断腸亭、香港へ行く。もう少しのお付き合いを。
8月17日(金)
上環あたりで、雲呑麺を食い、帰る。
地下鉄、上環駅までいき、乗って、中環で乗り換え、
旺角のホテルまで、戻ってきた。
一休みし、夜は、旺角の近所の女人街、という
繁華街へ行ってみることにする。
旺角(もんこっく)という街は、最初に下町、
などといわれている、と、書いたが、そのそば。
女性ものの衣料品を売っている店が軒を連ねている、と、
ガイドブックには書かれている。
20時過ぎ、ホテル(ランガム・プレイス)を出る。
旺角の街に出ると、若者でごった返している。
女人街は地下鉄の通っている、ネイザンロードの反対、東側。
女人街の前に、そもそも、この旺角、という街がおもしろい。
若者の街で、香港の渋谷、などともいわれているらしい。
筆者らが泊まっている、ランガム・プレイスと、その隣の
香港西武が入ったショッピングビルも、その中心の一つ。
そして、街には、ファッションの店、
若者向けの飲食店が軒を連ねている。
ちょうど八月は、香港のバーゲンシーズン。
ファッション系の店は、どこも、セール中。
それもあるのであろう、20時という、ショッピングには
比較的遅い時間であるが、どこも若者であふれている。
そんな中で、まず、目にとまったのが、、、
ガイドブックには載っていないので、
なんという業態であるのか、わからない。
油で揚げた、魚の練り物のボールなどを串に刺したもの、
飲み物を売っている店。
(飲み物、といっても、酒はないようである。)
ファストフードのようなものなのであろう。
屋台でもなく、店ではあるのだが、店先で調理し、
その前で、若者達が、立ち食いをしている。
魚の練り物以外では、いかげそ、ウインナーなどを
同じく、串に刺して揚げたもの、モツの煮込みのようなもの、
日本にも入ってきている四角く包んで焼いた、ニラの餃子、などなど。
このような店が、いたるところにあり、どこも流行っている。
魚の揚げボールよりは、ニラ餃子の方がうまそうなので、
これを食べてみることにする。
ニラ餃子も串に刺してくれる。
「これをかけなさい」と、容器に入ったソースの
ようなものを出してくれた。ちょっと辛く、酸っぱいものである。
ニラ餃子自体もなかなか、うまい。
ここだけで、いろいろなメニューを試してみるだけで
腹が一杯になりそうで、ある。
それから、これは香港中にあるのだが、デザートのチェーン。
マンゴーの果肉がたっぷり入ったジュース。
夜になっても暑いが、冷たいマンゴージュースは
かなりうまい。
こんなものを買い食いしながら、若者に混じって、旺角、
さらには、女人街を歩く。
女人街自体は、一本の通りに、なるほど、女性ものの衣料品を
扱う店が、露天のような形で、軒を連ねている。
そして、その裏側には、さらに飲食店がぎっしりと、
並んでいる。
飲食店は、いわゆる、香港の普通の麺粥店や食堂もあるのだが、
雲南の過橋米線があった。
ご存じない方もおられようが、拙亭の近所にも店ができている。
過橋米線は、このあたりの若者に、流行っているのだろう。
なん軒も見かけた。
それから、やはり、日本食の人気、で、ある。
初日に書いた、笑笑、和民、などの日本の居酒屋チェーンから
始まって、味千という熊本ラーメンのチェーン、複数の回転寿司チェーン
などなど、チェーン店はもちろん、個人経営と思われる、
和風の居酒屋レストラン、それから、これも人気のようで
とんかつ屋などもみかけた。
時間も、10時近くになってきたが、ファッションの店にも
煌々と明かりがともり、昼間同様にショッピングをする若者が一杯。
(呑んで騒いでいる、というのではない。
普通に買い物をしているようである。)
この街の若者は、相当に夜が遅いようである。
さすがに、歩いていて、疲れた。
ホテルの(西武百貨店の入っている)ビルに戻り、
ここのレストラン街で持ち帰りのなにか、を買って、
部屋で食べることにする。
ここも、まだまだ、若者で一杯。
やはり、いろいろな店が入っているが、
インド料理、カレー、にしてみた。
香港も旧英領であるから、カレー屋は多くはないが、あるようである。
お好み焼きのような、韓国のチジミのような、
チャパティにカレー味の具が入っているようなもの、
と、いったらよいのか、と、カレーがセットになっているもの。
それから、セブンイレブンでビールを買って帰る。
食べてみると、まずくはないが、カレーの味がちょっと薄い。
中国人向けにアレンジしてあるのだろうか。
なんとなく、中華風のカレーを彷彿とさせた。
(香港の味付けは基本的には、濃いと思われるのだが
カレーについては、いわゆるカレー味を薄くするのが
好み、なのであろうか。)
こんなことで、今日は長い一日であった。
就寝。