浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



赤酢の酢飯で煮穴子のにぎり鮨 その2

4231号

引き続き、煮穴子

圧力鍋の放置調理から30分。

ふたを開ける。

あー。

やってしまった。

おわかりであろうか。
穴子が小さい。
穴子は煮えて、縮んでしまった。

にぎり一つ分、などと考えて切ったのだが、
それは生の時のもの。
よく考えればわかりそうなもの。

鍋に入りやすい大きさでよかったのである。

ざるのままあげる。

仕方がない、このままの大きさでにぎるしかあるまい。

圧力鍋のゆで汁は、フライパンに移す。
これは、ツメ、甘いたれにする。
砂糖、しょうゆを加え、煮立て、煮詰め、開始。

そろそろ、ご飯が炊ける。

切れた。
保温を切って、タイマーを8分に仕掛ける。

鮨酢の用意。
赤酢8:透明な穀物酢2で40㏄。

8分経過。

飯台に1合分、取って、鮨酢をかけ回す。

大急ぎで、混ぜる。
寒いので飯がすぐに冷えてしまうのである。

冷えてきたら混ぜるのはやめねばならない。

赤酢なので、混ぜ残りの白い飯粒が目立つので
赤酢を数滴たらし、そこだけ混ぜる。

こんなものかな。

このまま、また8分。
いや、気温が低いので、そんなにもいらない
かもしれぬ。
ともあれ、飯粒表面を落ち着かせる必要はある。

フライパンのたれ。

途中、味見。

このたれの味、存外むずかしい、でのある。
煮詰まる前の段階で、味を決めておきたい。

とろとろの甘いたれ、なので、砂糖を
しこたま入れればよいかと思うと、そうでもないのである。
反対にしょうゆが多ければ、とろとろになっても、
塩味の強いたれになってしまう。
だいぶ試行錯誤をしたものである。

薄くともちょうどよいバランスにして、煮詰めれば
よいというのが段々わかってきた。
割合は煮詰まる前と後で、変わらない。
よく考えれば、わかるのだが、、。

ともあれ。
だいぶ煮詰まってきた。
もう少し。

にぎり終わるまでに仕上げておきたい。

ゆず。
おろし金でおろしておく。

たれは、OKかな。

8分、タイマーが切れる。
あー、案の定、ちょっと酢飯は冷えてしまった。

にぎりの鮨、というのは、プロは保温するくらいで
人肌程度には温かくなければにぎれない。

小さくなってしまった穴子だが、にぎりも
小さくして、にぎる。

たれをたらしたもの、たらさないもの。
ゆずは、最初はたれなしにまぶしてみた。

アップ。

形はともかく、味はよいだろう。

たれ付きは一つ食べ、結局全部にゆずをまぶした。
たれ+ゆずが最もうまい。

そして、やはり、煮穴子は、厚みがある方が断然うまい。

しかし、ゆず、というのは、なんであろうか。

むろん、香りだけ、のもののはず、なのだが、
かけたものの味までが、うまくなるように
感じてしまう。不思議である。

たれなしよりも、たれありの方が、よりうまい。
しょうゆ味に合うのか。

西日本のものなので、私はやはりそう馴染み深くはない。

西のものだからか、特に割烹系の料理に多用されるのだろう。

茶碗蒸しに入れたり、松茸の土瓶蒸しにも入れる。
そう、椀物、吸い物、おつゆにはよく入る。
この場合のゆずは、吸い物に香りを加える、吸い口という。
必ずしもしょうゆ味ではない。

うどん、そば、例えば温かい天ぷらそばなどにも入れる。
これはしょうゆ味。

先に書いたが、生魚、刺身には合わせない、か。
生の魚の味がゆずに負けてしまう?。

焼き物、濃いしょうゆ味のぶりの照焼など、合いそう。

酢の物はどうであろうか。
私自身はあまり記憶にないが、ちょいと調べると
これは割烹系では定番のよう。
そういえば、プロが作った正月の大根のなます
には細かく切ったものがのっていた。

