浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



きのこのポタージュ

4196号

10月19日(水)夜

きのこというのは、うまいもんである。

なにかのTVできのこのポタージュを視た。

冷製のようであったが、うまそう。

作ってみようか。

ポタージュスープというのを作ったことが
おありになろうか。
コーンポタージュ、とうもろこしのポタージュが
最も一般的であろうが、野菜であれば、ほぼ
どんなものでもできるのであろう。
じゃがいも、アスパラガス、かぼちゃ、、。

玉ねぎなどと炒めて、ミキサーでどろどろの
ピューレにし、繊維など堅い部分多いものは裏漉し、
牛乳、ブイヨンと合わせて味を付ければ出来上がり。
手間はかかるが、特にコツのようなものはいらなかろう。

野菜をまるごと食べる、飲む、スープ、と
いってよい。うまいもんである。

きのこでもできる、のだ。
そうか。
食べたことがあるような、ないような。
ただ、うまそうということは、想像できる。

例によって、プロのレシピを調べてみる。

ポタージュはやはりフレンチなので、
マッシュルームが一般的のようだが、
きのこならなんでもよく、複数種を入れても
よいよう。

先日の舞茸が少し余っている。
これを使うとして、
きのこはブラウンマッシュルームと安いぶなしめじ
牛乳と生クリームを買ってくる。

作る。

玉ねぎ1/4、みじん切りし、オリーブオイルで

炒める。

透明になってきたら、きのこ。

ブラウンマッシュルームは石突をとってスライス。
舞茸はさいて。
これで、十分か。しめじはよいか。

きのこには焼き色を付ける、とのこと。
これがポイント。

きのこというのは、焦がすことでうま味を増す。
そういうことであろう。

フレンチでは肉なども表面に焦げ目を付ける、
という手法をよく使う。

日本人はフライパンで焼き色を付ける、
ということをなぜかあまりしていない。

フライパンで炒めるとすると、常にヘラなどで
混ぜてしまう。
これでは、よい焼き色が付かないのである。
焦がすことにむしろいけないことをしている
感覚があるのかもしれぬ。

私も最近やっと自覚するようになってきた。

中火で混ぜずにしばらく置く。

ひっくり返す。

またしばらく置く。

これを数回。
これでよい焼き色が付く。

こんな感じであろうか。

ここに水100㏄とブイヨン一つ。

少し煮詰める。

この後、ミキサーに掛けるのだが、ちょうどよい
とろみ加減になる水分量、ということのよう。

が、見た感じ、ちょっと全体量が少ないか。
きのこは加熱すると水分が出て半分以下に減る、のか。

しめじも足して使おうか。

別のフライパンで袋の半分ほどを
オリーブオイルで炒める。
やっぱり焼き色を付ける。

しめじも合体。
煮詰まっていたので、水も足す。

液体部分がブラウンになっており、よい感じ、
ではなかろうか。

少し置いて、粗熱を取る。

ミキサーを用意し、入れる。

どろどろになるまでまわす。

こんな感じかな?。

きのこは堅い繊維質なでもないので、
このままでなんら問題はなかろう。

フライパンに戻し、温めた牛乳。100㏄。

塩胡椒で調整。

味見、OK。

皿に移し、生クリームもまわし入れる。

きのこのポタージュの出来上がり。

これ、かなりうまいものができた。

これであれば、きのこ類のきらいな人も
口にできるのではかなろうか。
マッシュルームと舞茸としめじ。
ただ、どれかの味、香りが際立っている、
ということもない。
全体として、きのこの香りとうま味。

きのこの旨味、おそるべし、で、あろう。

 

 

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