さて。
断腸亭の夏休み2017 モルディブ。
いよいよ、最後の日。
毎年のことではあるが、スクーバダイビングをされない方には
モルディブ日記など興味の外のことであったかもしれぬ。
まあ、私などがダイビングを始めた、それこそバブルの頃と比べれば
日本人のダイビング人口はかなり限定的なもの、なのであろう。
モルディブのような遠方に行くのには時間もお金もかかるが、
年に一回のことでまあよいか、と思っている。
とにもかくにも、ダイビングというのはよいものである。
日常では絶対に見られない海の大自然を肌で味わえる。
この醍醐味はなににもかえがたい。
一方で書いている通り、ダイビングは危険を伴うもので、
それなりの訓練は必要。1〜2回経験しただけではだめで
自信を持って潜れるようになるには、20本、30本と経験を
積まなければならない。
しかし、肉体的にハードなものではない。
自転車乗りのようなもので、普段使わない神経は使うが
スキルとして身についていれば、年寄になってもやり続けられる。
実際に高齢のダイバーの方もいらっしゃる。
年をとってもOK。
ご興味のある方には是非お勧めをしたいのである。
別世界であることをお約束する。
さて、朝飯を食った後、雨が降り始めた。
出立は午後なので、まだ時間はある。
雨が最後の日でまったくよかった。
ここにいる間、天気もよかったし、海もベタ凪(なぎ)と
いってよいような、ベストコンディションであった。
モルディブのダイビングのベストシーズンというのは、
乾季の冬、といわれている。
ここも北半球であるが、夏は雨期。
ベストシーズンというのは、透明度が高い、水が澄んでいて、
穏やか、というようなことなのであろう。
ただ、水が澄んでいるということは、プランクトンなどが
少ないということ。
プランクトンが少ないと、マンタなどプランクトンを
主食にしている魚はあまり見られない。
プランクトン→小魚→大きな魚という食物連鎖になっているので
全体としての魚影も比較をすれば薄い、ということにもなる。
こんなことなので、夏も別の観点でわるくない、
と思われる。
雨期なので、本来天気は崩れやすく、海が荒れることも
あるのだが、そういう意味では、この一週間
とてもラッキーであった。
荒れていれば、ボートの上でもきついし、
浮上してからボートに上がるまでもたいへんである。
私など、船酔いしやすい方ではないと思っているが
それでもそうとうなストレスになる。
それを考えると、今年はまったくの僥倖であった。
午前中降っていた雨は午後には上がった。
バギーが迎えにきて、レセプションでチェックアウト。
既に天気は回復し、日も出始めた。
往路と同様、ボートで水上飛行機の桟橋まで送ってもらう。
フォーシーズンズの日本人のコンシェルジュの方は
ここまで送ってくれる。このあたりもきめ細かい。
水上飛行機に乗り、マーレ空港を目指す。
名残惜しい、サンゴ礁の島々。
水上飛行機でマーレ空港着。
と、いっても、水上飛行機なので、海の上。
往路は、途中の島から乗ったので気が付かなかったが
水上飛行機のターミナルは、国際線の飛行場からは
ちょっと離れているので車で移動。この移動の手配もフォーシーズンズ。
マーレ国際空港の島は、私達が初めてこの国を訪れた、30年前と
比べると、まさに隔世の感がある。
以前は、大型のジェット機がやっと離着陸できる長さの
一本の滑走路があるだけの細長い島がリーフの中に作られている
だけで、空港施設も地方の駅のようなちっちゃなものであった。
むろん、車などまったく走っていなかった。船がすべてで、
走る道もなかったわけである。
それが埋め立て、造成されて隣に大きな島がもう一つできている。
なんでも、モルディブの一人あたりのGDPは南アジア1とのこと。
人口は大幅に違うが、インドよりも高いということである。
観光と漁業がほぼ産業のすべてであろうが、たいしたもの
で、ある。
チェックインまで少しあるので、フォーシーズンズの待合室で
待機、その後チェックイン。
旅行代理店の手配で、空港のラウンジが使えた。
ココナッツミルクのモルディブカレー。
(ラウンジのTVに映っていたいたBBCでスペインのテロの一報を
目にした。)
離陸はかなり遅い、23:25。
機内食1。
シンガポール到着少し前に日の出。
マーレとシンガポールの時差は3時間。
シンガポール、チャンギ国際空港着7:10。
2時間ほど乗り換え時間があって、9:25発。
機内食2。
シンガポールと東京の時差は1時間。成田着17:30。
疲れた。
皆様の夏休みはどんなであったろうか。
とにもかくにも、これにて、断腸亭の夏休み2017、一巻の読み切り。
お付き合いいただいた皆々様に感謝、で、ある。