なにか法則がありそうなのだが、もう一つ、
わからない。

ともあれ。今日のところはよしとしよう。

 

 

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赤酢の酢飯で煮穴子のにぎり鮨 その1

4230号

12月18日(日)夜

さて、ちょっと久しぶりである。

赤酢の酢飯で、シリーズ。

今回は、煮穴子のにぎり

実は、これ、先週買ったもの。

吉池で珍しく、大きなものがあったので
買ってしまったのだが、他の予定があって、
冷凍していたのである。

穴子を冷凍したのは初めてだが、どんなもの
で、あろうか。

昨日、冷凍から冷蔵に移して解凍しておいた。

赤酢の酢飯で煮穴子のにぎり、はいつも通り
なので、今回は、ちょいプラス。
なにかというと、ゆず。

にぎり鮨におろしたゆず、をちょっとまぶす。

どこでも、ではないが、やるところがある。
乙なものである。

まぐろだったり、生ものではあまり
やらないと思うが、煮たねた、小肌など〆た
ねたなどで見るような気がする。

ゆずは季節で、よく見る。
一つ、90円弱。
ゆずなんぞ初めて買うが、意外に安いものである。

解凍した穴子

これ、珍しい。
銚子産。
銚子でも獲れるのは驚き。

吉池に限らないと思うが、今、日本で出回っている
穴子のほとんどは、対馬産であろう。

前にも書いていると思うが、穴子の産地は
今、どこも獲れていない。

江戸前東京湾しかり、三陸、大阪湾、和歌山、
広島など瀬戸内、その他。
穴子というのは、どこといわず、日本中の近海にいた。
しかし軒並み漁獲量が減って、ほぼ流通しないところも
多いと聞く。
対馬でなければ、たまに見かけるのは、
三河湾あたりか。

獲りすぎなのか、生育環境の変化なのか。
両方か。
うなぎは、絶滅危惧種で注目されているが、穴子だって、
実際は、同程度なのでは、なかろうか。

東京湾では、小さなものを獲らないように、
海に沈める罠に小さなものが逃げられるほどの
穴を開けているとも聞く。
ただ、多く流通するほどに回復している様子は
まだないよう。
ノレソレといって、半透明の稚魚をぽん酢しょうゆで食べる
習慣がある。春、今も高い値段で売られているのを見る。
これ、どう考えてもやめるべきであろう。
獲る人、扱う人、売る人、料理する人がいる。
どうも日本人は、持続可能性ということに無神経すぎる。
対馬に頼りすぎる今、対馬だって心配であろう。

江戸前鮨に煮穴子は欠かせない。
東京に限らす、全国各地にあった名物穴子料理を
持続可能なものにしなくてはいけない。

ともあれ。
銚子というのは、初めて見た。
たまたま獲れてしまったのか。
それで、イレギュラーで大きなものが
店頭に並んだのかもしれぬ。

これ。

頭付き。
生き締めであったのであろう。

身も厚く、長さ50cmはある。
これが600円とは、かなり安かろう。

穴子は天ぷらの場合は一本で揚げるので
小さなものがよいのだが、鮨の煮穴子は身が厚く
大きなものがよい。脂もある。

最初に、飯台の箍(たが)が緩んでいるので、
全体を濡らし、糸底に水を張っておく。

穴子は、ぬめりがある。
このまま煮ると、生ぐさいものになってしまう。
取らなくてはいけない。

以前は塩もみをして水洗いを繰り返し、
取っていたのだが、前回から、下ゆでにしてみた。

軽く下ゆで、水洗い。
これでも取れることがわかった。
プロは、どちらもありのよう。

にぎりの大きさと思われる長さに、切る。
が、冷凍したせいか、ぬめりはなくなっている。
これがよいことなのか、わからぬが。

軽くゆでる。

ゆでたら、よく洗う。
ぬめりはなくなっていたがゆでると、不純物というのか、
ごみは出てくる。
ぬめっていないだけで、ぬめりの成分は残っていた、
のであろう。
特に皮側。皮側をこすり、なん回も水を換えて、
きれいにする。

