浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



人形町・ピッッア・ダ・バッボ

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1月26日(日)第二食~

日曜日。

今日は、ピッッア。

なん回か書いている

が、人形町の[ダ・バッボ]。

拙亭地元の上野・浅草にもなん軒もあるが、
日曜日はここに行くことが多い。
落ち着いていてよい。

日曜日にやっているということもあるのだが、
人形町というのは、意外に近いのである。

隣町ということはないが、神田川を渡れば、馬喰町、その隣は
もう人形町である。

昼、18時に予約。

タクシーで千円ちょい。

このところ、日があまり出ないし、雨模様で、寒い。
ついつい外に出るのが億劫になってしまう。

[ダ・バッボ]は甘酒横丁のちょうど真ん中あたり。
浜町に向かって、左側。

開店が18時で、一番乗り。

スパークリングワインをもらう。

パン。

パンは、石窯で焼いた、とウエイター君が言っていたが
堅いもの。白い板状のものは、チーズを広げて焼いたもの。

ここのピザはレギュラーとラージの2サイズある。
レギュラーを2枚。

一つはノーマルそうな、トマトでモッツァレラに
アンチョビの入ったナポレターナ。

もう一つはリコッタ、ゴルゴンゾーラ、モッツァレラ、
パルミジャーノ、チーズ四種でトマトなしのクアトロ・フォルマッジ、
はちみつ付き。

ゴルゴンゾーラやブルーチーズ、青かびのチーズに
はちみつを合わせるのは定番である。

それから、鰺のコロッケ、トリッパのトマト煮込み。

鰺のコロッケ。

実のところこれ、出てきてびっくりしたのであった。
メニュー名を忘れてしまったが、鰺の○○という表記で
あった。聞けばよかったのだが、前菜に書かれていたので、
なにかカルパッチョのようなものかと思い、
頼んだのであった。

鰺のすり身になのであろうか、バジルとチーズ?、
タイム?、オレガノ、、?なにかは特定できなかったが、
香りの強いなにかが入っている。
なかなか、うまい。

次は、白ワインをグラスでもらう。

トリッパ。

パンが付いている。

食べてみる。

これは、これは。

トリッパがとにかく柔らかい。
イタリアンでは定番だと思うが、うまいものである。

食べているうちに、いつのまにか店は満席。
人気である。

ピッッア、ナポレターナ。

トマト、モッツアレラ、アンチョビにバジル。

石窯で薪で焼いている。
こんがり焦げて、香ばしい。

まわりは膨らみ、内側は薄い。

うまい、うまい。

クアトロ・フォルマッジ。

はちみつをたらして、食べる。

先に書いたように、ブルーチーズ、ゴルゴンゾーラには
はちみつを合わせるのが定番である。

クセの強い、塩味や香りをまろやかにしてくれると
いってよいか。
日本人の私にはこの、合わせるというのは、今一つ
理解できていないのであるが。

よくいわれるのは、フレンチなどは足し算。
これに対して、和食は引き算。

引き算というのは、素材の本質を突き詰めるため
磨いたり、加工技術を極める。

組み合わせて新しい味を追求する、という方向に
向かわなかったのである。

イタリアンも、微妙に違うのだが、どちらかと言えば
引き算、なのではないか。

ピッッアも、そうであろう。

小麦粉の生地を伸ばし、広げ、トマトソースを塗り
チーズと具材をのせ、石窯で短時間高温で焼くだけ。

複雑な、合わせる、ということはしていないように見える。

小麦粉、トマト、具材などの素材の品質と生地を作る技術、
焼く技術しかない。

ただ、和食の鮨では一つ数十円から数千円あるいは、万の単位まで
値段に差があるが、ピッッアには、いくらなんでも
そこまでの差はない、と思う。つまり突き詰めて高額なピッッアと
いうのはあまりない?。どうなのであろうか。

と、まあ、そんなことで、会計。
一人、酒も入れて、7000円ほど。

ご馳走様でした。
おいしかったです。

 


ダ・バッポ

中央区日本橋人形町2-21-1 FSビル1F
03-3666-2777

 

 

 

