまみも増したような。

小松菜もうまい。
火を通すと、苦みのある野菜であったように
思うのだが、これはまったくない。(火を通しても
あまり感じなくなったような気もするが。)

今日は、上出来であろう。

 

 

 

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