浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



三浦・松輪

dancyotei2011-01-04



12月25日(土)



さて。



箱根からの帰り道。


三浦市松輪へ寄ってみようかと考えた。


三浦の松輪というのはなん回か書いているので、
ご記憶の方もおられるかもしれない。


東京近郊では一番うまい鯖、の、あがる漁港。


寄って、そして、鯖を食べられないか、
あるいは買って帰る?。


ともあれ。


カーナビで検索してみると、どうも、漁協のやっている
レストランがあるらしい。


それを行先にセットし、福住楼を、出る。


小田原から西湘バイパス、大磯。
茅ヶ崎、サザンビーチ。
江の島。


とても寒そうだが、波があり、サーファー達が
随分と出ている。


七里ヶ浜





鎌倉、材木座海岸


逗子、葉山、三浦海岸に出て、南へ下がって、
江奈湾、松輪海岸到着。




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あった、あった。
レストハウスらしき建物。


車を停めて、外に出る。
やはり、風が強い。


建物に入って、レストランは二階。


頼んだのは、おすすめらしき、焼き鯖と、
金目の刺身。


焼き鯖。





焼き加減は、ほんの炙った程度。
〆サバ、マグロの刺身もついている。


炙った鯖は、さすがに松輪、うまい。


金目の刺身。





脂があり、あまい身、で、ある。
添えてあるたこ、が、またうまい。
たこといえば、この近くだが、佐島が有名。


帰りに、レストランの前にあった、売店に寄ってみる。
1本、1200円。


御徒町の吉池で買うのと、同じくらいか、
少し高いくらいか。
(だいたいにおいて、先のレストランもそうだが、
産地だからといって、安くない。
そんなもの、である。)


もう閉めようかと思ってたんだよ、という、漁師風の
店番の兄んちゃん。


まあ、買ってみるか。
兄んちゃんが、大根を一本、持ってって、と、くれた。


ここへくる途中も畑を多く見かけたが、
ご存知、三浦大根の本場、で、ある。
(もらったのは、先の方が太っている
三浦大根ではなく、普通の大根。三浦では
実際には三浦大根よりも、普通のものも多いようである。)


帰り道も、カーナビまかせで、帰宅。


帰宅し、鯖を出してみる。





鮮度のいいうちに、さばいてしまおう。



三枚におろし、半身を塩で〆る。





下は、見た通り、中骨。
塩をし、これは焼いてみようか。


〆る時間は、通常の半分、
1時間ほどでよかろう。


1時間後、水洗い、酢洗い。
再度、漬けるための酢に。


食べたのは、夜。





この写真では、よくわからないが、80%は生。
松輪の鯖というのは、脂もあるが、身にあまみがあり、
鯖らしい旨味が濃厚、で、ある。


焼いたのは、翌日。





松輪で食べたものよりは、火が入ってしまったが、
それでも、そうとうに、うまかった。




そういえば、NHKでやっていたが、
三浦、というところは、江戸の頃から、鯖釣りの
名所であったという。


昔から、松輪の鯖は、うまかった。
むろん、同じものは江戸では食えなかっただろう。


流通の進歩と、魚の扱い方のお蔭で、今は東京でも
うまい三浦・松輪の鯖が食える。
ありがたいこと、で、ある。