引き続き、いろいろ、だが、今日は二つ。
1月10日(木)夜
はぜ唐揚げ。
塩もみをしてなん度も洗い、ぬめりだけは取って冷蔵庫に入れておいたもの。
ぬめりというのは、どうしても生ぐささになるのであろう。
その他は特に下味などもつけずに片栗粉をまぶし、揚げる。
油温は高温、180℃であろうか、狐色まで。
塩をふって食べる。
もちろん、骨ごと食べられる。
うまいものである。
次、翌日。
1月11日(金)昼
ピザである。
ピザやというのもたくさんあるのだが、やはりナポリ。
イタリアでピザといえば、ナポリという名前が必ず出てくる。
一度行って食べてみなければと前から思ってはいる。
なるものがある、というのを知った。
ナポリが本部で、伝統のナポリピッツアを認定、普及させる
団体とのことで、日本にもある。
定義は
1.生地に使用する材料は小麦粉、水、酵母、塩のみ
2.生地を手だけを使ってのばす
3.窯の燃料は薪、もしくは木くず
4.仕上がりはふっくらと「額縁(コルニチオーネ)」がある
5.上にのせる材料にもこだわる
(永福町[ラ・ピッコラ・ターヴォラ]橋爪氏)
ということである。
都内でも、手でのばし、薪窯で焼く、本格を謳ったピザやは
数多いが認定店はそう多くはないよう。
一番近そうな、新宿にある[カポリ]というところに昼、
行ってみることにした。
南口前、甲州街道の南側、ビルの地下。
店内はかなり広い。
ランチはピザドリンク付き、800円から。
ドリンク付き1500円のブラッチョ・ディ・フェッロというのを
もらってみた。
ブラッチョ・ディ・フェッロ=BRACCIO DI FERROは
イタリア語で「鉄の腕」、鉄腕で、日本で鉄腕といえばアトムであるが、
イタリアではアメリカアニメのポパイのことらしい。
ポパイはほうれん草。
緑色はほうれん草入りのリコッタチーズで
トマトソースはなし、赤いのはちょっとスパイシーな
サラミ。
ピッツアの定番メニューでもあるようである。
なるほど、かなりうまい。
具がのっている部分は型どおり、薄い。
認定店とそうでないところとどれだけ違うのか
わからないが、このピザがうまいことは、間違いない。
ピザというのは、宅配などのアメリカ風の厚いものは別にして
薪窯で焼いてイタリア風を標榜しているところは
東京でも今は珍しくない。
私などには、どこも十分うまいと思うし、違いは
よくわからないのが正直なところ。
ピッツアというのは発酵させた小麦粉の生地を手でのばし、
なんらかソース、各種チーズ、具をのせて、短時間高温で
焼いたもの。
例えば、フランス料理などと比べると、
加工度というのは見た目には高くはない。
前から私もそう思っていたのだが、ピッツアはよく
日本のにぎりずしに、たとえられる。
どちらも加工度は高くはないが、高度な職人仕事である。
にぎりずしは魚の目利き、仕込み、飯の炊き方、すし飯の
仕上げ方、種の切り方、大きさ、にぎり方、、、素人でも
なん回かやればできるようになるが、むろん達人とは
雲泥の差がある。
おそらくピッツアもそうなのであろう。
にぎりずしは立ち喰いのような簡易の
ファストフードのようなところから始まっている。
ナポリピッツアの初期の形は、マリナーラという
チーズの入らないトマトソースのみであったという。
マリナーラ=船乗りでナポリの船乗りや漁師が
食べていたものであったという。
庶民の食べ物という顔を持っているのも同じである。
ただ、イタリアナポリなどでは、やはりべら棒に高価な
ピッツアというのはないようだが、日本ではにぎりずしは、
かなり高価なものでもあるのは、大きな違いであり
おもしろい。(江戸末期に江戸で生まれたにぎりずしだが
生まれてしばらくすると、既にお座敷で食べさせる
超高価なものも出てきており、これは我が国の食市場の
特徴といってよい。)
加工度は高くないが、技を磨いてよりうまいものを
作ろうという職人魂のようなメンタルがあり、それを認める
文化があるのは、イタリアと日本の共通するところと
いってよいのかもしれぬ。
この二つの食文化の共通点なのだが、完全に同じかといえば、
本質はちょっと違ったところから出発しているようには思う。
長くなるので今日はやめておこう。
さて。
ピッツアも、いいもの、わるいもの含めて長年
いろいろなところで、いろいろなものを食べて初めて
違いがわかってくるものなのであろう。
やはり一度はナポリへ行ってみなければなるまい。
PIZZERIA CAPOLI
ピッツェリア カポリ
03-5363-1787
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