オムライス

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1月25日(土)第三食~

さて。

オムライスが食べたくなった。

好物のチキンライスでもよいのだが、
今日は、特にオムライス。
とにかく、オムライス、で、ある。
理由はよくわからない。

昼間、玉子と玉ねぎが切れていたのでこれら。
それからマッシュルーム、鶏肉を買っておく。

作り始めたのは、夜、遅い時刻。

飯は冷凍。オムライス二人前程度の量。

玉ねぎを、小さいので一個、みじん切り。
マッシュルーム、三個ほどスライス。
鶏肉は、さいころ大に切っておく。

フライパンに油を敷いて、玉ねぎみじん切り。

炒める。

次に、鶏肉。

火を通して、マッシュルームも投入。

塩胡椒で下味。

ブランデー。
注いで、フランベ!。

フランベ、というほど火は出なかった、、。
(上部、ちょっとだけ、炎が写っているが。)

ご飯を用意。

レンジで冷凍から熱くする。

熱くなったら、ご飯投入。

よくほぐし、ケチャップ。

混ぜ込み、チキンライスの出来上がり。

この夜は、このまま食べてしまう。

翌日。

第一食、昼。

まだ残っているチキンライスを温めて
オムライスを作る。

これ、私の、最大の弱点。
まさに鬼門中の鬼門である。

これは実にオムライスに限らない。

玉子料理全般、駄目である。
オムレツ、出汁巻き玉子、焼いたものではない、
茶碗蒸し、まで、苦手。

オムライスはプロは、玉子焼きの丸いシート状のものを
フライパンで焼いて、ここにチキンライスをのせて
トントンと叩いて、巻いたりする。
こんなのは、むろん遥か遠く及ばない。

お皿にのせておいて、フライパンをひっくり返して
のせる=包む、であれば、なんとかできることもある。

と、いうことで、まずは玉子を三個割りほぐし、
ちょいとマヨネーズも入れる。

マヨネーズは味付けと油が入るとうまく焼ける。?
よくわからぬが。

フライパンにバター。

玉子を投入。

焼けてきた。

別のフライパンに用意していたチキンライスの上に、
ひっくり返して、のせる、、、、
つもりが、貼りついたままとれず、無残にも
ガス台の上に、焼いた玉子が落っこちてしまった。
嗚呼。

が、お気付きであろうか。
これ、チキンライスを置いておくのは、皿でなければ
いけなかった。成功していたとしても、再度このまま
皿に移さねばならなかったではないか。

再度。
玉子を作り、チキンライス、


今度は、皿の上に、落とす。

前回は、うまくフライパンから離れなかった。
玉子の周りを菜箸で剥がし、フライパンを
ひっくり返す。

ギャッ!

真っ直ぐ落ちず、一部分のみ。
無理やり剥がすと、、、切れてしまった。

あ~あ、もうだめだ。

今日は、あきらめ。
ケチャップだけはかける。

まあ、味は、オムライス。

負け惜しみにもなっていないのだが、
ちっとも上手くならないのは、元来オムライス
オムレツはそう好物ではない。
チキンライスは好物でよく作るが、年一回も
オムライスは作らない。
つまり挑戦する回数がほとんどないのである。
ちなみに、出汁巻きも同様。

そんなこんなで、とんだテイタラク
オムライス、で、あった。

 

 

 

 

あん肝

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1月20日(月)第二食

一つ戻るのだが、これも書いておこう。

あん肝。

お馴染み、ROXの西友で買った。

中国産、380円。
国産とくらべれば、格安である。

しかし、他にも多少あるがスーパーであん肝を置いているというのは
驚きである。西友の魚系の仕入れはかなりユニークである。
愉しい。
書いているが、鰺や鯖など普通の魚の扱いも、刺身用
などという表記はしていない。自己責任ということか。

そして、一日なのか、わからぬが、時間がたつと、
頭を落とし腹を出す。前回書いた鰯はこの状態。
ここで値段を少し下げているのであろう。
そして、さらに時間んが立つとまた値段を下げて売る。
最終価格と書いてある。
経過がお客にわかるようにしているのである。

