4666号
10月25日(金)第一食
さて。
今日は[ぽん多本家]で、ある。
昨日から、行こうと決めていた。
ちょっと久しぶり。
真夏にはやはり、とんかつ、ではちょっと重い。
それでちょっと足が遠のくよう。
もちろん、ここは“洋食”を看板にしているので
とんかつ、いわゆる豚のカツレツだけではなく、
ビーフシュチューだったり、コロッケだったり、
バタヤキ、などなどいろいろ食べられるが、
やはり、ここはカツレツ、で、ある。
明治38年(1905年)創業。
今年で119年。当代ご主人は四代目。
ミシュランピブグルマンを今年も続けている。
洋食やではあり、フルコースを出すフレンチや、
懐石、すき焼きの和食店よりは単価は安いが、
やはり、店の格としては、高かろう。
なめてはいけない。
今日は、曇り。
最高気温は、少し下がって、21.8℃(1時33分)。
多少すごしやすい。
昼営業の終わり頃を目掛けて出かける。
昼は13時45分がラストオーダー。
13時すぎに到着。
重い扉を開けて入る。
階下のカウンターも空きはあるがほぼ
埋まっている。
いらっしゃいませ、と、厨房のご主人。
一人、と指を出すと、お二階へ、とのこと。
最近ほぼいつも二階、で、ある。
そういえば、どうでもよいが、こういう客商売で
お二階、だけ、お、を付ける。
お一階、お三階とは言わない。
なぜであろうか。
これは、昔、待合、芸者や、なんということろで
客の入る座敷は、二階だったから、ではないか
と、考えている。階下が住居で、お二階さんは、
まだいるのかい?、なんて使っていた。
荷風先生のなにかの作品を読んでいて、なるほど、
と、気付いた記憶がある。
ともあれ。
赤い絨毯の階段を昇る。
二階はけっこうあいている。
真ん中のテーブルに掛ける。
ビールとカツレツご飯付きで。
ビールがきて、お通し。
お通しは、階下の厨房で作られるので、
若干の時間差がある。
お通しは、いか下足のぬた。
比較的、ここでは多いかもしれぬ。
酢味噌は西京味噌の辛子入り。
ねぎの火の通り方、酢味噌の塩梅、まあ、とても
洋食やとは思えぬ。
ビールが終わる頃、いよいよカツレツもくる。
味噌汁、ご飯も。
お新香、味噌汁。
味噌汁は、濃いめのなめこの赤だし。
お新香は、かぶ、比較的よく漬かったぬか漬け、
沢庵、きゅうり、これもぬか漬けのよう。
カツ、アップ。
肉の中央部分は薄いピンクとまではいかないが、
しっとり。
塩を皿に出し、キャベツにはソース。
白い揚げあがり。
油切れもよく、さっくり揚がっている。
ロース肉の芯の部分というが、柔らかく、
肉のうまみがよくわかる。
ご飯も堅めに炊かれ、うまい。
飯と塩をつけたカツがまた、よく合う。
また、毎度書いているが、右側の端に一つだけ
ポテトフライが置かれている。
ゆでたじゃがいもに衣を付けて揚げたもの。
まあ、簡易なじゃがいもコロッケ。
味もその通り。
以前、下町では定番のフライもので、肉やでも
必ず売っていたもの。
池波正太郎先生の好物で、ポテ正とあだ名されていた
と書かれている。
うまい、うまい。
腹一杯。
立って、階下の帳場で会計。
ご馳走様でした。
台東区上野3-23-3
03-3831-2351
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