浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



秋葉原ラーメンわいず/浅草六区翁そば

さて、今日もラーメンとそば二題。

4271号

2月2日(木)第一食

2月になった。
昨日は少し暖かったが、今日はまた寒い。

もう花粉が飛んでいるのか、鼻がひどいし、
副鼻腔炎も出てきてしまった。

鼻炎を笑わないでほしい。
なったことのない人にはまったく理解できなかろうが、
とても、とても、ともて、憂鬱な日々が続く。
鼻水、鼻づまりに加えて、顔、歯茎あたり、首、肩まで
痛くなり、ぼんやり。
考えてみれば、副鼻腔炎は自覚し始めた高校生の頃から、
もう40年の付き合いである。
効く薬も出ているのだが、鼻筋が細いのが原因の一つなので
一生付き合わなければいけない病である。
今年は10年来の花粉の量とのこと。
今からこれではどうなってしまうのか。
先が思いやられる。
同病の皆様、ガンバリマショー!。

自転車で上野の薬やに寄って、末広町あたりまできた。

13時半頃。寒いので、やっぱりラーメン。
ちょっと久しぶりだが、家系の秋葉原ラーメン
[わいず]にしようか。

家系というのはうまいもんである。
いろんなご意見はあろうが、うまいものは、
うまいのだから、仕方がない。

ノーマルなラーメン。

大きな海苔に、ゆでたほうれん草。
これが家系の印。
そして、真空調理のチャーシュー。

アップ。

太目のちょい縮れ麺。
塩味(えんみ)がちょっと強い、豚骨鶏ガラの
特濃厚しょうゆスープ。
これが、うまい、のである。

狭い店舗で、狭い調理場。
大きな寸胴に大きな木ベラで、豚骨と鶏ガラを、
ガシガシと撹拌している。
かなりの力仕事。これが家系。
こうしてエキスを煮出している、のであろう。
ベトナムであろうか外国人のよう。
たくましそうだが、たいへんである。

ともあれ。
ご馳走様でした。うまかった。


03-6206-0030
千代田区外神田3-7-9


浅草六区・翁そば

2月3日(金)第一食

今日は曇り。
日がないと、さらに寒い。

今日は、浅草六区の[翁そば]に決めた。

熱くてとろみのある、カレー南蛮、で、ある。

1時半頃。
ちょいずれている時刻だが、まだまだ、
ほぼ満席。

カレー南蛮そば。

いつも通り、盛切り、というのか、表面張力で
盛り上がっている。

大盛ではある。だが、このそばどんぶり、
縮尺がわかりずらいかもしれぬが、ちょっと小ぶり、
なのである。
これはクラシック。
かけ用のそばのどんぶりは元来小さかった。
それで持って食べるのもスタイル。

この太いそば。

ちょっと切れているのもいつも通り。
そぎ切りの鶏肉。

そばつゆの勝った、カレー味。
ほぼ餡かけといった粘度。
温まる。

食べていると、若い男性白人旅行者二人が来店。

一度、高校の制服姿のわかりやすい修学旅行らしい
グループを見たことがあるが、外国人は初めて。
そばは月見、それにビール二本。

外国人用のメニューも用意していた。
まあ、さすがに用意くらいあるか。

彼らの私語まではよく聞こえず、なに人かはわからない。
割りにおとなしそう。
(オタクであろうか?ここはなにかアニメで有名?)

ビールを頼むと、お姐さんは聞き返し、ちょっと、
え、マジで?、という反応。
彼らはサイズを聞き、ミドル、と聞くと、OK、と。
二本頼んでいた。
ここで昼、ビールという選択肢は私にはないが。
(そばやではあるが呑む店ではなかろう。
実際、昼、呑んでいる客はほぼ見ない。)

フランス人であろうか。
こういうのを喜ぶのは。

ともあれ、外国人にまで知られ始めている。
広く有名になるのは、誇らしい。
が、やっぱり“どこか”のように、観光客、外国人に
大挙して押しかけられて、変わってしまうのも
どうか、、、。

いや、大丈夫か。
そもそもここは、店の造りはクラシックだが、
かしこまった老舗の雰囲気など、ハナからない。
(実際は大正3年(1914年)の創業で立派な老舗である。)
そばも、見た通りかしこまらないB級。
くる客も、ちょっとB級(?)っぽい人も、少なくないか。

で、ありながら、ここの持ち味は、かなりの腰の低さ。
ホスピタリティーの高さ。
敷居の高さなどほぼない。
(時節柄、座る場所はかなりうるさく指定されるが。)

ともあれ。
ご馳走様でした。
そう、ここも“慣れれば”居心地がよい。


03-3841-4641
台東区浅草2-5-3

 

 

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