そして、パックを開けて、実際にどんな状態なのかは、
お客が自分で確かめる。そして、刺身で食べられるのか、
〆た方がいいのか、あるいは火を通した方がよいのか、
自分で決める。
鰯も、頭を落として腹を出しても、〆て食べられた。
早い段階でこれをしている、ということもあるように
感じる。
他のスーパーではここまで細かい処理はしていない。
手間はかかっていると思うのだが、合理的では
なかろうか。そしてユニークである。

ともあれ、中国産あん肝、380円。

国産だと倍以上はする。

ここには書いていないが、9月あたりであったか、
やはり西友で初めて見かけ、買って作ってみた。

中国産というと、えぐみのようなものが、すべてではないが
出ることがある。
アメ横の格安魚やで買った中国産でまったく食べられなかった
経験もある。

昨年の西友のものは、ダメモトで作ってみたが、
十分、食べられるうまいものができた。

と、いうことで、いつも置いているわけではないので、
再び、買って作ってみることにしたのである。

あん肝は簡単。

まずは、軽く洗って、酒に浸す。

これはくさみ抜き、ということだが30分。

しょうゆをまぶす。

ここは置かない。
すぐに成形。

あん肝は外で食べるとたいてい、円形のものを
切った状態で出てくると思う。

不定形のあん肝を丸く筒状に成形して、そのまま蒸す、
のである。

巻き簾を用意。

アルミホイルを広げ、そこにあん肝をのせる。

このまま、巻き簾で巻く。

巻き簾を巻き込むので、再度ゆるめて抜く。

両側を折って閉じる。

あとは蒸すだけ。

蒸し器でもよいのだが、簡単に鍋で。

水を少量張り、小皿を伏せて沈める。

煮立てて、アルミホイルで包んだあん肝を皿の上にのせる。

強火で、ふたをして30分。

蒸し料理、というものは、ほぼすべてといってよいだろう、
基本強火である。

湯が少なくなってくるので、干上がらないように
様子を見ながら、湯を足す。

OK。

蒸しあがり。

切って皿へ。

ぽん酢しょうゆに、七味。

さて、緊張の瞬間。

ビールを開け、食べてみる。

どうか。

ん!。

ビミョー。

えぐみが、まったくない、かというと、やはり、
微かではあるが、ある。

たがまあ、それ以外は、普通の、うまいあん肝で、
食べられないというほどではない。

100点満点の、90点くらいであろうか。

ビミョー。
微かにでもえぐみがあると、あん肝はとても気になるのである。


それにしても、なんであろうか、このえぐみ。

私の料理の仕方ではない、はず。
昨年、国産もまったく同じ方法で作っていて、
問題はなかった。

獲れてからの、鮮度なのか、処理のしかた、なのか。

まあ、安いので、あまり文句はいえないか。
これも自己責任であろう。

 

 

 

赤酢の酢飯で酢〆鰯のにぎり

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1月21日(火)第二食

さて、鰯、で、ある。

毎度お馴染み浅草ROXの西友で、頭を取ってはらわたを
出したもの。

大きなもので3匹、277円。

実は、買ったのは昨日なのだが、まあ大丈夫であろう。

〆て、例の赤酢の酢飯でにぎりにしてみよう。

洗って、三枚におろす。

ペーパータオルでよく水気を取る。

おろしていてわかったのだが、これ、かなり脂がある。
ベトベトといってよいほど。
脂がのっているというのは、本来はよいこと、なのだが、
酢〆にする場合は、ちょっと心配。