煮るのは圧力鍋。
ただ、柔らかくなるので、取り出しやすいように、
圧力鍋に入る大きさのざる(裏漉し器を利用)に
のせ、入れる。

ひたひた程度に水を入れ、砂糖と気持ちしょうゆ。

味はかなり薄め。色が付かないくらい。
濃くすると、圧を掛けるので味が染み込みすぎ、
食べられなくなる。

ふたをして、点火。
加熱、加圧。
圧が上がったら、5分。
消火、放置調理。
30分。

この間に、米を洗い、カタメモードで炊飯開始。

 


つづく

 

 

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真子鰈のムニエル

4229号

12月17日(土)

さて、真子鰈、で、ある。

昨日、吉池で買ってきたのだが、
焼きそばがまだあったので、今日になってしまった。

真子鰈は、もちろん、ムニエル

フレンチ、で、ある。

もう、なん度も作っているが、
うまいもんである。

私は、鰈類、あるいは舌平目でもよいが、
煮付けよりも確実にうまいと思っている。

そう難しくもないだろう。

昨日買った。

青森産、450円。
ちょっと小ぶりか。

昨日のうちに、腹を出し、鱗だけは

落としておいた。
ちょっと、気になったのは、大きくはないが
白子持ちであった。それで痩せている?。

付け合わせはなんにしよう。

魚だとなにがよいのであろうか。
さっぱり、野菜のソテーなんかどうだろうか。

そろそろ季節の、小松菜を買ってきた。

一応、フレンチの青菜ソテーのレシピを調べてみた。

谷昇シェフのほうれん草のものを見つけた。
にんにくを入れた焦がしバターでソテーするよう。

なかったら、バターしょうゆにしてしまおうと
思っていたのだが、せっかくなのでフレンチで行こう。

鰈は冷蔵庫から出して、両面に塩をすり込む。


小松菜用の焦がしバターの用意。
にんにく1/2をみじん切り。

中火にかけておく。

塩をして少し置いた鰈、両面強力粉。

フライパンにたっぷりのオリーブオイル。

中火で、アロゼしながら焼く。
中火がポイント。

粉が多かったか、

はたいてから焼き始めるべきであった。
油に粉が流れてしまう。

いい色になってきたら、ひっくり返す。

色はよいか。

小松菜を焦がしバターに。

葉は焦がしバターが熱いので、一瞬で火が通る。
すぐに、あげる。
二回戦、茎も火を通す。

鰈は、反対側もアロゼしながら、こんがり焼く。

焼き上がり。
小松菜ソテーとともに、盛り付け。
パセリみじん切りもまぶす。

出来上がり。

ビールを開けて、切る。

むろん、火は通っている。
やっぱり、身が多少薄め。

だが、味はよろしい。
うまい真子鰈のムニエルにはなった。

問題は小松菜のソテー。
写真ではちょっとわかりずらいかもしれぬが、
焦がしバターが黒くなってしまった。

いや、正確にいうと、焦がしバターなので、
バターは金色に色が付いている。おそらく
黒くなったのはにんにく。
にんにくが焦げてしまった。

レシピ通りに作ったつもりである。

そもそも焦がしバターというのは、
バターを強火で加熱すると、大きな泡が立つ。
これを加熱し続けると、泡が小さくなり、消え始める。
ここ。
ここまでやって、焦がしバターになる。
これがシェフのレシピ。
なかなか時間はかかる。

最初から、ここににんにくを入れれば、
当然、焦げてしまう。
つまり、ここまで加熱してはいけなかった
ということであろう。
そこまでレシピには書いていなかった。
プロレシピなので、そんなのあたり前
ということか。

ただ、意図はわかった。
実際、見た目ほどは、焦げの味はせず、これでも
そこそこはうまい。いわゆるバタヤキよりも
焦がしバターの方が数段上、で、あるのはわかった。
次回への反省、で、ある。

 

 

