浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



神保町・ラーメン・さぶちゃん


10月2日(土)第一食
さてさて、毎度、土曜日は、なにか、決まってしまったようである。


断腸亭「東京ラーメン探訪」その3。
有名店、歴史のある店だが、訳あって、訳もなく、行っていない店を
覗いている。


飯田橋・青葉。


感動の、ラーメン二郎・三田本店。


に引き続いて、今週は「さぶちゃん」の登場である。
創業は昭和41年という。歴史ある有名店といってよいであろう。
存在は、高校時代から知っていた。
いつ来ても、さほどきれいでもない、路地裏にすごい列。
並ぶにも“あやしい”感じに、気おくれがしていた。


神保町交叉点から、白山通りを水道橋方向に左側、路地を入ったところ。
カウンターだけ、7、8席ほどのほんとうに、小さな店舗である。


今週は、先週の反省から、何も食べずに、
開店の11:30を目指して、車で出る。
やはり、拙亭からは、10分ほど。


天気もよく、コンバーチブルが気持ちよい。
(一つ前の黒いセリカコンバーチブル。)


着くと、既に満席。待っている列が、3、4人。
こちらは、二郎ほどの緊張感は、ない。
(あんなところは、滅多にない。)
並びながら、文庫本(今週も、剣客商売)も読める。


席が空くと、次の人。


座る。


ここは、ハンチャンラーメンの発祥の地、ということでも有名。
迷わず、「ハンチャンラーメン」。¥600。
お腹の出た、白髪のご主人の「さぶちゃん」(?)
と、もう一人の細目のおじさんと、二人。
厨房も狭い。2畳もないであろう。


チャーハンは、中華鍋に、大量に作りだめされており、
注文が入ると、火を入れ、軽く温めて、出される。
(このため、一から作っているところは見られなかった。)


ラーメンどんぶりに、化学調味料と、しょうゆダレ。
これも、有名。
スープを張り、茹で上がった麺、シナチク、チャーシュー。
ラーメンから、上がる。
麺は、細麺。


スープをすするが、けっこううまい。
若干濃い目だが、ノーマルなしょうゆ味。
細麺のため、伸びてしまうのが心配で、先に、ラーメンを
片付ける。


シナチクが、若干甘いような気がする。


さて、ハンチャン(半チャーハン)。


ラーメンも含め、全般的に、味は濃い方向であろう。油も多い。
情報によると、ラーメンのたれで、味付けをしているとのことである。


なるほど。


これが「さぶちゃん」。


朝飯を抜かなくても、食べられる量であった。
ここも、明大生、明大OBの方を中心に、深い郷愁のある店。
細かい、味の分析、店のきれい・汚い、など、馴染まない店でもある。


¥5000札を出してしまったら、
「さぶちゃん」に「¥100ダマある?」と言われてしまった。


失礼いたしました。
この手の店では、チョッキリで、出すのが礼儀でした。
(みんな、そうしていた、、。)


これで、¥600というのもやはり、今、安いと、言わねばならない。


やはり、このまま、この状態で、あって欲しいと感じる店である。
(「さぶちゃん」はおいくつであろうか、、。)



地図