浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



鰯刺身・鯵煮びたし・鰯ぬた その1


6月20日(日)第2食〜3食
暑い。


なにを食べようか。


またまた、池波レシピ。
前から気になっていたメニュー。


少し、引用させていただく。


★★★★★★★★★★★★


おまさが、本所・相生町の家へ帰ったのは夕暮れになってからである。
大滝の五郎蔵は、夜になってから帰って来た。
今日も五郎蔵は、暑熱の日中を変装して江戸中を歩きまわり、
「怪しい奴・・・・・・」
に目をつけていたのであろう。
おまさは、五郎蔵が好物の紫蘇の葉をきざみこんだ瓜揉みと、白焼きにした
煮びたしにしたものを膳に乗せ、これも五郎蔵の好みで、冷酒を茶わんに
酌(く)んで出した。
池波正太郎鬼平犯科帳10巻「むかしなじみ」文春文庫)
新装版 鬼平犯科帳 (10) (文春文庫)

★★★★★★★★★★★★


瓜揉みは昨日も食べた。(もうない。)


鯵の煮びたしである。ここ以外にも、池波先生は書かれていたかと思う。
鯵の塩焼きは、よくあるメニューだが、焼いたものを煮びたしにするのは
食べたことがなかった。


暑い日には、よいだろう。


買い物に出る。


鯵の煮びたしと、ぬた、にしようかと思う。
ぬたは、同じく、五郎蔵の好物として「舟形の宗平爺つぁん」が
田螺(たにし)のぬたを作ってやるシーンがある。
(同じく、12巻「見張りの見張り」)


さすがに、田螺はそうそう、売っていない。
なにか、貝にしようかと思うが、あさり剥き身なども、安くない。
鰯が安い(10匹ぐらいあって¥300。浅草松屋。)。


鰯ぬたにしよう。わけぎも購入。


鰯ぬた、以前の日記


帰宅。15時。


夕飯にするにはまだ早い。


下拵え。


鰯二匹を、三枚におろし、塩をしておく。
水が出ないように、塩は、比較的多めにする。
水っぽい、ぬたは、いけない。


煮びたしは、さまして、冷たいものを食べるため
作っておく。


ぜいごを取り、軽く塩をし、焼く。


同時に、おろした時に出た、鰯の中骨も焼いておく。


腹が減っている、、。


せっかくである。
鰯が新しい。うまそうなので、今、刺身で一杯やろう。


一匹をさらにおろす。


焼きあがった鯵は、酒、しょうゆのみで軽く、煮て、
そのまま置いて、味を染み込ませる。


鰯刺身用に、しょうがをおろす。


さて、呑もう。


菊正宗の冷(ひや・常温)をお銚子で。
それから、塩らっきょう。


焼いた、中骨。


鰯刺身。やはり、鮮度がよかった。
張りがあって、うまい。


焼いた中骨も、いいつまみである。


1合だけにする。



(続きは明日。)