浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



国産牛シャトーブリアンステーキ・モロッコいんげんの胡麻和え

4077号

4月23日(土)夜

内儀(かみ)さんが肉が食いたいというので
例の国産牛シャトーブリアンにしようか。

あれは、うまい。

浅草松屋に入っている[日山]だ。

きてみると、黒毛和牛のシャトーブリアンはあるが、
国産牛はない。
もちろん、値段は高い。が、黒毛和牛は脂が多すぎる。
土曜日、だからか。

だが、あるであろう。切ってもらおう。
案の定、あったようで、二切れ切ってもらう。

100g1,000円、5,120円也。
よい値段である。

なにか付け合わせの野菜。
また、和風のおかずにしようか。

松屋の野菜売り場をのぞくが、ピンとこない。
なにが売りたいのか。

雷門のオオゼキにまわる。

お、クレソンがあった。

それからもろっこいんげんが、うまそうである。
平たい隠元。筋がなく柔らかくうまい。

帰宅。

もろっこいんげんは、なんにしよう。

おひたし。
しょうゆと削り節をかけて。
だが、これでは、あたり前すぎよう。
ちょっと調べてみる。

と、このモロッコインゲン、おもしろいことが
わかった。
平たいインゲンの仲間で中南米原産。
ロッコとは何の関係もなく、名前は、種苗会社が
付けたという。流行っていた映画の舞台が
ロッコだったから、と。
ほんとであろうか。カサブランカ?、そんな古くはないか。
ともあれ、いい加減なネーミングである。

ともあれ、意外に料理のバリエーションは少なく、
ピンとくるものがない。
あたり前だが、胡麻和えでよいか。

ヘタを取り、一口に切ってゆで、冷水で冷まし、
水を切っておく。

胡麻をフライパンで軽く煎る。

あたり鉢に移し、酒、しょうゆ、砂糖。
レンジに掛ける。
自動加熱だと強すぎる。
途中で止めて、味見。
OK。

和えておく。

シャトーブリアン

またまた、個体識別番号。

3歳ほどの雌。肉専用種×乳用種。
生まれは那須烏山
半年ほどで茨城県筑西市へ。
筑西市で1年弱。
稲敷市で1年半。

今までは北海道生まれであったが、
こういう例もあるのか。

両面塩胡椒。

フライパンにたっぷりのオリーブオイル。

中火で焼く。
焼きながら、上からスプーンで油をかける。

下がいい色になってきたら、ひっくり返す。

こちら側も、油をかける。

よい色にになってきたら、終了。

皿に出して、休ませる。

10分以内。

プロは必ずこの工程を経る。
今一つ、理由がわからないが、私はドリップを
出し切る、程度の目的である。

皿へ。クレソンも添える。

もろっこいんげん胡麻和え、と、作ってあった
小松菜と油揚げの煮びたしも。

ビールを開けて、切る。

焼け具合はちょうどよいだろう。
やっぱり、国産牛ヒレシャトーブリアン
柔らかく、よいうまみ。脂もちょうどよい。

内儀さんは意外に小さい?という反応であったが、
食べると、これで十分満足できる、と。
まあ、この値段であるから、ね。

クレソンというのは、ステーキによく合わせるが
私はかなり好きである。苦みというのか辛み、
というのか、バリバリ食べられる。

もろっこいんげん胡麻和えにしたのは
初めてではあるが、むろんうまい。

そして、小松菜の煮びたし
これは、子供の頃からのうちのおかず。
浅利のむき身でもやる。
濃いしょうゆ味でくたくたになった小松菜が
うまい。

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