浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



山かけと、鮎飯


4月15日(日)午後〜夜



引き続き、日曜日。



合羽橋でどんぶりを買って、帰宅。



そうそう、書き忘れたが、山芋とまぐろぶつと
鮎に加えて、新じゃがも買ったのであった。


新じゃがはポテトサラダに。


柔らかく、ポテトサラダにするには、
新じゃがは最適、で、ある。


帰ってさっそく、まぐろ山かけで、一杯やろうと、
考える。


まずは、鰹出汁を濃い目に取る。
量は多くは必要ない。


鍋にお湯が沸騰したところ、鰹削り節をたっぷり入れ、
3分ほど弱火で置く。
出汁が出たら、蓄冷材を入れた冷水に鍋ごと入れ、
冷やしておく。


そうそう。


鮎飯の準備も先にしておこう。


米を研ぎ、酒、薄口しょうゆ、出汁用の昆布も入れ、
水を足して、通常の水加減にする。
この状態で浸水。


酒が入ると、米の浸水には時間がかかる。
3時間は必要。それで、先にしておく。


しょうゆは、濃口ではなく薄口にしたのは、
デリケートな鮎の味を一応は、気遣ったつもり。
また、普通、炊き込みご飯には、昆布なども私は
入れないが、今日はなんとなく、思い立った。
鰹ではなく、昆布にしたのは、魚の炊き込みご飯なので、
出汁は、非動物。和食では、補う意味でこういう組み合わせを
考えるようである。


次に山かけの山芋。


今日のは、大和芋。
普通の山芋よりも、粘り気が強い。


皮ごとおろすが、先にガスの火の上で、周りに付いた
根を焼き切る。


根を取ったら、おろし金でおろす。


おろし終わったら、冷えた出汁、酒、しょうゆ、
生玉子も入れて、よく合わせる。


大和芋なので、出汁を多目に入れても
粘りは強い。


合わせたものを、まぐろぶつに、かける。





まずは、ビール。


歩いてきたので、ビールがうまい。


大和芋は、粘りだけではなく、味も濃いような
気もする。


玉子も入れているのもあろうが、
まぐろが負けてしまうほど、とろろがうまい。


さて。


鮎飯と、ポテトサラダは、夜。


鮎飯は、池波レシピ


鮎は腹を割き、わたを出し、よく洗う。
以前に、はらわたを出さずに作っていて、
混乱をしたことがあったが、炊き込みにする場合は、
必須。苦くて食べられない。


腹を出したら、そのまま素焼き。





焼けたら、浸水をした米の上に載せる。(昆布は出しておく。)





今日は、電気炊飯器。
このまま、スイッチ、オン。


ポテトサラダ。


これは、よく洗って、皮のまま蒸す。


蒸しあがったら、ボールでつぶす。
新じゃがなので、柔らかい。


具材にはウインナー。
小さく切って、炒めて入れる。
(玉ねぎもみじん切りにして入れるとよいのだが、
今日は省略。)


マヨネーズに塩胡椒、白ワインビネガー、
サラダ油も少々。
胡椒は白胡椒と黒胡椒の荒挽きもスパイスミルで挽いて入れる。
味は、酒の肴にするので、濃い目。





さて。


鮎飯が、炊けた。


蒸らして、ふたを開けると、こんな感じ。





鮎を一度出して、頭を取り、中骨も抜く。
小骨はそのまま。


身を飯に混ぜ込む。


飯椀に盛り、もみ海苔を散らす。





二合の米に、鮎二匹。


以前に、三匹入れたことがあったが、
このくらいだと、鮎を食っている、と、いう感じがして
うれしい。


が、これでも、十分。


昆布出汁も利かせたので、飯そのものも、うまい。


魚の炊き込みご飯というのは、うまいもんである。
秋になれば、秋刀魚でもやる。


これもうまい。




ともあれ、鮎飯。


初夏の味覚、で、あろうか。




いいもんである。