浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



あさつきのぬた

dancyotei2017-03-02


2月28(火)夜

月曜日。

今日はなにを食べよう。

軽くしたい。

白和え、、、、
うまいし、酒の肴にも乙であるが、ちょっと面倒。

ん!。

ぬた、に、しようか。
魚か貝でも入れて。

ぬたも酒の肴としては、かなり乙、で、ある。

吉池に寄って、魚介をみて、地下でねぎを買おう。

御徒町駅を降りて吉池の魚売り場。
例によって、閉店間際。

ざっと見る。

対面コーナーに、細魚(さより)があった。
細魚はこの時期そろそろ旬、であろう。
一本120円。
刺身でいけるもの。

細魚というのは見た目は青魚で光物に入るが
味は白身といってよい。
おろさなくてはいけないので、ちょいと手間だが、
細魚にしてみるか。
二本。

奥の方へいって、貝。
青柳の生がある。
これもよさそうである。

二種類購入。

地下へいって、ねぎ、わけぎか、、、
むろんどちらもあるが、もう少し見てまわると、
のびるのようにも見えるが、あさつき、が、あった。
山形のもの。
これにしてみるか。

帰宅。

さより。

きれいなものである。

青柳。

あさつき。

売場では気が付かなかったが、100円の見切り品であった。
ちょっとしおれたところがあるので、取って、
洗って、葉の部分と白い部分と切り分けておく。

湯通しはした方がよいだろう。
湯を沸かす。

その間に、さよりをおろす。

頭を取って、腹を裂き、中骨から身を外す。

これで二枚。

長く細いので腹骨を取るのはかなりの手間。
いいか。
二枚で行ってしまおう。
皮を引く。

洗ってペーパータオルにはさんでおく。

中骨と皮は塩をして、オーブントースターで焼く。
細魚は、皮がうまい。

白い部分からあさつきをざるに取り、熱湯をかけ、
青い部分は後から入れて、湯通しする。
冷水に入れて急冷。
白い部分が、多少堅そうなので、追加で熱湯をかける。
改めて、急冷。
水道水がかなり冷たいので、十分に冷える。

水からざるにあげて、ペーパータオルでよく水分を取っておく。

味噌は西京味噌
加えるのは、酢のみ。

味見。
なんとなく、白味噌だけでは物足りない。
赤味噌八丁味噌)も入れようか。

少し入れただけで随分と色が変わる。

OK。

青柳は洗うだけ。

細魚は斜めに細く切って一匹分。

盛り付け。

細魚の骨と皮は、同時に焼いたが骨のみカリカリになるまで
時間をかけた。

ビールを開けて食べる。

まず、細魚の骨と皮から。
細魚に限らず、魚というのは、皮と身の間に脂がある。
特に細魚の場合、皮自体もうまいので、鮨やなどでも
串に巻き付けて焼いてくれたりする。
うまい。

ぬた。

あさつきというのは、意識して食べるのは
初めてかもしれない。

火の通しすぎ?、わからぬが、辛みが少ない。
調べてみると、ねぎよりも辛みが強いので、生では
食べられないというが、こういうものであろうか。
見切り品だったから?。

細魚の方は、ねっとりとした食感でなかなかうまい。
青柳もものがよかった。

ぬたというのは、貝類、いか下足、まぐろ、なんというのが
定番だが、白身も使うようである。
鯛や鱸(すずき)。細魚、鱚(きす)などは昆布〆のものを
使ったりもするようである。
してみると、今日はあたりであったか。

細魚、残った一匹は、塩でやっぱりオーブントースターで
焼いた。焼いてもそうとうに、うまい。

ぬたとしては、ちょっと不完全燃焼であったが、
旬の細魚の方は、しばらくたのしめそうである。