浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



スパゲティー・カルボナーラ

dancyotei2018-02-15



2月9日(土)第三食 深夜


おでんを食べて、昼寝などしてしまって、深夜。


スパゲティー・カルボナーラを作ろうと思い立つ。
随分前に本式にイタリアのペッコリーノ・ロマーノ
(ローマ地方で作られたペッコリーノチーズと認定されているもの)
を買って、a href="http://www.dancyotei.com/2016/dec/carbo.html">作った。


お高いものなので、ケチって使っているうちに、
冷蔵庫でカチカチになってしまっていた。


カルボナーラにして食べきってしまおう。
ベーコンがないので、ハナマサに買いに出る。


ざく切りのものを購入。
カチカチだがペッコリーノは一人前以上の量はありそう。


ただカチカチなのでおろし金でおろすのは、
骨である。


包丁で細かく切ろうか。


微塵に切ってみたがこれでもまだ大きい。
あたり鉢で潰そう。



黒胡椒も入れておく。
あまりに堅くて、あたり鉢でもなかなか細かくならない。


まあ、よいか。
面倒くさくなってしまった。


本来であれば、ここに全卵も入れて混ぜておくのだが、
このままフライパンで熱をかければ、溶けるかもしれない。


玉子は後入れにしよう。


同時進行でスパゲティーを茹でるために大鍋に湯を沸かす。


フライパンに角切りベーコンを入れ炒め、脂を出す。
そこにあたり鉢のペッコリーノ。


img src="http://www.dancyotei.com/2018/feb/itameru.jpg">


炒める。


?。


だめだ。
溶けずに、焦げる方向に行きそうである。


すぐに火を止める。


玉子を入れたら溶けまいか?!。


スパゲティーを茹で始める。


全卵二個も割りほぐして、スタンバイ。


アルデンテまで茹でて、
フライパンへ。


割りほぐした全卵二個分投入。
よく和える。



カルボナーラは半熟が命。
ちょっと、温度が下がっている。


点火し、温度の上がるのを待つ。


上がりすぎてもいけない。
すぐに固まってしまう。


フライパン表面の玉子が微かに固まり始めたら
すぐに火を止め、ガス台からもはずす。


混ぜる。すぐに温度が下がる。もう少し。


再び、点火。
同様にすぐに消火。


混ぜる。


全体が半熟でトロッ。
いいかな。


もう一度、黒胡椒を電動ミルでたっぷりと挽き入れる。


盛り付け。



見た目、いい感じにはなっているが、
食べてみると、やっぱりちょっとペッコリーノの
固形の部分が残ってしまった。


まあ、仕方なかろう。
90%以上は、トロッとした半熟カルボナーラには
なっている。
よしとするか。


しかし、それにしてもヨーロッパ産のチーズは高い。
本当ならば、ケチケチせずに、こんなカチンカチンになる前に、
とっとと食べてしまいたいものである。


昨年EUとのEPA(経済連携協定)が妥結した。
ここにはチーズも含まれている。
ただ、この発効は19年のよう。
まだ1年以上あるのか。
また、発効しても段階的だそうで、気軽に買えるように
なるのはいつのことやら。


今、EUからのチーズの関税は29.8%だそうな。


今回残っていたペッコリーノ・ロマーノ
銀座三越で1パック(切り分けられた一切れ)\1,100であった。
現地の感覚では同じくらいのパックで300円(2ユーロ)くらいでは
なかったか。(3倍である!。)


関税が高いことをいいことに、間で随分と乗せられている
ということもありそうである。


考えてみれば、ヨーロッパのチーズというもの、
食べる機会も少ないし、従ってそうそう詳しくもならないが
イタリアにしても、フランスにしてもチーズの世界は
奥が深く、今更ながらだが、そうとうにおもしろそうなことは
わかってきた。
こうして料理に使う以外にも、つまみとしてももっと
食べたい。


触れてみなければ、知識も経験も広がらない。
なんとかならぬだろうか。


頻繁に行けばいいのか。