浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



そば・室町・砂場

4590号

6月28日(金)第一食

さすがに、梅雨。
雨、で、ある。
予報によれば一日。

意外に一日降るのは久しぶりである。

今年の梅雨は、毎日、列島どこかの地方で降っているが、
寒く、しとしと降り続く、いわゆる梅雨寒という感じでは
ない。気温も高い。
やはり、南方っぽいか。

一日降る上に、さらに強いよう。

どうするか。

こんな日は、例によって、ちょいと地下鉄で
出掛けるか。

ん!、そうだ。

室町[砂場]にしようか。

出口から店まで、意外に濡れる距離は短いのが、
前回わかった。

銀座線稲荷町から三越前まで。

せっかく日本橋まできたのだから、
先に、三越でなにか食い物を買っていこうか。
後になると、面倒になってしまう。

地下。
鮮魚売り場。高い割に、あまり食指をそそられる
ものがない。

こんな時には、安全牌のうなぎにでもしようか。
[ての字]で中串二枚と、肝焼き二本。
まあ、安くはないが、はずれはなかろう。

ん!。
それから[榮太樓]でおもしろいものを見つけた。
最近、TVで視たのだが、みたらし団子に鰹節の
細い削り節(ご近所[にんべん]のであったか)が
まぶされたものを見つけた。
これ、買っていこうか。
二本。

三越から出て、左。地下道をずっと真っ直ぐ、
突き当りを左。右へ行くとJR新日本橋

2番出口、地上にあがってすぐの通りを右、
神田駅方向へ。100mほどの左。

やはり強い雨

14時少し前。
傘を傘立てへ入れ、暖簾を分けて、入る。

天気もあろう、五割弱。

一番奥、窓側の卓へ。

冷(ひや)酒と、思ってきたのだが、
歩いたので、喉が渇いた。

生ビール。
それから、冷やし冬瓜鳥味噌掛け。
なにかよさそう。
それから、板わさももらおうか。

ここは、エビス。
お通しはいつも通り、梅くらげ。

板わさ。

品書きの名前はかまぼこ。
左の赤いのは海藻なのだが、おご?。

冬瓜もきた。

これ、なかなかなもの。
冬瓜はキンキンに冷えて、出汁が含ませてある。
そして、鳥味噌も濃いめで絶妙の塩梅。
ちょうど、ふろふき大根のようだが、
なかなかない味。この濃さはやはり、東京の
味であろう。

そして、そば。
ここだと、もちろん、つゆに小さなかき揚げが入る、
天ざるなのだが、ちょっと変えようか。
季節もののぶっかけ、三味そば、というのを
いってみよう。

これ。

海苔、ゆでた三つ葉、おろし。
この写真、おわかりになろうか。
そばのゆで加減がかなり堅め。
変えているのではあるまいか。
だが、むろん、ゆだっていないわけではない。
歯ざわり、喉ごしが素晴らしい。

瞬く間に、なくなってしまった。
いけない。食欲が、、、。

ざるを一枚いってしまおう。

更科系の白いそば、別製ざる。

こちらのゆで加減はもちろんノーマル。

更科系だからか柔らかく感じる。
これもまた、よい喉ごし。

やっぱり、一気に手繰る。

うまかった。
さすがに、腹一杯。

立って勘定。

ご馳走さまででした。


おまけ。

買って帰った[榮太樓]の削り節のかかった、
みたらし。

すぐ開けて、一本、食べてしまった。

なかなかインパクトのある見た目、ではあるが、
見た通り、みたらし団子に削り節がかかった味。
まあ、正直それ以上でも、以下でもない、か。

 


室町砂場

中央区日本橋室町4-1-13
03-3241-4038

 

 

 

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