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菊芋・焼きそば

4228号

12月12日(月)~

今日は、雷門のオーゼキに寄ってみる。

なにか野菜を買おうと考えた。
ここには、時折、おもしろい野菜がある。

あった。これは知らない。
見つけたのは、菊芋。

なんであろうか、これは。
ともあれ、おもしろそうなので買ってみよう。
それから、安かったので、ししとう

帰宅。

菊芋。

こんなものである。

ちょっと調べると、最近、注目されているらしい。
なんでもイヌリンというものが含まれ、血糖値の
上昇を抑える、という。(ウィキ)
別段、私は糖尿とは無関係ではあるが。

どうも、スライスして生で食べるようである。
こんなものが生で食べられるのか?。

しし唐も買ったが、これはどうしようか。
揚げ出しであろう、しし唐は。
油で揚げて、つゆを掛ければよい。
豆腐も揚げて、揚げ出し豆腐とセットにできる。

豆腐はない。凍っている豚こま切れを揚げて
みたらどうだろうか。

先にしし唐を揚げる。

豚こま切れは、解凍し、小麦粉をまぶして、揚げる。

桃屋のつゆをかければ出来上がり。

菊芋は皮をむかなくてよいらしい。
スライスし胡麻油、塩胡椒。

豚としし唐の揚げ出し。
こんなものだが、意外にうまい。

菊芋。
まあ、サラダ、といった趣きであろうか。
シャキシャキとした食感がよい。

食べていて、気が付いた。
これ、中華の炒め物でよく使うものではなかろうか。

火が通るとシャキシャキから、サクサクに変わるか。
独特の食感。あれである。
皆さんもご記憶ではなかろうか。

調べると、なんのことはない、やはりそのようである。
中華では菊芋は多用される。

よし、中華の焼きそばにしよう。

翌日、マルちゃんの三食焼きそばと、白菜1/4を
買ってくる。
肉は、やっぱり豚こま切れ。

菊芋は皮をむいて、スライス。
中華では、皮をむいている。

切ったら水に浸しておく。

豚こま切れは解凍して、切っておく。

麺を焼く。
焼きそばの麺を袋ごとレンジを掛けて、ほぐす。
温めた方が、ほぐしやすい。

中華鍋を熱して油をまわし、一度捨て、
もう一度新しい油を入れる。

ほぐした麺を鍋に平たく広げ、点火。

強火で焼く。
鍋を回しながら、焼く。

焦げ目が付いてきたら、鍋を振ってひっくり返す。

反対側も焦げ目を付ける。
麺は皿へあげておく。

豚肉、白菜を切る。白菜は葉と白い部分とに分けておく。

もう一度油を入れ、豚肉。

軽く火を通し、白菜の白い部分。

火を通す。

菊芋を投入。

菊芋は火を完全に通すと、サクサクとした食感が
なくっていくので、ある程度で止める、のか?。

塩胡椒で味を決める。

水を入れ、軽く水溶き片栗粉をからめる。

具は量が多いので、一緒に炒めるのではなく、
必要な分だけ、麺にのせる。

ビールを開け、酢をかけまわして、食べる。

なかなか、塩梅が難しい。
麺がちょっと冷めて、菊芋も堅い。
レンジを掛けて、温めて、食べる。

やはり、菊芋は生でも食べられるが、炒める場合は、
ある程度火が通っている方が食べやすいか。

翌日。
具がまだ余っているので、もう一回。

麺を焼き、白菜が足らないので追加で炒め、
合わせる。

出来上がり。

今日は麺と具を一緒に炒めたのでそれらしくなった。

菊芋というのは、芋といってもデンプンはない。
含まれるイヌリンはごぼうなどにも入っており、
「水溶性食物繊維の一種」として扱われ腸内細菌にも
よいよう。(ウィキ)

まだあるので、明日も食べようかな。

 

 

