浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



ひいかトマト煮&パスタ

dancyotei2010-01-10



1月8日(金)夜〜


今日は、風邪で休み。


風邪といっても、7度くらいの微熱と喉。
たいしたことはないのだが、こんな時期でもあるし、
一応休みにした。
解熱剤を飲んで、家で、完全に寝てはおらず、半分仕事。


まあ、呑んだくれの正月ボケ、と、仕事が始まってからの、
さらなる呑みすぎに、このところの寒さ、が、
加わった、と、いうこと、で、あろう。


夕方、なにか食べるもの、と、田原町
赤札堂に出る。


刺身が食いたかったので、
半額になっていた、刺身の盛り合わせ。
それから、これも半額だったので、ひいか。


帰宅。


刺身はそのまま食うとして。
まずは、ひいか。
駿河湾、沼津、などではジンドウイカ、という
言い方もある、小さないか、で、ある。
(まあ、よく出回っている、安い、いか、で、あろう。)


しょうゆで煮てもよいのだが、
ちょっと、イタリアン風のトマト煮、に、
してはどうかと、思い付いた。


ひいかは、骨を抜いたり、
墨袋やはらわた、目玉をとったり、下拵えをする
レシピもあるようだが、小さく手間である。
また、イタリアンには、イカスミソースもあるくらい。
はらわたなどは、むしろ入った方がうまいだろう。


洗うだけ。


にんにくをスライス。


フライパンにオリーブオイルを敷き、
点火し、にんにくを入れる。


香りを出して、いかを投入。
軽く、炒める。
塩胡椒の下味。


いかは、すぐに小さくなってしまうので、
手早くする。


白ワインを少し。
煮立てる。


ここに、カットしたトマト缶。
軽く煮るので、ローリエも数枚。


これも煮立てる。





ふつふつと煮立ち、トマト色が、少し白くなってきた。
はらわたも入れたので、それらしい、
よいにおいがしてきた。


いかのトマト煮、というのは、
イタリアンにも、スペイン料理などにもあるようである。
レシピを調べると、あまり煮込まないものもあれば、
よく煮込むものもある。


日本料理では、どうだろうか。
いかたこ、貝類の煮込み方は、やはり、両方であろうか。


長時間、熱をかけると、水分が抜けて、硬くなるのが、
普通、ではあると思うのだが、たこの桜煮
なんというのもある。茶降り、などという、ちょっと
特殊な下拵えをするが、これは、柔らかくなる。


ともあれ、やはり、基本は短時間、で、あろう。
特に、ひいかなど、もともと小さいが、煮すぎると、
ちんちくりん、の、見る影もない姿になってしまう。


煮立ったら、すぐに塩胡椒。
味見。


OK。


火を止める。


盛り付け。


パルミジャーノレッジャーノも散らす。





いやいや、これは、そうとうにうまい。


やはり、はらわたは抜かないでよかった。
多少、色は濁るが、香りや、うまみは増す。



翌朝。



パスタ(スパゲティー)を茹でて、かけてみた。





むろんのこと、これも、うまい。