浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



天鴻餃子房・神保町二丁目店

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2月2日(土)夜

引き続き、土曜日。

水道橋の宝生能楽堂で能を観終わって、出る。

なにを食べようか。
能であったが、歌舞伎のように着物を着てきた
わけでもなく、特段の計画があったわけではない。

水道橋の駅から、白山通りを神保町方向へ
歩いてみる。
なにかあるだろう。

とんかつやで、例の山本益弘氏の「とんかつ会議」で
名前が挙がっていたところがあったが、とんかつの気分では
ないか。

でなければ、このあたり、中華は多い。

最近食べたかったのは、餃子。

白山通りを渡り、通りの右側を歩く。
こちらの方が、店があるだろう。

水道橋の駅から、神保町の交差点まではすぐ、で、ある。
このあたりの店も随分と変わった。
なんだか、ホルモン、モツの店が増えているように見える。
ホルモン、モツが増えているのは、このあたりだけではなく
東京全般にそうであろう。
基本、水道橋、神保町あたりは学生街であろう。
神保町は例の神田カレーグランプリのおひざ元で
カレーやも多いのだが、学生向けにモツはやはり安いもの、
ということかもしれない。

餃子であれば、すずらん通りの[スヰートポーズ]か。
[スヰートポーズ]は戦前の創業である。

神保町交差点まできた。

あ!。
交差点の手前、二階に上がっていく階段。
餃子、で、ある。

ここ、確か入ったことがある。
そこそこ知られたところではなかったか。

[天鴻餃子房・神保町二丁目店]。

[天鴻餃子房]、天鴻はテンコウと読む。
靖国通りの北側に本店が別にあってすずらん通りの裏などにもあり、
入ったことがあった。
この界隈はさらに店があり、都内に全部で10店以上もある。
中国人経営の町の中華のようだが本店の創業は昭和33年といい、
もはや立派な老舗といってよいか。

狭い階段を上がる。

店の中も、狭い。
土曜日だが、かなりにぎわっている。
やはり、学生中心のよう。

奥の窓際のカウンター席。

店員さんは、中国系。

餃子が看板で、もちろん餃子も数種類、水餃子もあり、
それ以外の中華料理も豊富。セットも多そう。
そして、安い。

瓶ビール、キリンラガーをもらって。

なにがよかろう。

よだれ鶏
餃子は、、、パリパリと元祖のミックスと、看板の黒豚にしようか。

ミックスは8個、540円、黒豚は6個520円。

すぐにくる。

よだれ鶏

鶏肉に、麻辣(マーラー)のたれがかかったもの。

ラー油と花椒の麻辣は昔は四川系の店にしかなかったと思うが、
今はもうどこにでもある。

こういうものは無難にうまい。

ミックス。

パリパリは薄皮で筒形。名前の通りパリパリ。
元祖は野菜系。

黒豚。

これは大きめ。

どれも、普通にうまい。

焼き餃子というもの。
嫌いな人も少ないと思う。またマニアと呼べるように
大好きな人もいる。

私自身は前者であろうか。
ただあえて選ぶとすると、大きな方が好みで
上野の昇竜がよい。

だが、肉汁たっぷりだの、もちもちの皮だの、羽根つきだの
いろいろいうが、このあたりはあまりこだわりはなく、
どれでもうまいと思うのである。
反対に食べられないほどまずい餃子というのも少ない
ように思うのだが、いかがであろうか。
今は冷凍食品の餃子も十分うまくなっていると思うのである。

ただ不思議なことに、時として無性に食べたくなるのも
事実である。

ビールをもう一本。

内儀(かみ)さんの希望で麺。

ねぎラーメン。
写真を撮り忘れたが、これもそこそこの麻辣。

うまかった。

ご馳走様でした。

まだまだ時刻は早い。
どんどんと客がくる。

勘定をして、出る。

まんぞく、まんぞく。

 

 

 

神田餃子屋・天鴻餃子房

03-3263-6992
千代田区神田神保町2-2 亀山ビル 2F