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稲荷町・中国意境菜・白燕 その2

4227号

引き続き、稲荷町中国意境菜[白燕]。

りんごあめ、前菜三種、点心水餃子、青菜炒め、
牛肉のヤンニョム風まで。

次は、スープ。

ここでは定番である。

豚ばら先軟骨が主の薬膳スープ。
今日は、ごぼう、生姜と乾燥長芋。

ばら先軟骨、排骨は軟骨も食べられる柔らかさ。

これ、どうしているのであろうか。
蒸していると思われるのだが。
中華で煮ものなどを蒸して作るという手法がある。
長時間かけて柔らかくする。
鍋を直接火にかけて長時間煮ると、煮詰まる。
これは回避できる。
あるいは、熱のかかり方が違って、より柔らかくなる?
わからぬが、別の効果もあるのかもしれぬ。

一つ一つの器ごと蒸し器、蒸籠などに入れて、
蒸しているのであろうか。
それとも、ある程度大きな器で作り、この器に移し、
仕上げているのか。
いずれにしても手間が掛かろう。

滋味深い味、で、ある。

次はこれ。

見た通り、麻婆豆腐。

ここのランチでは定番の一つのメニュー。
これも看板といってもよいものかもしれぬ。

ご主人は、北京、香港で修行されたというが、
北京料理がベースのフィールドなのか。
使われている鍋は、取っ手が両方に付いた北京鍋である。

だが、書いている通り料理はかなり幅広い。
北京、広東はもちろん、台湾、東南アジアなどなど
まで出てくる。

炒めものだと、大きな乾燥唐辛子を一緒に炒めた
四川風と思われるものもよく出る。
これも手慣れているのではなかろうか。

この麻婆豆腐は、今の東京の四川系の麻婆豆腐の
標準と思われる味に最も近い近いのではなかろうか。

唐辛子系、ラー油系の辛味は強すぎない。
花椒はまぶされているのが見てわかるが、鮮烈に強め。

ベースの味、豆チ系の味噌の味はあるが強くもなく、
弱くもなくノーマルといってよいか。
あまみは抑えめかもしれぬ。

しめて、今の東京の四川系麻婆豆腐として
とてもバランスの取れたうまい麻婆豆腐であろう。

さて、そろそろ終盤。

これ。

なんだかおわかりになろうか。

ふかひれあんかけご飯、で、ある。

そう、今は、上海蟹のコースもあるが、
ふかひれのコースもあった。
そのおすそ分けか?。

ふかひれ姿煮というと、中華料理の最高峰?。
もちろん、価格的に。
残念ながら、姿煮は私は、食べたことはない。
せいぜい、ふかひれをほぐしたスープ。
それでも、若い頃、最初に食べた時には、
かなり驚き、感動した憶えがある。

ふかひれ自体には味はあまりなく、コラーゲンの
食感なのであろう。
姿煮でなくとも、存在感がある程度にほぐれたものは
うまいものである。

ご飯と、ちょっとあまめの餡、ふかひれの
つるつるとした食感と喉ごし。
うまいもんである。

そして、ジャスミン茶とともに、デザート。

定番の杏仁豆腐。

が、お分かりになろうか、なにかのっている。

これは、無花果(いちじく)。
杏仁豆腐はいろんなフルーツと合わせることは
あるのであろう。
なんでも合いそう。缶詰などよくあるか。

無花果というのは、お洒落である。
むろんよく合う。

うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

これから、ご主人、シェフはどこへいくのか。
この店自体、再開されるのか。

わからぬが。
これから、どんな料理人人生を歩まれていくのか。
腕はもちろん、チャレンジングで、
どこか、ぶっ飛んだところもありそうでもある。
愉しみ、にしよう。

 


白燕

Facebook

台東区元浅草2-7-10
オルタンシアIV 2F

 

 

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稲荷町・中国意境菜・白燕 その1

4226号

12月10日(土)夜

土曜日。

今日は久しぶりにご近所、元浅草二丁目、
稲荷町の駅も近い、清洲橋通り沿いの[白燕]。

新進気鋭の中華の料理人が営む。

JR東日本の豪華寝台「四季島」の中華担当を
されていたのも、一先ず終わったよう。
それを機に、この店も年内で一旦休みに入るとのこと。

ここに店を開かれたのが、3年前。
ちょうどコロナが始まった春。
開店から半年後あたりから、噂を聞いてくるようになった。
以来、なん度も訪れている。
作るものはいつも新しい。
こんな近所で、経験できるのは僥倖というべきであろう。
だが、こんな時期、種々、たいへんであったのははた目にも
よくわかったが、それでも「四季島」だったり新しいことに
果敢に挑まれてきた。バイタリティーにもあふれている。

