4月23日(土)深夜
さて。
土曜日、24時すぎ。
なぜだかわからぬが、カレーが食べたくなった。
土曜の深夜、カレーが食べたくなる、というのは、
意外に多いように思う。
だいたいにおいて、土曜の夜などは、
酔っ払っており、深夜となれば、そろそろ、覚めかかりの頃、
と、いってよい。
よく、呑んだ仕上げは、ラーメンというが、
私の場合は、カレーというのも、ある
ということかもしれぬ。
しかしカレーというもの、おもしろいもの、
で、ある。
今、言っているカレーは、インドカレーなどではなく、
市販のルーで作る、普通のカレーである。
なにがおもしろいのかといえば、
しばらく食べていないと、無性に食べたくなる。
まあ、日本人であれば、多かれ少なかれ、
皆さんそうであろう。
昼飯にしても、夜にしても、意気込んで、
さあ、今日は、フツーのカレーを作ろう、
などと考えることは、あまりない。
それだけ、ありふれたメニューである、ということ。
あるとしても、昼、会社の社食などで、
時間がなくて、カレーでいいか、というようなとき、
で、あろうか。
作る、のであるが、
ルーのカレーなので、別段考えるまでもない。
肉。
冷凍庫を開けてみる。
ストックしてあるのは、、、?
鶏もも肉は?
ん?これは?
鶏、なのだが、、
鶏皮、で、あった。
軍鶏鍋を作ったときに、余って凍らせておいたものか。
ふむふむ。
鶏皮のカレーというのも、おもしろいかもしれない。
前に、モツを入れたカレーというのは作った。
これは確か、カレー味のモツ煮込み、なのだが、
静岡の清水の名物である。
あれに多少近いかもしれぬ。
鶏皮を解凍し、一口に切る。
玉ねぎは1個ほど、切る。
フライパンを用意し、玉ねぎから炒める。
ある程度、しんなりしてきたら、
鶏皮も入れて、さらに炒める。
炒めているうちに、気が付いた。
鶏皮というのは、ご存じの通り、
脂が多い。
特に、裏側。
脂だけ切り取ってしまう。というのもあるが、
今日は、そのまま入れてしまった。
脂が抜けるまで炒める、というのもあるが、
玉ねぎを先に炒め始めている。
よし。
炒め始めてしまったが、玉ねぎと鶏皮を分けて、
玉ねぎは先に鍋へ入れ、鶏皮は引き続き、
フライパンで脂を出しながら、炒める。
炒めているうちに、脂が出て、その脂で揚げているような
形になってくる。
多少、焦げ目でもつくくらいがようだろう。
OK。
出てきた脂はそのままフライパンに残し、
皮のみ、鍋へ。
水を700cc、それに、ベイリーフを入れ、
煮込む。
鍋は圧力鍋。
軽く圧力をかけて、10分ほど。
いいかな。
S&Bゴールデンカレーのルーを、
一箱の半分を入れ、溶かす。
あらかた溶けたところで、味見。
ちょっと、辛味が足りないか。
カレー粉、S&Bの赤缶を少しと、レッドペッパーも
足す。
よく混ぜて。
OK。
ちょっと、わかりずらいが、スプーンにのせているのが
鶏皮。
本来、こうした市販のルーには、
油分はしっかり入っているのであろう。
カレーのこってりしたうまさは、ある意味、
この油分が担ってもいるだろう。
以前のモツの場合もそうであったが、
鶏皮から、随分と脂が出る。
つまり、他の肉を使う以上に、油分が多くなり、
しつこくなりすぎる。
それで、フライパンで、皮から出た
脂は、鍋には入れなかったのである。
結果は、成功であった。
くどくなりすぎず、また、皮らしい風味も
カレーに加わり、うまい。
やはり、モツ同様、B級だが、
ちょっと、おもしろいものができた。