浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



御徒町・南インド料理・アーンドラキッチン

4550号

4月22日(月)第一食

さて。
そばはちょいとお休みして、カレー。

暖かくなると、辛いもの。

上野御徒町界隈というのは、カレーや多い。
いや、もう少し範囲を狭めて、インドカレー
スパイスカレーを食べさせるレストラン。
それもネイティブな人々が作る。

これは、なぜか。

上野御徒町界隈には宝石、アクセサリーを
扱う店が多いから。
宝石といえば、インド、スリランカ
今というよりは、歴史的に、インド、スリランカでは
宝石が多く産出されたので、今も扱う商人が多い。
それで、インド、スリランカ系の人々が多く働いている。
従って、彼らが食事をするインド、スリランカ系の
レストランが多い。

と、まあ、そんなことになっている。

ちなみに、なぜ、そもそも上野御徒町界隈には
宝石、アクセサリー店が多いか。
これは、戦後の闇市、かとも思われるのだが、
戦前から、ともいう。

私も、明確な文書記録だったり、エビデンス
持っていないのだが。

御徒町の後背地ともいえる、東側、竹町、小島町、
あるいは、私の住む元浅草など手仕事による金属加工の
盛んな地域であった。
もともとは、錺(かざり)ものと呼ばれていたが、
金属の簪(かんざし)だったり、和建築などに
使われる錺金具など職人が多数いた。
池波先生のお祖父様も永住町(元浅草内)に住まわれ、
錺ものの職人であった。これが時代としては、戦前まで。

こういった、手仕事による、金属加工技術が、宝飾品、
アクセサリーの加工技術に移行した、という。

ともあれ[アーンドラキッチン]。

そんなわけで、インド、スリランカ方面のレストランは
もう数え切れぬほどこの界隈にあって、とても全部を
知っているわけでもないのだが[アーンドラキッチン]
はよい。

有名な店、人気の店は他にもあるのだが、中でも
私はここが一番である。
うまい店はあるのだが、これ、意外に、あるある、だと
思うのだが、人気になると、なのか、どうも態度が、、。
外国人経営の店が成功してしまうと、日本人など
ちょろいと思ってしまうのか。

さて、今日は、13時半頃。

日は出ていないが、さすがにもう寒くはない。

数日前にきていたのだが、14時半ラストオーダーに
間に合わず、入れなかったので、今日は、早めにきた。

この時刻のウイークデーだからか、もう空席も多い。

ここは南インド料理なので、ドーサという薄いクレープを

棒状に長く丸めたもののセットもある。これが1290円。
まあ、これは一度食べればよいだろう。

一番高いのが、タンドゥーリセット1590円。
カレー一種とタンドゥーリチキン、ガーリックチキン、
シークカバブなどにチーズの入ったナンが付く。
腹は一杯になるのだが、やはりカレーが複数付いた
ものがよい。

それで、カレー三種に酸っぱ辛いスープサンバルなども
ついた付きのランチミールス1390円がよい。

きた。

やっぱり、色々あった方が、愉しいではないか。
小麦のチャパティ、パリパリのせんべい、パパド。
その下にバスマティライス。バスパティライスはインドの
長粒米

器の中は、右からチキンのカレー。これはココナツ
ミルク系でさほど辛くはない。

その上が羊のカレー。これは辛い。

次は、豆のカレー。これもさほど辛くはない。
ただこの豆、なんであろうか、大豆のようなのだが、
胚芽というのか、芽の部分が黒い。

その左、キャベツの和えもののようなのが、ポリヤル。
味付けは薄め。南インドでは定番の炒めももののよう。

次が、ラッサム。酸っぱ辛いスープ。
最後が、似ているのだが、サンバルか。
違いは、ちょっとこちらが、具が多い。

その右、ピクルス。かなり濃い味付け。ものは玉ねぎ?。

どれも、基本、酸味があるが、ラッサムが最も酸っぱい。
南インド料理の大きな特徴。

タマリンドという豆を使う。
私も一度、使ったことがある。

これ。

保存できるように豆をチャツネにしたものの水分を
飛ばしてカチンカチンのブロックにしたもの。
見た目はこんなものが酸っぱいのか、と思うようなもの。

元がどんなものかわからないので調べて、フリー素材を
探してみた。

これが豆。

これが木。

ほう、こんなものか。

マメ科だが、木。ねむの木というのが日本にもあるが、
あれがマメ科

タマリンドはアフリカ原産で、アフリカ、南アジア、
東南アジアで栽培されているという。
タイのトムヤムクンの酸味もレモンかタマリンド
使うよう。

暑いところは、辛みだけでなく、酸味が好まれる
のであろう。

うまかった。腹一杯。

ご馳走様でした。

 


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