浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭の年越し2011 その1

dancyotei2011-01-05



12月31日(金)〜1月1日(土)



さて。



今年も、あまり代わり映えはしないのだが、
断腸亭の年越し。


晦日、昼すぎ、年越し蕎麦などの
買い出しに、出る。


寒そうなので、着込んで、マフラーに手袋。
自転車、で、ある。


買うものは、上野広小路うさぎやどらやき
それから、神田須田町のまつやで、生蕎麦。
そして、お節。
昨年は、末広町花ぶさのもの
にしたのだが、今年は、浅草橋のヌーベルチャイニーズ、
馥香(フーシャン)のものを予約した。


うさぎやから、まわる。
来年の、干支、で、ある。


きてみると、心なしか、例年よりも混んでいるか。
今まで、この時間で売り切れていたことはないが、
今年も買えた。


広小路から、末広町の交差点を右に曲がり、
明神下の通りを左。
真っ直ぐいって、昌平橋を渡り、須田町。


毎年のことだが、神田藪も、まつやの店も、
長い行列。


まつやの蕎麦は、裏路地の駐車場で売っている。
予約は、12月初旬に内儀(かみ)さんが毎年のことなので、
済ませてある。
三人前を買って、よいお年をお迎えください、の
声に送られて、再び自転車に乗る。


ここから、浅草橋の馥香なのだが、
今日は、ちょいと、内神田の街をまわる。
実は、次回の『講座』は内神田、なのである。
(現在、資料作りも進行中。調べた内容でまた、
歩くところがかわってきたり、、。)


しばらく、内神田界隈を、自転車でうろうろ。


しかし、寒い。
もう大晦日で、この界隈、人通りも少ない。


適当に切り上げて、浅草橋を目指す。


岩本町から靖国通りに出て、浅草橋の交差点。
蔵前通り(江戸通り)を左折。
浅草橋を渡り、総武線のガードもくぐり、
北上。


馥香、到着。
店の営業はしておらず、女将さん(?)と
シェフの二人、静かな店内。


二段のお重を受け取り、会計をし、
またまた、よいお年をお迎えください、
の声をいただいて、店を出る。


晦日に直接、受け取りにくると、
どこでも、これを言ってくれる。
よいもの、で、ある。


日は出ているのだが、むろん、ビルの陰もある。
風を切って走っていると、寒い。


一目散に、元浅草を目指す。




ふう。
やっと着いた。




一息ついて、馥香のお節を開けてみる。
と、お品書きが入っていた。



メッセージ----------------------------



寿ぐ おせち



ジェフの技と感性を二つの重箱で


表現しました。


伝統名菜はもちろん、現代感覚も


取り入れた個性あふれる競演が


新年を彩ります。




お品書き-----------------------------



壱ノ重



一、鞘巻き海老の鬼殻炒め煮


一、椎茸の香味煮


一、国産豚肩ロースのグリル


チャーシュー


一、穴子の重ね煮 胡麻風味


一、生むき帆立貝のジャスミンスモーク


一、春菊の湯葉巻き


一、冷製クラゲのキャベツ巻き


一、白菜の辛味甘酢漬け


一、やまと豚の柔らかスペアリブ


(松の実入り)



弐ノ重



一、数の子の老酒漬け


一、芝海老のチリソース煮


一、くるみの飴炊き


一、彩色大根巻きの甘酢漬け


一、あわびのオイスターソース煮


一、合鴨の燻製


一、姫竹の子の醤油煮


一、牛タンのスモーク


一、栗の渋皮煮 キンモクセイの香り


                                                                      • -




二ノ重



中華のお節は、初めてだが、なかなかきれいで
ゴージャス。むろん、うまそうである。
たのしみ。




と、いったところで、今日はここまで。
また明日。