塩をたっぷり振る。

二時間。

二時間かければ、もっと水が出てもよいと思うのだが、
寒いからか。
このあたりのメカニズムはよくわからない。

半割の酢水を作る。
ここのところの魚の酢〆はみなこれでしている。

塩抜きもでき、酢も入る。

これに漬ける時間が短いと塩が残るようなので、
今日は、ここも二時間。

漬かったら、あげて水気をペーパータオルで取り、
ざるにのせておく。

米を洗って、軽く浸水。

毎度のことだが、洗って、と書いているのは無洗米を
使っているので。
研ぐ手間にしても、排水にしても、無洗米の方がよろしかろう。

酢飯モードでスイッチオン。

小一時間。

酢を用意。
いつも通り、一合に赤酢と穀物酢の半割で30cc。

飯台を用意。
一度水を張る。

これは表面を湿らせておいた方がよいか、
というのと、一度乾くと、箍(たが)が緩んでいるので
これを締めるため。

炊飯器が切れたら7分蒸らし。

一合、飯台に取り、酢をかけ回す。

大急ぎで混ぜ込む。

冷めて粘りが出てきそうになる寸前でやめる。

例によって、多少ムラになるので、残った白い部分に
赤酢をたらし、ちょっと調整。

ここも7分置く。

生姜の皮をむいて、おろす。

鰯を、皮をむきにぎりの形に切る。

とりあえず、半分。
うーん、ちょっと、横幅が広い。

プロはどうしていただろう。
半身を縦にさらに半分の方がよいのか。

とりあえず、にぎろう。

手を湿らせ、酢飯を取り、左掌で一度にぎり、成形。
切った鰯をのせ、もう一度にぎる。
天地をひっくり返して、もう一度にぎる。
上におろししょうがをのせる。

四つ。

アップ。

ビールを開ける。

しょうゆをたらして食べる。

酒で割って煮立てたしょうゆ、ニキリを作ってもみたが、
キッコーマンのしぼりたて生しょうゆ、これで十分、
ちょうどよい。
ほんの一滴、二滴という出し方ができる。

味は。
やはり、かなりの脂。

〆具合は?。
ほんの少しだが、塩味が強い。

だがまあ、及第点。

赤酢の酢飯との相性は、やはりよい。
酢〆や煮るなど、仕事をしている種により合っている。

さらに四つ。
にぎって、食べる。

脂ののった鰯と赤酢の酢飯の組み合わせ、濃い。
くどい、といってもよいかもしれぬが、
なかなかクセになる味、で、ある。

 

 

駒形どぜう

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1月20日(月)第一食

月曜日、第一食、私の場合今は昼、であるが、
[駒形どぜう]。
ここももちろん、池波レシピ。

昼からというのも、たまにはよいであろう。

どぜうというと、本当は季節は夏である。

軍鶏鍋にしても、どぜう鍋にしても、江戸・東京では、
以前は夏に元気をつける食べ物であった。

私も夏食べることが多いが、今日はちょいと思い立った。

元浅草の拙亭からは真東に新堀通りを渡り、寿、さらに
国際通りを渡り、浅草消防署の脇を抜けて、蔵前通り(江戸通り
の角。黒板塀。右側はバンダイ本社ビル。

歩道のガードレール脇に自転車を停める。

ウイークデーの昼、さすがに混んではいなかろう。

冬なので紺地に白抜きで「どぜう」と染め抜かれた
暖簾を分けて戸を開ける。

入るとお姐さんが迎える。
なん名様ですか?。

指を一本出して、一人、と。

靴を脱いで上がる。
下足札を受け取り、奥へ。

下足札が十八号。なんとなくよい数字に思える。

長い板が、奥の壁から横にずらっと並んでいる。
床には、冬でも葦簀が敷かれている。
指定されたのは、奥から二列目の板。

板をはさんだ壁側に座布団が用意され、薬味の箱も置かれる。

奥のお姐さんがこちらへ、と。

胡坐をかいて、座る。
私、正座は得意だが胡坐は苦手で長時間は続かない。
しかし、とりあえずは、胡坐。

ここは江戸の寛政13年・享和元年(1801年)創業。
前の蔵前通りは奥州街道の本道で、五代目ご主人のエッセイ

によれば、朝は近郊から野菜を運んでくる大八車が数多く通り、
運んできた彼らは昼、帰り道にこの店に寄り、
どぜう鍋とどぜう汁、ご飯で、昼を食べたという。
今はそこそこの値段だが、当時は文字通り、安くてうまい
働く者の飯やであったといってよろしかろう。

そして、昼にどぜうは、あり、なのである。

が、私は、お姐さんに、お酒ぬる燗、丸鍋、と頼む。

丸鍋は、丸のままのどぜう鍋のこと。

お燗だが、最近はめんどくさいので、もうぬる燗、
と言うことにした。

お酒お燗。熱燗ですか?。いや。ぬる燗ですか?。
いや、どちらでもない、その中間。と、いう会話はもう
いい加減うんざりしている。
むろん、本当はただお燗といえば、適温の上燗(菊正によれば
50℃前後)を黙って、出してほしいのである。
ともかくも、お燗といえば熱燗というのだけは
やめてほしい、のである。

