福岡県・久留米・大砲ラーメン本店

さて。正月も終わり、旧臘、福岡へもつ鍋と
ふぐを食べに行ったのを書いたが、そのおまけ。
さかのぼる形になるが、書いておきたい。

４４８１号

12月26日（火）第一食

今回、福岡、博多に二泊する計画を立てたが、
当然、夜以外もなにか食べる。
どうせなら、と考えてみた。

一つは、久留米ラーメン。
とんこつラーメンというと、博多長浜が代名詞だが、
久留米はそれよりも早いと聞く。
つまり、とんこつラーメンの元祖？。
元来は、長崎のちゃんぽんがあり、ここから生まれた
ともいう。

日本のラーメンの始まりは実際のところよくわかっていない
のではなかろうか。
江戸期末の開港以降、少しずつ中国人経営の中国料理が
入ってきたのだと、思われる。場所は横浜、長崎など。
そこにスープの麺があった。

では、いつ頃から一般化したのか。
おそらくこれもはっきりしたことはわからないのでは
なかろうか。
ただ、東では支那そばという名前の汁そばで、明治の中頃か、
終わり頃か。
東京浅草に［来々軒］という今となっては伝説のような
中国料理店があった。当時の東京では大きな、名の知れた
店であったよう。支店、暖簾分けも多数。
この店の創業が明治43年（1910年）。
この店がラーメンの元祖という言い方はおそらく適切では
ないと思うが、この頃には、支那そばという名前で
しょうゆ味スープのそばが定着していたと言っていい
のかもしれない。

そして、もう一つ、九州長崎系。
こちらは開港以前にさかのぼるのかもしれぬ。
やはり中国人、福建系という、の中国料理店から生まれた
という、豚骨などをベースにした白湯スープの汁そば、
長崎ちゃんぽんの原形のようなもの、か。（支那うどん
などと言ったとも。）
長崎ちゃんぽん系の汁そばは、横浜、東京の志那そばとは
まったく別系統で、こちらでもラーメンの歴史がスタート
していたと考えるべきであろう。

一度、きちんと調べる必要があろう。

久留米ラーメンの起源は、ウィキに情報があった。

戦前、昭和12年（1937年）に久留米の屋台で、
長崎ちゃんぽんを参考にして、豚骨からスープを
取ったものが最初という。ただ、この頃は長く煮出した
ものではなく澄んだものであったよう。
そして、戦後、昭和22年（1947年）に久留米で開業した店で
白濁した豚骨スープが生まれた、とのこと。これが元祖のよう。
そして、博多だったり、熊本に伝わったという。
とんこつラーメンというのは、意外に新しい。

博多の一般的豚骨スープは、都度、豚骨から煮出し、
使い切る。これに対し久留米では継ぎ足し、あるいは
呼び戻し、と呼ばれ、文字通り、新たにできたスープを
継ぎ足す、という。

駅から歩けて、有名そうな［大砲ラーメン］という
ところに決める。ここは昭和28年（1953年）創業という
老舗のよう。

昼前、天神から西鉄に乗る。
関東に住む者からすると、博多から久留米、なんというのも
1時間ほどで、驚くほど近い。久留米からもう少し行けば、
熊本県であり、久留米から筑後川を西に渡れば、もう佐賀県。
そして、西鉄は流石、本数も多く便利。

西鉄久留米駅を降りて、歩いて10分ほどか。
付近に駐車場をいくつも構え、待っている人も多数。
名前を書いて、待つ。