11月29日(金)夜
さて、今週も、金曜日。
先週休んだから、というのではないが、引続き
忙しい一週間であった。
7時過ぎに帰る。
蕎麦でも、と、考えて、歩き始めた。
浅草橋へでもいこうか、、。
飯田橋に着き、車内から外を見ていると、
ラーメンやの、高はしが、見えた。
ふと、いってみようか、と、思い付き、あわてて飛び降りる。
ちょっと久しぶり、かも知れない。
高はしは、水道橋に向かって先頭の方の車両であれば、
車内からも見えるし、ホームからも見える。
場所は、少し、不思議なところである。
飯田橋駅の北側というのか、大久保通り、外濠通り、目白通りの
歩道橋のある変形の五叉路のあるところ。
ここは、昔は、“どんどん”などと呼ばれていた。
(前にも書いていた。)
なにかというと、外濠と江戸川(神田川)が合流する地点。
道だけではなく、川と濠の合流地点でもある。
ここには、神田川の下流から、上潮でここより上流の
江戸川に逆流しないように、堰があったという。
この堰に、水があたり、どんどん、という音を立てていた、
と、いうことだそうである。
江戸の地図
今は、その合流地点は見えない。
江戸の頃は、船河原橋という橋が、江戸川側に架かっていただけで、
牛込側から、お濠の内側への橋はない。
飯田橋、とは、どの橋のことであろうか。
今は川と外濠はほとんど見えないくらい、橋とは思えない
くらいの、一面道路。
時代的に見ていくと、明治に入り、目白通り、大久保通りから
外濠にかけられた橋。これが、飯田橋。
ちなみに、今、千代田区側の町名は飯田橋、であるが
もともとは、飯田町で、飯田町に架けられた橋なので、
飯田橋、なのであろう。
今、この駅前の交差点をよく見ると、目白通り寄りの橋と、
大久保通り寄りの橋と、二本架かっている。
明治の地図を見ると大久保通り側から架かっているので
こちら側が元かもしれない。
高はしは、この目白通り側の橋から、水道橋方向に神田川の
南側に入っている通りと、神田川の間の細いスペースに
建っている、古い雑居ビル。千代田街ビル、というところの
一階。
この千代田街ビルというのは、今、交差点に接し、
隣になにもなく(昔は、なにか建っていたような気もするが)
ぽつんと建っているので、なにか不思議な感じを
醸し出しているのかもしれない。
ともあれ。
店の前までくると、いつもあるはずの、列がない。
どうしたことであろうか。
入ってみる。
店の中も席はあいている。
いつもは列もあるし、隣とびっしりと詰めて座るのだが、
今日は、一つあけて、座る。
こんなことは初めてである。
注文は迷わず、わんたん麺。
それから、ここには小瓶しかないが、今日は、ビールももらおう。
ビールがきて、一杯、呑む。
黒ラベルの小瓶。ビールがうまい。
ここは、スープがかなり、熱い。
スープの表面に脂が厚めに浮いて、脂も熱い。
一口目は、れんげでスープをすくうか、はたまた、
はたまた、わんたんか。
あるいは、わんたんをかき分けて、麺を食べるか。
迷いどころ、で、ある。
熱いからこそ、スープを飲むべきか。
いや、やっぱり、ぷりぷりの、わんたんか。
スープから、飲む。
熱く、澄んだ、さっぱりとしながらも、
うまみたっぷりのスープが、腹に染みわたる。
わんたんもうまいのだが、やはり、ここは
この熱いスープ、に、尽きるのかもしれない。
わんたん、スープ、麺。
わんたん、スープ、麺。
夢中で、食う。
うまかった。
勘定をして、出る。
やっぱり、飯田橋、高はし。
うまい中華そばや、で、ある。