6月16日(土)深夜
さて。
引き続き、土曜日、
深夜。
突然だが、
ナポリタンが食べたい!。
作ろう!。
と、思い立った。
誰しもあるだろう。
スパゲティーナポリタンが無性に食べたくなることが。
しかし、ナポリタン、不思議なメニュー、で、ある。
よく、喫茶店のスパゲティーなどといわれる。
小学校にあがる前には、確かに、スパゲティーというのは
家庭のメニューではなかった。
デパートの大食堂のお子様ランチの脇に付いていた?。
いや、それもあるが、我々の世代には、ミートソースも
そうだが、給食の人気メニューであったか。
(個人的には、給食ではミートソースの方が、
たのしみであったが。)
だが、今は、ミートソースよりも
ナポリタンの方が、食べたくなることの方が多い。
これも不思議ではある。
スパゲティーナポリタンが日本へ入ってきたのは、
戦後のこと。
ご存知であろうか、持ち込んだのは、占領軍、
GHPである、と、いわれている。
発祥の店は、横浜のホテルニューグランド。
当時、GHPに接収され、マッカーサーがここに
滞在していた。
ナポリタンは、マッカーサーの要望かどうかはわからぬが、
米軍の依頼で作らされたもののよう。
アメリカの軍隊食であったのかもしれない。
あそこへは食べに行ったが、確かに今もスパゲティー
ナポリタンは出している。
ご存知であろうが、スパゲティーといいながら、
ナポリタンという名前では、イタリアにはない。
ケチャップでスパゲティーを炒めたものだが、
大体において、トマトケチャップなんといういい加減な調味料は、
フランスやイタリアには、ほぼ存在しないといってよかろう。
(アメリカ人はハンバーガー、ホットドック、フレンチフライ、
なんでもかんでもケチャップをかけているが。)
ただし、以前に、モロッコに旅行をした折に、
マラケシュのリゾートホテルで、ナポリタンの名前で、
トマトソースのスパゲティーがあった。
これが、日本のナポリタンと同じオリジン、
つまりアメリカ人の趣味なのかは、わからぬが、
あながち、偶然ではなかろう。
さて。
日本のナポリタン。
先に喫茶店の、と、書いたが、やはり東京では、
ここを忘れてはいけなかろう。
ご存知の方も多かろうが、有楽町のジャポネ。
量が多いのが売りだが、味もこの手の喫茶店の
スパゲティーとしては、他の追随を許さぬうまさ。
大手町のビルの地下にリトル小岩井という同種の
喫茶店スパゲティーの店があるが、
やはりジャポネには及ばない。
さて、レシピ、で、ある。
ジャポネのものは、作っているのもよく見え、
見たところは、特別なものを入れているようには
見えぬが、やはり、ケチャップというのか、ソースに
工夫があるのであろう。
調べてみると、ケチャップだけではなく、少量のソース、
さらに、牛乳を入れる、というレシピが出てきた。
そして味は濃い目。
これが、喫茶店のナポリタンを再現するポイント
らしい。
具材を用意。
ウインナー、斜めに切る。
玉ねぎ1個、スライス。
青みは、モロッコインゲン。これは斜めに細く切る。
正調の喫茶店ナポリタンといえば、缶詰の
マッシュルームは必須だが、手元にないし、
わざわざ、買いに行くほどのものでもなかろう。
あれが、ナポリタンの味に不可欠とは思われない。
内儀(かみ)さんも食べるであろう、
スパゲティーは2人前ほど、茹でる。
別に、フライパンで野菜とウインナーを炒めておく。
ここには塩胡椒で下味。
また、こってり感を出すために、サラダオイル、ではなく、
ラードで炒めてみた。
茹であがった麺を入れる。
麺は、アルデンテなどではなく、むしろ、伸びているくらいが
よいのだが、わざわざ、伸びるまで茹でることもなかろう、
芯がなくなるくらいまで。
フライパンに麺を合わせ、ケチャップ、ソース、
牛乳がないので、生クリームを入れてみる。
合わせて、味見。
ソースと生クリームをちょっと、足す。
出来た。
盛り付け。
やはり、タバスコとパルメザンチーズは
欠かせまい。
ビールを抜いて、食べる。
まあ、こんなもの、どう捻っても、
びっくりするほどのものができるわけではない。
だが、喫茶店のものかどうかは別として、
ラードと生クリームで、多少、コクは出ている。
同じケチャップモノだが、チキンライスでは、
玉ねぎと鶏肉を、私はブランデーで炒めている。
これもコクが出る。
ナポリタンでこれをやったことがあるが、
あまりピンとはこなかった。
むしろ、今日の牛乳(生クリーム)とソース
の方が合う、かもしれない。
しかし、それにしてもジャポネは偉大だ。
炒めているのはラードでもなく、
マーガリンのようだが、えもいわれぬ、
よいにおいがするんだよなぁ〜。