焜炉(こんろ)がきて、酒もきた。

このお猪口がよいではないか。
真っ白なところに将棋の駒、その中に、どぜう。
まったく、粋である。

まず、一杯。ここの酒は「ふりそで」というオリジナル。

丸鍋もすぐにきた。

やっぱり、十八号はよい。

例によって、こんもりとねぎをのせる。

どぜうは、火が通っており食べられる。待ちきれず、
すぐに一匹取って、食べる。が、真冬である、いくらなんでも、
まだ冷たい。

ねぎが煮えてくるまで、待つ。

まあ、すぐに煮える。
煮えたら、ねぎを食べる。

食べたらまた、ねぎを足す。
煮えたら食べ、また、足す。

どぜうは、下味は薄い味付けなのでわかりずらいが、
甘味噌(おそらく江戸甘味噌)で下煮がしてあって
ほんのり甘味噌味。しかし、鍋の割り下は、ちょっと薄めの
しょうゆの勝った甘辛。

味付けとしては、実は二重構造になっているのである。

ねぎは、この薄甘辛の方で煮る恰好になる。

この甘辛で軽く煮たねぎが、うまい。

とまらない。

段々、どぜうを食べているのか、ねぎを食べているのか
わからなくなってくる。

私などには、これがこの丸鍋の愉しみ、なのである。

身体に、ねぎが染みわたっていく。

ちょいと大袈裟のように聞こえるかもしれぬが、
そんなことはない。

着ているものには、ねぎの匂いが染みつき、
内儀(かみ)さんなどには、帰るといやな顔をされる。

身も心も、ねぎ!。

いけない、いけない。
永遠に食べ続けてしまう。

夜であれば、丸鍋はお替りをするのだが、今日は一枚だけ。

お姐さんを呼んで、勘定。
下足札が、代済(だいすみ)に変わり、立つ。

ご馳走様でした。うまかった。大満足。

 

 

駒形どぜう

 

台東区駒形1-7-12
TEL.03-3842-4001

 

 

 

仲御徒町・やきとん ま~ちゃん

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1月19日(日)第2食

さて、日曜日。

やきとん[ま~ちゃん]。

ちょっと久しぶりかもしれぬ。

やきとんというと、気分的には夏、なのだが、
今日は煮込みが目当て。

場所は仲御徒町
御徒町公園の南。

土日もやっており、ありがたい。
それも、16時から。

開店を目がけて自転車で出る。

数分早かった。
待っている人も一組。

夏場であれば、開店同時に満席になるくらいだが、
さすがにこの季節、そこまでではない。

ご主人が赤い提灯を出した。

暖簾が出て、開店。
中へ招き入れてくれる。

カウンターの一番奥へ。

座って、レモンサワー。

目当ての煮込み、やきとんを含めて、バラバラっと頼む。

白菜漬け。

やきとんはレバから。

塩。
うまい。鮮度と焼き具合であろう。
これは、プロの技。

ハラミ。

薄めのたれ。
柔らかい。

目当ての、煮込み、玉子付き。

豆腐も入っている。
ノーマルな煮込みだと思うが、うまい。

これはここでは必ず頼む、肉巻きトマトチーズのせ。

ほぼトマト焼き。
アツアツのトマトというのは、これほどうまいのか、
というのを気付かされたものである。

ここから二回戦。

タン。

これは塩。
豚のタンというのも、うまい。
中が柔らかく、外がカリ。
レバもそうだが、炭の遠赤で焼かなければ、この食感には
ならない。
自宅ではむずかしい。

うなぎやはガスのところも少なくないが、
やきとんやは、炭のところが多い。
値段がこんなにちがうのに、で、ある。
炭火でなければ、うまいやきとんは焼けないのである。

