浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



オムライス

dancyotei2014-11-05



11月3日(月)第一食



連休三日目。



第一食。



昨夜炊いた飯があったので
チキンライスを作ろうかと思い付いた。





毎度書いているように、チキンライスというのは
私のそうとう上位の好物、である。


浅草の[ヨシカミ]でも、日本橋たいめいけん]でも
外の洋食やへも、ほぼ間違いなく頼む。


むろん、自作もする。


チキンライスというのは
子供の頃の「お子さまランチ」に山型に抜いて旗を立てて
置かれていたあれ、である。


結局、子供の味覚が抜けていない、と、いうことなのであろうが、
うまいのだから仕方ない。


冷飯が、あれば作りたくなる。
しかしそれでは、切りがなくなるのでセーブしているくらい。


それで作るのはちょっと久しぶり、かもしれない。


作る。


冷蔵庫にストックしてある
鶏もも肉をレンジで解凍する。


と、思い付いた。


せっかくなので、今日はオムライスにしようかと。


これもなん度か書いているが、チキンライスは大好物だが
オムライスというのはそれほどでもない。
(そもそもオムレツがあまり得意ではないのである。)


それで、今までチキンライスは数多く作っているが、
オムライスは数えるほどしか作っていない。


従って、オムライスの、フライパンの柄をトントンと叩いて
玉子でくるむ芸当もできなければ、むろんタンポポオムライスも出来ない。
(そもそも、ゆで玉子に始まって、だし巻きなど、
玉子料理全般が苦手。私には鬼門、と、いってもよい。
やはり、玉子料理は火加減が大きな問題である。)


しかし。


料理を趣味にしていて、こんな文章を毎日書いていて
そんなことでは、やはり済まなかろう。


やってみるか、オムライス。


玉ねぎをみじん切り。
解凍した鶏もも肉は半分ほどを
賽(さい)の目に切る。


フライパンにバターを落とし、玉ねぎ、鶏肉を炒める。


火が通ったら、ブランデーを入れフランベ。
塩胡椒。


と、ここでちょっとストップ。


冷飯をレンジ加熱。


チャーハンもそうだが、
ご飯は温かい状態で炒めるのが鉄則。


1分ほど加熱しフライパンへ。


入れたらすぐに強火でほぐしながら混ぜる。


つぎにケチャップを入れるのだが、最近は
ケチャップを混ぜる前に一度煮詰める、というのを
やってみている。


フライパンの真ん中を開けて
ここにケチャップ。それから今日は
ウスターソースも。


ふつふつとしてくるまで待ち、合わせる。


OK。


さて、玉子である。


玉子は多い方がよいか。3個。


割りほぐしマヨネーズを少々混ぜ込んでおく。
これは隠し味。


別のテフロンのフライパンを熱くする。


またまたバターを落とす。
やはりバターの方がうまかろう。


バターが溶けたら、ザッと玉子を流し込む。


よくプロは菜箸で玉子をかき混ぜているが、
あれを真似してみたり。


ん!、固まってきた。
半熟。


火を止め、チキンライスを玉子の上に細長くのせる。


トントン、は、無理でもフライパンの上でくるんでみたい。


菜箸で玉子をつまみ上げ
チキンライスの上に二つ折りに、、、。


ダメだ。


きれいな二つ折りにならず、
斜めに、、、、。


玉子は時間との勝負。
クズクズはしていられない。
あきらめは早い方がよい。


フライパンの上に皿をのせて
ひっくり返す、いつもの手、だ。


ほい!


OK。


ケチャップを飾る。







(玉子が大きいのでごまかせているが)柏餅になってしまった。


その上、薄っすらと焦げまでついている。


まあよい。


別段、食えぬわけではなし。


しかし、こんな調子では、トントン、が会得できるのは
いったいいつになることやら。