浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



御徒町・餃子・昇龍〜稲荷町・支那そば・大和

dancyotei2017-09-26


9月24日(日)午後

今日もよい天気。

昼下がり、ストローハットを被って、自転車で出る。

昨日、パンク騒ぎでちゃんとまわれなかった、
上野公園。

15時すぎ、2時間ほどで引き上げ。

餃子を食べようかと思い立つ。

真夏だと餃子、という気分にはならないが
このくらいの季節になると、餃子とビールは、
実によい。

[王将]餃子もそれなりにうまいのだが、
御徒町[昇龍]にいってみようか。

ちょっと久しぶりであろうか。

[昇龍]はアメ横というのか、御徒町と上野の間のガード下。
海苔やがあるガードなので、海苔やのガードと呼んでいる。

アメ横の人混みは自転車は降りて押す。

わ!。

ガード下に[昇龍]がない。
いつなくなったのであろう。
最近もここはうろうろしていたはず。
気が付かなかったのか。

工事用金網の向こう側、[昇龍]ともう数軒分すっかりなくなって、
高架のコンクリのガードがむき出しになっている。
金網に事業者の名前が書いてあるが、JR東日本
なるほど、JR東日本の土地なのであろう。再開発であろうが、
なににするのか。なぜここだけ、という疑問もわくが、このあとは
[昇龍]が復活するのか、はたまた別の店か。

金網にも書いてあったが[昇龍]はもう一軒Part2というのが
以前からあって、そこはやっているよう。
ガードの先の左側、肉の[大山]のビルの地下。

地下に降りる。
こちらにくるのは、初めてかもしれない。

一人、といって、カウンターのような席に掛ける。

座って、餃子と瓶ビールを頼む。

ビールがきた。



ここはサッポロのラガー。
ガード下の店とかわらない。

もやしのお通しも同じ。

さわやかな一日であったので、ビールがうまい。

ガード下はカウンターだけの細長い店であったが
こちらはテーブル席もあって、中華料理や、
あるいは、中華居酒屋といった雰囲気。

ただ、だからといって、特別なうまそうなメニューがある
ということでもないようにはみえる。
お客の注文はかならずしも餃子に集中していない様子。

他の注文をさばいているからか、ロットの境目であったか、
ややあってきた。



この大きさがよい。

ただ、味が変った?。
店が違うといっても、同じものだと思うのだが。
私の体調かもしれぬ。

ただ、以前から思っているが、餃子というもの
そうそううまいまずいの違いは出にくいものではないか
ということ。
つまり、同じような材料で作ればべら棒にうまい、
あるいはべら棒にまずいというものはできにくいのではないか
ということ。

さて、食べ終わり、勘定をして、出る。

ちょっと、ラーメンでもと、考えた。
ただ、ラーメンをたべるなら、ここではない、だろう。

帰り道途中、稲荷町先頃できた支那そば[大和]。
連休に行った時には行列であったが、最近は前を通りかかっても
列もなし、中も空席というのをよくみていた。

ちょっと様子をみてみようかと、思っていた。
日曜もやっているのを確認して向かう。

白い暖簾が出ており、営業中。

塩のわんたんめんが看板。

塩(白だし)としょうゆ(黒だし)とあって、前回は白にしたので、
今日は黒だしのハーフというのをもらってみた。
(量が少ないということなのであろうが、なにがハーフなのかは
不明。)

黒のハーフ。



おそらくスープのベースは白と同じなのであろう。
海老なども入った魚介か。
やはり“あざとさ”がなく、クセもなくすっきりとしていながら、
深みがあって、うまい。

ただ、ここ、うまいのだが、ちょっと難しいのかもしれぬ。

ラーメンマニアといわれる人々がいる。
新店情報に敏感で、東京のラーメンシーンをよくもわるくも、
支え、引っ張ってもいる。

ただ、一般の人々とは、違う。
一般の人々であれば、気が付かない微妙な差異に反応する。
あるいは、普通の人であれば、確かに違うがそれほどでもないじゃない、
または、それがどうした?という感想になるか。

この店は、こういう人々の中で生まれてきたのではなかろうか。

ここは池尻大橋の店からの分かれとのことで、
そこはなにやらカリスマ店なのか。
池尻大橋だから成立するが、稲荷町では成立しない?!。

ここの空席をみていると、そんな気もしてくる。

マニアの人々というのは、さほど多くはないのである。
新店を追いかけて、あちらへ行ったり、こちらへ行ったり。
開店時は一時のブームで行列を作り、しばらくすればこなくなるし、
この近所に多数いるとも思えない。やはり、山手方面なのであろう。
(こういう現象(行動)自体、私はしないが、否定もしない。
ある種の東京人(日本人)の持っているオタク気質で、ラーメンだけにとどまらず、
いろいろなものに現れて、古くから独特の文化を生み出してきたわけである。
そして、彼らによって東京のラーメンが日々進化している
ことは間違いないと思うからである。)

ただ、東京の東側でも常に流行っているラーメンやはある。

出が池尻大橋ならば、コアなファンもその周辺であろう。
この店も、この周辺の人々を独力でファンにしなければいけない
ということになろう。

はてさて、この店がどうなっていくのか、
予断を許さない、かもしれぬ。

昇龍par2
台東区上野6丁目13-2
03-3831-0883

大和
03-6543-9876
台東区東上野6-1-7 MSKビル1F