シロとシロコロ。

なにかほぼ同じものを頼んでしまった。
違いは、裏側に多少脂が付いているかいないか。

玉ねぎ。

焼き玉ねぎもまた、あまくてうまい。

これも、ここでは頼まねば。

豚ばら
辛味のちょっとある、甘味噌。
福岡、博多の焼鳥やには、必ず豚ばらがあって、
こんな味噌であっのではなかろうか。
これ、うまい。

椎茸。

石づきもはさんで焼いてある。
塩だけ、だと思うが、これもまた、うまい。
ただ焼いただけの椎茸も、これほどなのである。

最後、つくね、生ピーマン付き。

豚つくね。
つくねは塩だが、生のピーマンと一緒に出す。
もちろん、希望すればである。

ピーマンは特にかわったものではないと思う。
まあ、苦くはないのだが。
さっぱり食えるということになるのか。
不思議なようだが、なかなかよい。

こんなところで終了。

随分と食べた。

やはり、技の店、で、ある。

ご馳走様でした。
うまかった。

二人で、7,500円也。

こんなところであろう。

 

 


台東区台東4丁目6-1
TEL 03-3835-1758

 

 

 

天然平目刺身

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1月18日(土)第2食

朝から、雪?。

いや、台東区では霙(みぞれ)でもなく、ずっと雨
だったのではなかろうか。
TVでやっていたが、四谷や新宿は雪。
微妙なところで、内陸部が雪になっていたのか。

ともあれ。
暖冬というが、今日はとても寒い。

昼、上野方面に出る。

傘を差してバス。
都バス大塚行き、で、ある。

第一食は[焼きあご塩らー麺たかはし]

ここは、定期的にきている。
新潟の背脂しょうゆもあるのだが、やはり、看板の「焼きあご塩」
の方が、完成度は高かろう。

寒いので、吉池に寄って、とっとと帰ろう。

さて、なにがあるか。

まぐろの解体をやっている。
人がたかっているが、あまり興味はない。

売り場を見てまわる。
ん!。
平目の刺身。

タイムサービス、などと書いていある。
小さなものだが、天然宮城産、縁側も付いていて、
500円。
これは安いだろう。

それから。
平目に合わせて、さっぱりしたものにしよう。

例によって、めかぶ。

なにか似たラインだが、なまこ。
うまいし、乙なものである。
切って、パック入りのもの。

なまこ。
あんなグロテスクなもの、日本人以外に食べないだろう。

いや、そうでもない。
江戸の頃は主要輸出品目の一つであった。
乾物にして、中国へ輸出していた。
今もそうであろうか。
調べると※今も年間100億円程度は中国に輸出しているよう。
乾物だけでなく、塩蔵品も同程度あるようである。
おもな産地は、青森と北海道とのこと。

中華では、もどして使うが、まあ、どちらにしても
不思議なものを食べるものである。

帰宅。

平目はこんな感じ。

小型なので、この値段か。

平目というのは、養殖物もあるが、値段も味もまるで違う。
天然の大きなものは吉池にもあまりないかもしれぬ。
ほとんどが、鮨やへ行くのであろう。

平目といえば、江戸前の鮨やでもそうだが、冬の白身
王様であろう。

ふぐというのもあるが、東京では、やはり平目。

料理というほどのことはない。
切るだけ。

だが、天然の平目を刺身に切るのには心せねばなるまい。

極薄に切るのも難しいのだが、ふぐなどのように、
透けるほどの薄さではなく、弾力がたのしめ、
うまみもかみしめられるくらいの厚みも
ほしいだろう。

刺身包丁。
まずは、縁側だけ切り離す。

包丁を寝かせ、引きながら切る。
だが、一度では切れない。
ゆっくり、上下に動かしながら、切り離す。
切れたら皿へ並べていく。

縁側ものせる。

切った感じでは、かなりよいものではなかろうか。
ねっとりしている。

平目は、縁側はわさびしょうゆ、
身の部分は、塩でもよいかもしれない。

めかぶとなまこは、ポン酢しょうゆをかけるだけ。

ビールを開けて、食べる。

縁側は、わさびじょうゆ。

平目の縁側というのは、こりっとした食感と脂ののり
がうまい、のであるが、小さいせいか脂はもう少しである。

身の方は、塩。

これは、なかなか。

やはり、天然。
厚く切ったので、しっかりした食感とあまみ。

今日は、当たり。

いや、大当たりである、冬の天然平目。

 


※「日本産ナマコ輸出に伴う諸問題と今後の方向」
渋谷長生・吉田渉・吉仲怜、弘前大学農学生命科学