ともあれ、休業とは、なかなか自由な方、、
なのかもしれぬ。
休んで、なにをされるのか。

今日は、19時からの先方からの指定。
内儀(かみ)さんとぶらぶら歩いて、5分程。
19時ちょうどに到着。

入り、ご主人に挨拶。
入ったところのテーブルへ。

今日は、ワンオペではなく、女性が一人。

この時期は、中華では上海蟹で、薦められたのだが
私、上海蟹はもう一つ得意ではない。

なぜであろうか。
元来、蟹というのは全般、世間の皆さんが騒ぐほど、
私は騒げない。むろん、うまいとは思うが
なにをおしても食べたいとまでは思わない。

また、上海蟹は、ものや料理法にもよろうが、
生ぐさいのである。上海蟹は身を食べるよりは
ミソであろう。
あれが、もう一つ、なのである。

ともあれ、今日もいつも通りノーマルな
おまかせコース、6,600円也。

ビールはスーパードライ

まずは、これ。

いつも通り、りんごあめ。
楊枝に刺さった、赤い玉。
玉の直径は1cmほど。赤いのは甘酸っぱいゼリーで
中にはスモークしたフォアグラ。中心にくるみ。

他にあるのか私はしらぬ。スペシャリテ
いってよいだろう、ご主人のご挨拶。

次は、いつも通り丸い回転する台にのった、
三つの前菜の小鉢。
なのだが、写真を撮り忘れてしまった。
嗚呼。

で、お店のFacebookページから近い写真を
お借りした。

左の一品が違っているが上、右は、この通り。

上もこの店の定番、よだれ鶏
甘辛、ピリッと濃厚のたれ。
このたれがとにかくうまい、のである。
いつも、ないが入っているのか考えながら食べる。
家で再現してみたいのである。

しょうゆ、しょうゆはちょっと甘い中国しょうゆ?。
ラー油、紹興酒、、酢?は入っているように思うが、
そんな簡単なものではないのだろう。
まあ、私の味覚経験と知識では、到底わからない。

右下が、魚なのだが、鰆(さわら)。
一口で食べて下さい、と。
クリーム色のソースは練り胡麻
緑色のものは、バジルのソース。
お得意のマレーシアあたりの味、なので、あろうか。
魚に合っているのか、いないのか。
これまた、判別しずらい、不思議な味。

写真にないが左の小鉢は、里芋とねぎの上海家庭料理、
とのこと。
里芋をつぶした練った感じのもの。
薄い塩味で、素朴だが、これも不思議な料理。

次は、点心。

これもいつもの定番。水餃子。
先の、よだれ鶏のたれで食べる。

皮は厚めで、もちもち。
にらが多いのが特徴。

青菜。

見た目から、ターサイかと思ったら、ちぢみほうれん草。
唐辛子入り。
にんにくも入っている。
炒めているのか、ゆでているのか、両方か。

中華料理の超定番であり、基本の、青菜炒め。
メニューになくとも、どこの中華料理店でも出す。
しゃきっとした歯応えを残し、火を通す。
むろん、水が出てくるようではいけなかろう。
この塩梅が絶妙である。
腕のある、中華料理人であれば、当然であろうが。

牛肉と揚げ長芋炒め。

上にのっているのは、見た通りししとう

マレーシアのニョニャム料理という。
甘辛。
甘辛で牛肉は柔らかい。
もしかすると黒毛和牛かもしれぬ。

長芋は和食では、おろしてとろろ、生を長く切る、
あたりが定番で、こういう調理法はしない。
通しすぎるといけなかろうが、火をある程度通すと
サクッとした食感が残り、おもしろい。

 

つづく

 


白燕

Facebook

台東区元浅草2-7-10
オルタンシアIV 2F

 

