2月12日(金)夜
鮨が食いたくなった。
鶴八(神田)に寄ろうか。
8時前、オフィスを出て、TELを入れる。
寒い。
耳が切れるようである。
左内坂を降り、市ヶ谷駅、都営新宿線に乗って、神保町。
後ろの改札から出て、靖国通りにあがる。
路地に入り、左側、鶴八に入る。
ここにきたのは、12月であったか。
入ると先客はない。
カウンター真ん中に座る。
お酒をお燗でもらう。
親方は、なにか作業中。
大きな飯台にお釜から、炊きあがった飯を広げている。
お釜はガスだが、形は昔のもの。
酢飯を作っているようである。
追い炊きをしているんですよ、と、親方。
この作業を見るのは、初めてかもしれない。
酢を合わせるところ。
グラスに入った酢をかける。
この色が、赤い。
まさか、しょうゆではないだろう。
まず、赤酢。やっぱり、ここも、赤酢であったか。
こんなところは、お客には見せない、のかもしれぬ。
珍しいところに出くわした。
赤酢といえば、新橋しみづ、で、あった。
その、源流である、ここも、当然か。
ただ、しみづ方が、味は濃く感じられる。
しばらく、飯を切っている作業を見る。
酢を合わせてから、1分程度か。
思ったより早い。
やはり、手早く、が、大原則なのであろう。
なにか切りますか、と、親方。
たこを、切ってもらう。
ざるに、のせ、布巾をかけてあるところから切る。
今日茹でたものであろうか。常温に置いてあったのだろう。
女将さんが塩も出してくれる。
毎度思うが、江戸前仕事をした、たこ、と、いうのは、
ほんとうに、うまい。
桜煮、茶降り、いろいろ言い方はあり、店により、
多少の違いはあるのだと思われるが、江戸前仕事のたこは、
ただ水で茹でただけではない、ところが多いと、思われる。
皮がホロッとしており、かむと、ほのかな甘み。
今日のものはまだ、少し皮が水分を含んで柔らかい。
そして、白い部分の食感がまた、たまらない。
たこをつまみながら、お酒をもう一本。
他にお客もいないので、親方、女将さんと落語の話などする。
そういえば、再来週、会社の宴会でしばらくぶりに、
落語をすることになった。黄金の大黒、を予定。
(親方は、そうとうな落語好き、で、ある。)
酒は二本で終えて、にぎり。
お茶に。
いか、平目。
いかは、むろんすみいかで、ちょっと薄めで、
小ぶりなもの、で、あろう。
ぷちっとした噛みごたえ。すみいかは、このくらいが、
うまい。
小肌、鯖。
ここも小肌をきれいににぎる。
鯖がまた、うまい。
あれもそうとうに脂がのっていた。
親方は、もっと脂があるのもありますが、
ありすぎるのを嫌うお客さんもいるので、
このくらいのにしているんですよ、とのこと。
他にお客も入ってきた。
酒も二本呑んだし、今日はこのくらいにしておこうか。
お勘定。
9000円程度。
店を出で、靖国通りに。
右側、ラーメンやが、ある。
早く出たのは、ラーメンを食おうか、という頭が、
多少はあった、のである。
前からここにあったろうか。
店の表には、東池袋大勝軒直系、と、書いてある。
店の名前は、特製もりそば桑山。
入ってみようか。
券売機。
ノーマルな、つけ麺、あつもり、にする。
店は、ご主人一人でやっているよう、
先客は二人ほどで、しばらく待って、出てくる。
大勝軒直系というくらいで、どんぶりに、そうとうな、大盛。
あー、後悔、、。
この年齢で、酒を呑んで、鮨を食って、この量を
食べるのは、どうかんがえても、よいことではなかろう。
ともあれ、食べ始める。
食べると、味は少し甘め。
これが池袋の味か。
玉子も入っている。
十分に、うまい。
残すのも失礼かと考えてはいたが、
意外に、簡単に、食べ終わる。
(いけない、いけない、
胃袋が、このところ、大きくなっている。)
まあ、たまにはこんなこともあるか。
しかし、そうとうに食い過ぎ、で、あることは、
間違いない。
土日は、運動と、節食、せねば。
神田鶴八
TEL:03-3262-0665
住所:千代田区神田神保町2丁目4
特製もりそば 桑山
TEL:03-3556-2625
住所:千代田区神田神保町2-4 東神ビル 1F