 

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二長町ラーメン天神下大喜/タンメン仲御徒町富白

さて、今日はラーメン二本。

4225号

12月5日(月)夜

今日は、二長町・ラーメン[天神下大喜]。

前回は、11/20

前回は納豆ラーメン。
ここはこのくらいの頻度はよいかもしれない。

間が空くと、忘れてしまう。

やはり、この店は他のラーメン店と比べて、
かなり特別なのではないかろうか。
もちろん、このご主人が特別なのだと思うが。

忘れてしまう、というのは、この店を忘れてしまう
というのではもちろんない。

味を忘れてしまうのである。
メニュー数は他の店と比べて多少多いが、べら棒に
多いということでもない。
だが、来るたびに違うものを食べていると、
一周りする頃、もう一度同じものに戻ると、
どうも味が変わっている、、そんな気がするのである。

昼の営業は14時半までなので、13時台には入らねば。

今日は、ちょっと久しぶりに、ここのメニューの
筆頭に書かれている、とりそば。

とりそばの前回を振り返ると、去年の1月。

カウンターはほぼ満席。

ノーマルなとりそば。

こんな感じ。
はて、2年弱前、こんな感じであったろうか。

スープが黄色い。
山盛りの白髪ねぎで上にのっている黄色いのは、
ゆずの皮をおろしたもの。
かいわれ、メンマ、鶏のチャーシュー。
そぼろ。

麺は、

細ストレート。

このスープの黄色は、脂なのか。
鶏だしのスープ。
鶏だと、鶏白湯というのか白濁したものもあるが、
澄んだもの。
また、鶏だと、鶏くさい、というのか、独特の
匂が出るところもあるが、それもなく、とても上品。

上品だと、逆にパンチがないということもある。
かなり以前であったろう、そんな印象を受けた
こともあったように思う。

少し前からそれもなくなり満足感もあった。

だが、うーん、どうであろうか。
なにか、もう一つのような。
なにか足りないような、、、。

試みに、先の、昨年の1月の写真を振り返ってみよう。

これは、全部のせだが、同じとりそば。
明らかに、スープの黄色味が少ない。

やはり、同じメニューでもここは変わっている
のである、日々ではなかろうが、ある程度経つと
確実に変わっている。メニュー筆頭のものでも。

このように1年以上前だと、もはや記憶のかなた。
味をきちんと比べることは、私には不可能。
だが、変わっていることは間違いなかろう。

これだけの間にかなりの幅で味を変えている店は、
やはり稀有な存在であろう。

ずっと通っているが、まだまだ、このご主人を
とらえきれていない。おもしろいもんである。


台東区台東2-4-4
TEL 03-3834-0348


12月8日(木)第一食

タンメン・仲御徒町[富白]

夏でもよいのだが、寒くなるとやっぱり
タンメン。

ノーマルなタンメンだと、御徒町駅前の[珍萬]。

いや、ご近所、小島町[幸楽

でも、うまい。町中華定番の味。

定番よりも濃い、仲御徒町の[富白]。

あそこにしようか。

14時少し前。

鶏塩タンメン。

アップ。

豚チャーシューが三枚。
麺はちょい縮れの太麺。

寒くなると熱いタンメンは、実によい。
この濃い白濁のスープが腹に染み渡る。
力強い太麺もよい。

ここのタンメンを初めて食べたのはもう随分前だが
通うようになったのは、この夏頃からであった。
このタンメンはいつきても、うまい。
いつも同じ味?!。

考えたのだが、ラーメンやというのは、
こういうのが普通なのである。
微妙な変化はあるのだろうが、基本同じ味を
出し続ける。
お客もそれを期待して出掛ける。

そういう意味で先の[大喜]は、普通のラーメンや
ではない、のであろう。
いや、もう少しいうと、ラーメンに限らず料理人と
いうのは業態にもよろうが、同じもの、同じ味のものを
作り続けるというのも重要な仕事の一つであろう。

[大喜]のご主人はおそらく、そういう料理人では
ないのである。やはり稀有である。

 

 

 

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